貨物列車
翌日から始まった学園祭は女の子達で大賑わいだった。
当然、三河達の鉄道研究部にも女の子達は集まる。
この日3度目の運転プログラムは、松宮芽衣子が解説をする貨物列車についての運転プログラムである。
「倉賀野高校に通学する方の中には、貨物列車の踏切を渡ってくる人も大勢いますが、皆様は、貨物列車って何かご存知でしょうか?」
と、観客に問いかけながらの解説は、三条神流と内田弘の考えだ。
「それでは、皆様には一番馴染みの深い機関車に登場してもらいましょう。」
と芽衣子が言うと、パワーパックを操作する三河は、DE10がタキを6両牽引する貨物列車を発車させた。
「倉賀野貨物ターミナルにも常駐するこの機関車は、ディーゼル機関車DE10です。貨物駅における貨車の入換から貨物列車、トロッコ列車の牽引等で活躍する万能ディーゼル機関車です。」
その後、EH200とEF66が登場し、プログラムの途中ではDE10とEF66が回送線に入り、留置線で貨車を切り離し、客車を連結して再度登場するという機関車交換と入換作業も再現した。この後のプログラムでEF66は寝台特急「あさかぜ1号」も牽引するので、その入換作業も同時にこなしたということである。
運転プログラムが終わると、
「芽衣子凄い!」
「テツの三河君と付き合ってるだけあるね!」
と、歓声が上がった。
「ねえ。三河君とどこまで行った?」
「デートしたよ。」
「キスした?」
「まだかな?」
「ちょっと三河君!芽衣子が待ってるよ!何でしないの!」
三河にヤジが飛ぶ。
「俺は、ヤジ飛ばされるためにやってんじゃねえ。」
三河が言い返す。
「おーい!DE10の調子が悪いんだよ!三河!お前オイルチェックしたか!?」
三条神流が怒鳴る。
三河が様子を見てみようとすると、三条神流は、
「内田の253系の用意を頼む。今のは技とだ。」
と言った。
技と大声で三河を呼んで、ヤジの対応が出来ないようにしたのだ。
「ヤジに言い返す必要なんかない。恋愛ネタは特にな。」
と、三条神流は小声で言った。




