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とある鉄路の模型列車  作者: Kanra
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線路配置

 高崎第一高校の文化祭に向け、連合艦隊は鉄道模型の線路を敷設する。

 部室に机を運び入れ、そこに本線4本、回送線1本の計5本の線路と留置線を敷設する。

「三河は本線6本でやるって言ってたが、こっちは4本か。」

 と、三条神流が言う。

「ああ。俺達はいかに少ない線路で列車を効率的に運転できるかを披露しながら、合間に三河の解説プログラムを入れるんだ。三河はどうも、鉄博方式でやりたいみたいだが。」

 霧降が言った。

「本当は予行演習もしたいんだが、他校の人間を呼ぶわけにいかないだろ?だからこれでまずやってみて様子を見てだ。」

 と、望月が言う。

「まあそうだな。」

 三条神流は言う。

 そこへ三河から連絡が来た。

 三河はまた集団レイプされたらしい。

「もう我慢できません。このままではキリシマ艦隊と同じ運命に―。」

「しっかりしろ。」

「分かってます。なんとかこっちも鉄道研究部として出し物はOKになりました。こうなったからには、周りの女が何を言っても曲げません。」

「だが、逃げられない場合も―。」

「私は女の奴隷でもありません。キリシマ艦隊が果たせなかった事を私達で果たすのです。」

「分かっている。」

「その他、私は倉賀野高校での生存権の確立を求めて、今回の計画に臨んでいます。キリシマ艦隊の事件だけではなく、私の思いもあるのです。身勝手な要求ではありますが、貴方達連合艦隊にも協力していただきたい。今の私は、蜘蛛の巣に捕らえられた一匹の雀蜂です。人間を殺せる雀蜂でも、蜘蛛の巣に捕らえられては為す術はありません。このままでは私は女達によって身も心も食い尽くされてしまいます。」

「だが、力を誇示すれば雀蜂は蜘蛛を殺せる。」

「ええ。」

「結局、人間の世界も力のぶつかり合いだ。食うか食われるかの世界だな。姉ちゃん。」

「はっ?」

「いや、こっちの話だ。」

 電話が切れると、三条神流はリュックのクイーンエメラルダス号のストラップを見る。

 本来ならクイーンエメラルダス号には、赤地にドクロの旗が翻っているのだが、三条神流のストラップには長野で撮ったプリクラが付いていた。

(姉ちゃん。飛行船がぶっ壊された。飛行船は「夢を嫌う」という大人達の圧力で飛行が大きく制限され、それでも飛行していたら、目の前で謎の爆発により炎上、墜落した。姉ちゃん。どうすればいい。飛行船が無ければ、寂しい。姉ちゃんを思い出せない。どうすればいいのだ。)


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