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やってみました。

どうしてこうなった?


今俺の目の前にはマリアがベッドで寝ている。

あの後、俺の部屋に連れていくと、急にベッドに飛び乗って寝てしまった。

仕方がないので俺は床で寝ようとするとルミアが


「カズヤ様が床で寝るなんてダメです。私が床で寝ますのでカズヤ様はベッドで寝てください。」


と言ってくる。

さすがに女性を床で寝させるわけにはいかない。

しかし、ルミアの意志は固そうで他に選択肢がない。


「なら一緒のベッドで寝るか」


ルミアは顔を少し赤らめながらうなずく。

ベッドに2人で入る。

以前は人並みに経験があったため、緊張はないが隣に美人の女性がいるのだ。

俺の理性が耐えられるかどうかが問題だ。

ルミアに背を向けて横になる。

するとルミアが俺の背中に抱き付いてきた。

鼻息が首筋に当たるたびに少し反応してしまう。

急に大胆になったルミアに戸惑う。

もしかしたら人を始めて殺したため怖がっているのだろうか。


「おい、どうしたルミア。人を殺したことが怖いか?」


ルミアの方を向いて顔を見る。

しかしルミアは恐怖など感じておらず、むしろ笑顔で俺の耳元に近づきささやいた。


「私はカズヤ様を愛しています。どうか私のことを好きにしてください。」


色っぽい声でそう囁かれてしまうともはや俺の理性など意味を為さない。

俺はルミアに抱きつくとその日は体力が尽きるまで楽しんだ。

あとで聞いた話だが、ベントの行為を見て少し興奮していたらしい。





朝起きるとまだ早かったため、ルミアもマリアも起きていなかった。

今になって昨日のことを思い出して後悔する。

最初は手を出さないと言っていたのに結局抱いてしまった。

罪悪感を抱きながら、服を部屋着から戦闘服に着替え食堂に行く。


食堂にはクリスがいた。


「やあ、カズヤ、おはよう。」

「おはようございます。クリスさん。」

「今更だけど敬語じゃなくていいよ。一応お客さんだしね。それより昨日はずいぶん遅くまでお楽しみの様子だったじゃないか。」


にやにやしながらからかってくる。

周りに声が漏れていたらしく恥ずかしい。


「ははは。安心しなよ。昨日偶々帰るのが遅くて君たちの部屋の前を通ったら声が聞こえてきただけだから。」


クリスが俺の心を読んだかのように言ってくる。


「それは良かった。それよりなんで昨日は遅かったんだ?」


少し無理矢理だが話を変える。


「ああ、これはあまり言ってはいけないんだけど、昨日奴隷商が殺されてね。そのせいで昨日は遅くまで駆り出されていたんだよ。そういえばあの奴隷商は君の知り合いだったね。死んだのはベントっていう奴隷商だよ。」

「そんな!ベントさんが・・・。」


初耳だということを装って演技する。

それにしても情報が早いな。

よっぽどこの町の警備がいいんだろうか?


「ほんと大変だったよ。死体の処理と行方不明になった奴隷たちの行方を探さないといけなかったからね。」


すみません。それ全部俺のせいですわ。

ん?たちっておかしくないか?お俺が連れてきたのはマリア一人だ。


「奴隷たちってことは複数行方不明がいたのか。」

「そうだよ。女性の奴隷がほとんどいなくなっていたよ。殺されたのかも、連れ去られたのかはわからないけど何らかの事件に巻き込まれているのは間違いなさそうだ。」


クリスは悔しそうな顔をしながら教えてくれる。

クリスは正義感が強くこういうことが許せないんだろう。

まぁ、俺も許せない方なんだが。

それにしても気になることが多い。

結局それ以降、クリスから有力な情報は得られなかった。


部屋に戻るとルミアとマリアが起きておしゃべりしていた。

マリアは俺を見ると急におびえた表情になる。

ルミアの奴何か吹き込んだな。


「起きたのか。いきなりで悪いんだがいろいろと聞いていいか?」

「は、はいです~。で、でも、その前に、できれば名前を・・・。」

「ああ、そういえばまだ言ってなかったな。俺はカズヤっていうんだ。よろしくな。」

「よ、よろしくです!」


おどおどしたり急に大声を上げたりと、この子はなんか極端だな。


マリアがなぜあの場所にいたのか聞いた。

彼女はとある国の王女だったらしい。しかしその国が滅ぼされてしまい彼女は奴隷となったそうだ。しかし王女を買おうとするもの好きはそうそういなく、いても高すぎる値段のため売られることができなかった。それで怒ったベントに独房に入れられたと彼女が語った。


しかしそれだけであんな何重にも鍵のされた部屋に閉じ込められるものか?

