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第14話A 呼び出された幼馴染

 わたしはその時何か大切なことを叫ぼうとしていた。


 でも、急に目の前にたっくんがいて、とても辛そうだった。


 何度も遊びに来たたっくんの部屋。


 なぜか今は薄暗かった。


 でも薄暗い部屋でもわかるくらいたっくんの顔は青かった。


 ああ、たっくんが大変だ。


 たっくんがわたしを見た。


 でもすぐに目をそらされてしまった。胸がきゅっとした。きっとわたしが一瞬でもたっくんを疑ったから嫌いになったのかもしれない。


 そのすぐ後にたっくんが口を押さえて下を向いた。


 ゲボを吐いた。


 たっくんがゲロった。


 ああ、たっくんが大変だ。


 わたしはすぐにたっくんに駆け寄った。


 たっくんは手をこっちに向けて「来るな」のジェスチャーをした。


 その後まばたきをしたらたっくんの吐いたものは綺麗になくなっていた。


 でもまだ顔は青いまま。


 辛そうにベットに腰かけた。


 わたしは近づいていいのか分からなかったけど、そっと近づいてみた。


 大丈夫そうだった。


 わたしはベットに座ったたっくんを横から抱きしめた。


 ママがこうしてくれるとわたしは嬉しいから。


 たっくんはどこかぼんやりと空中を見ていた。


 たっくんが聞いてきた。


 俺は富谷拓斗じゃないのかな?って


 見た目はたっくんだ。と伝えた。


 だけどたっくんらしさがないところもあると正直に答えた。


 なんかたっくんの顔色が良くなった気がする。


 景子の勘はすごいなーと言っていた。


 青い顔では無くなったけど、たっくんはまだ元気が無かった


 ねえ、元気出して。わたしが面白い話するから。


 そう言ったらたっくんは少し笑って、また会いに来てくれる?と言った。


 もちろんだって言ったら、偽物でも?って聞いてきた。


 偽物じゃない。ゲームの外のたっくんとゲームの中のたっくんがいるんだよって言ったらまた笑った。


 その後何か少しお話をしたら、ぼんやりと空中を見ていたたっくんは突然こっちを向いて言った。


 「戻ろうか、みんなも頑張ってくれてるみたいだ」


 たっくんが上に向けた人差し指をついっと動かすとわたしとたっくんの身体が消え始めた。と思ったらわたしの身体もうっすらしてきた。


 そして、光のエフェクトと共にみんなの前に現れた。

カクヨムでも同時掲載。

13話14話のBはこちらから↓

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883486559

世界観説明というか、おっさんパートです。

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