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津谷景子の二日目 その2

電車は快速だと荻窪へは五分で着く。

朝ヨガに行くのは私の平日の日課である。

あと新月と満月の日はクラスが休みなので、私もお休みする。

私が行っているアシュタンガヨガでは、新月と満月はムーンデイと言われ、その日にやると気が高まりすぎて良くないのだそうだ。


荻窪駅北口から出て、バスロータリーを横目に歩いていくとすぐ私の通っているヨガスクールに付く。

商店街にある、これと言った特徴のないビルにヨガを愛する人々が多く通っている。

荻窪駅近くでスタイル抜群の男女が朝から出入りしているビルがあったら、そこが私の通っているヨガ教室だと思って間違いない。

私のスタイルが良いと言いたいわけじゃないので、あしからず。


「待っているのはつまらないから俺も参加できるかな?」


 そう言う明さんは、ヨガウェアが入ってそうなバッグを持っている。

なかなか準備が良くて嬉しい。


「ここは予約が要らないから回数券を買えば大丈夫ですよ」


「それはよかった。でもケイさんが習っているところだったら、凄い難しいヨガをやりそう。俺にできるかな?」


「明さんはまったくの初心者じゃないので大丈夫だと思いますよ」


 私たちはエレベーターで五階に行って受付を済ますと、それぞれ更衣室で着替えてスタジオに入った。


 スタジオでは思い思いにみんなヨガをやっていた。

このクラスは各自がポーズをやって、何かあればインストラクターが指導していくとスタイルで、やや初心者には厳しいクラスである。

明さんはまだアシュタンガヨガは初心者なのでインストラクターの先生に順番を説明されながらゆっくりとやっている。


私はそれから一時間半、みっちりとヨガを楽しんだ。


呼吸と体を流れるように連動させる。


大地と深まるように、空に近づくように、世界と自分が繋がっているのを実感する。


呼吸をして、体を意識して、自分が生きていることを確認する。


それがヨガだと私は思う。

自分が生きているのか良くわからなくなったら、ヨガを始めてみるといい。

私も昔そうだったから、そこは保証するよ。

 

最後のシャバーサナという仰向けで寝ているポーズで汗を引き、気を静める。


充実した疲労を感じながら、頭を空っぽにする。


五分ほどして起き上がると、隣で明さんが疲労困憊という感じでシャバーサナに入っていた。


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