まだ何か秘密がありそうだ。


「そうか、まぁお前もつらい人生をおくってきたんだな。これからどうする?俺たちは冒険者をやっているんだが一緒に来るか。」


マリアは少し考えた後小さくうなずいた。


「あ、あの、よ、よろしくお願いします!」


マリアが立ち上がって頭を下げる。

二つの大きな山が揺れる。

それに目をとられているとルミアから非難めいた目で見られた。


「よろしくな。それじゃあお前らは飯でも食ってこい。」


2人は何か話しながら部屋を出ていった。

奴隷になったエルフと王女か。

これは厄介なことになりそうだな。

ベッドで横になりながら、昨日のことを思い出す。

昨日ベントを殺した時のルミアの顔は本当にきれいだった。

あれが復讐を成し遂げたときの顔というのだろうか。

戦争中に人を殺しまくっていた軍人の顔とは全然違った。

またあの時の顔が見たい。

俺は寝不足のせいかそのまま眠ってしまった。




目が覚めると腕がなんだか暑かった。

見るとルミアとマリアが俺を挟んで寝ている。

とてもおいしい状況に満足しながら体を起こす。

すると二人も起きてきた。


「さて、ギルドに行くか。さすがに働かないとお金がな。」


3人でギルドまで行く。

宿を出るときおかみさんにあったのでマリアの分も追加で渡しておいた。

ギルドにつくともう昼前だったためほとんど人がいなかった。

掲示板の前に行き依頼の内容を見る。

ほとんど雑用ばかりで戦闘系の依頼はなかった。

仕方なく今度は解体作業の依頼を受けることにした。

ミリアさんのところに行き依頼の受理をしてもらう。

俺達は二手に分かれることにした。

マリアに冒険者登録し、買い物に行かせることにした。

ルミアはそれの手伝いだ。

俺は依頼を達成しに行く。


別れた俺はかなり大きな貴族の家に来ていた。

門番には護衛が2人立っている。


「あの、依頼を受けてきたものですけど。」


護衛たちは俺を見下すように眺め係りの者を呼んでくると言って中に入っていった。

外で待っていると執事らしき男が出てきた。


「よくいらっしゃいました。わたくしこのお屋敷で執事をやっております。キースと申します。早速ですが依頼はこちらに書かれている場所にある家を解体してきてください。よろしくお願いします。」


地図を渡される。

その場所に行くと築100年くらいのボロボロの家が建っていた。

実は最近新しい魔法を考えていたので、ちょうどいいチャンスが来た。

新しい魔法は自分の魔力を一か所に集め、一気に打ち出すというものだ。

「バレット」との違いは飛距離がかなり落ちるが、広範囲に高威力で打てることだ。

イメージは「バレット」がスナイパーライフルなら、今回作った「バーナー」は火炎放射器だ。

家に向かって火属性の「バーナー」を使う。

魔力を一気に収束させて放つため名前ほどやさしいものではなかった。

目の前に広がっているのは小さな荒野だ。

家は完全に粉々になって吹き飛んでいる。

これは派手すぎてあまり使えないな。

とにかく依頼は達成したため貴族の家を訪れて依頼達成のサインをもらった。

すぐに帰ってきたので怪しまれたが、一緒に確認に行った。


ギルドに戻り報酬を受け取るとルミアとマリアがいきなりギルドの入口から入ってきた。

きょろきょろと周りを見渡し俺を見つけると走って抱き付いてきた。

それに続くかのように男たちが数人入ってきた。

これはまた何かトラブルに巻き込まれた様だ。


マリアの容姿を前回の話に入れましたのでよかったらもう一度読み直してもらえるとありがたいです。


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