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第2章 7話 闇属性

 体を洗い終えた俺は、ゆっくりとつま先から湯船に入る。

 入る時は少し熱く感じるも、使ってしまえば丁度良い湯加減である。



 「う~~~・・・」


 思わずおっさんの様な声が出る。


 訂正、おっさんだから声が出る。



 元いた世界では基本シャワーで済ませる毎日だったので、湯船に浸かって体を休めると言う事が出来なかった。

 精々、たまの休日の前夜にスーパー銭湯に行った時に湯船に浸かれる程度だった。

 周りの騒々しさから、心からリラックスするまでには至らない感じだった。


だが、こうやって家で湯船に浸かれることで、やはり日本人は湯船に浸かるに限ると全身で実感が出来る。


 今回は本当に疲れた・・・


 先の2件の案件の内、糞犬・・・もといお犬様案件は中々ハードだったが、まぁある程度想定の範囲内だった。

 元の世界の時では突発工事で重大トラブル発生なんて事になったら、それこそ徹夜で場合に寄っては48時間寝ずなんて事もあった。


 しかもその2件の案件の締めにはマリリのパンチラと言う、とんでもラッキースケベ的イベントの発生により疲れなんて吹き飛んだ様なものだ。

 さっきのマリスのパンツ姿も堪らなかったが、マリリのあの布面積少ないパンチラにはギャップ萌えとでも言うべきか、今世紀最大級とも言える興奮を覚えた。


 もしかしてマリリは普段からいつも、あの時みたいなパンツを常用しているのだろうか。

 

 ヤバイな・・・


 俺のアレがまた全力主張を始めやがった。


 とにかく、一旦パンツから離れよう。




 魔族。


 あれはいくら何でも予想外過ぎだ。


 そりゃ夜中に村の外に出れば夜行性のモンスターとの遭遇は当たり前としても、クムリ村のこんな近く、ましてや隣町と繋がる街道で魔族に襲われるなんて誰が想像出来ようか。


 だがあの戦いで一つハッキリしたのは、『俺には闇属性魔法が効き辛い、もしくは効かない』事だ。


 あの魔族が使った魔法・・・魔法名は分からないがマリリとマリスが簡単に吹き飛ばされたにも関わらず、俺は全くだった。

 次に別の魔法も掛けられた様だったが、あの魔族は「寸前の所ではじき返した」とかそんな感じの事を言っていた。


 何故だろうか?

 俺がこの異世界ではない別の世界の人間だからか、闇属性の魔法が効かないのか?


 いや、違うな・・・

 そもそもこの異世界に飛ばれれた時に掛けられていたであろう認識阻害の魔法は、少なくともある程度効いてはいたみたいだった。


 だが日を追うごとにあの時の記憶が少しづつ鮮明になっている。

 この異世界に来た事で、俺自身に何らかの変化が訪れているのかも知れないな。




 そういえばマリリやマリス、それにセリーも言っていたが、闇属性魔法に対しての耐性をもっている人間なんて聞いた事が無いと言っていた。


 その事に関しては、重要事項扱いでギルド協会本部にも報告はされている。

 重要事項故に、ギルド協会本部でも極一部の者だけがらしく、ギルド協会全体が周知しているのでは無いらしい。

 特別口止めされている訳ではないが、少し注意が必要かもしれない。


 ひょっとするとこれらは、俺がこの異世界に飛ばされた理由に繋がっているのでは無いだろうか?


 しかし気をつけねばならないのが、闇属性以外の魔法に対しての耐性は無い。

 まだ全部の属性を試している訳では無いが、マリリの回復魔法ヒールは水属性魔法だがとても良く効いている。


 回復魔法だから効いていると言う考え方も有るかも知れないが、これについては成るべく早い内に調べておく必要有りだな。


 それに魔族だからといって、闇属性魔法しか使えないと言う事は無いだろう。

 今後、また魔族と剣を交えるような出来事が有った場合は、過信し過ぎ無い様に肝に命じておかなければ成らないな。


 やらなくてはいけない事、やりたい事、やるべき事・・・課題は山積みだ。


 異世界に来ても、忙しさだけは変わらないな。


いつもお読み頂きまして、ありがとうございます。

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