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ラクガガク  作者: 徳丸
第1章 羅劫(らこう)
12/57

10.ロロと秘密の部屋

12話!!


3日分の食料を買い込んだロロは気分上々で帰宅した。今も地下につくられた部屋でアパタイトをかざしながら寝転んでいる。


そこはロロの秘密の部屋。ドーム状の一室。

その部屋は天井から美しい風景画が広がっている。色とりどりの自然が宝石からつくられた岩絵の具で描かれている。中心には黒を背景に複雑な文様で表された太陽。その周りに木々や鳥、様々な動物が不思議な色合いで描かれている。不思議でありながら違和感はなく、1つの絵画としてそこに収まっていた。


太陽の背景の黒を中心にグラデーションで描かれる空はこの世のものとは思えないほど鮮やかで。

目を閉じながらも、宝石の輝きで描かれた天井はロロにいつも幸せな夢を届けてくれる。

今日はどこを描こうか。この暖かな色は何に似合うだろう。太陽を包み込むような差し色にしようか。考えるだけでも幸せになってしまう。


1人で暮らしてはい()ものの、この世の誰よりも美しい場所にいると思えるから、ロロは幸せだった。ただそこに共有できる相手がいな()()()だけで。


『おいロロ。何にやにやしてんだよ。きめえぞ。』


もう!!何ぼくちんの幸せ妄想時間をぶち壊してくれちゃってんだよ!!


「パール君!!!!!(゜ロ゜)」


彼はぼくちんの家の不法侵入者。家の紹介をした時に”厳密にいうと”っていったのは彼がいるから。人じゃないし食べないしい。それに本来彼には性別はないし。


なぜなら人里にいるはずのない「羅劫」であるから。


ぼくちんの宝物庫にいつの間にか居たんだあ。しかもぼくちんの最高傑作を見て「なかなかやるではないか」みたいな上から目線な感じで頷きながら。

出会った当初は意思疎通をはかることはおろか、しゃべることもできなかったんだけど、今となっちゃこのざまよ。


「なんで邪魔するのさ(#`皿´)!!!せっかくいいところだったのにい~!!!」

『いや・・・んなこと言ってもよお。もうそれ見ながら寝転ぶこと1時間だぜ???いい加減動いとけよ・・・。いっつもそれでもうこんな時間!?とか言ってんだからよお。』


た・・・確かにその通りだけどお・・・。君に言われるとなんか・・・・。


「むかつくう~!!!!( メ`ω´)o'' ピクピクムム!!!」

『はいはい~。今日もおしゃべりなお帽子だこと~。一回それ俺にみしてみ??改造できそうな気がするぜ。』

「い~や~で~すう~。誰にも渡しませーん!!ていうかどんな魔改造するつもりい~??|///|・ω|///| じー」

『いや~。ぜってえそいつ喋らしたら面白いと思ってよお。こいつ夜な夜な机に置いてあるときは、自力で動いて鏡の前で表情筋?鍛えてやがるんだぜ?斜め45度!って副声音が聞こえてくるんだぜ。』


え??しらなかった・・・。ていうかぼくちんの感情に合わせて顔?タコ顔?を動かしてるのかと思ってたよ~。そうだったの?もしかしてぼくちんの頭に乗ってるの嫌だったりしたの???

え。嫌ではない?よかったあ~。君はぼくちんの唯一無二のタコだからねえ!!!ひしっ。


「まったく!パール君は余計なことしか言わないんだから!!!」

『キシシッキシシシシッ。人生にはちょっとスパイスがあったほうが楽しいだろお???』


むむむ・・・。まったく、ぼくちんの幸せ空間をぶち壊してくれちゃって・・・。そんなこと言ってぼくちんの宝物見て惚けてるの知ってるんだからね!・・・ちょっとかわいいよねえ( ´∀` )。


そうそう今日は何を描こうかって話だったよねえ~。この色はとても暖かいから・・・・そうだな。生命の誕生って感じかなあ・・・・。でも生命はきっといろんな形があるから一色じゃ表現しきれないだろうなあ・・・・。う~ん・・・・。


「いろいろ試したくてはっきりと思いつかないや~。とりあえずいろんなこの宝石を使ったいろんな色を作ろうかな~(゜-゜)。」


手順はとても簡単なんだあ~。まず初めに、小麦粉になるくらいまで細かく磨り潰す。磨り潰した宝石の粉を必要な分パレットにとって・・・。水で2~3倍に薄めたにかわ液と混ぜ合わせる。

膠液っていうのは動物の骨や皮、角、爪から煮だして取った液を分離、冷却、乾燥させたものだよ~。接着剤としても使えるよ~。


ロロはパールに見つめられながら、黙々と絵具を作り続けた。アパタイトと少しサファイアを混ぜ、深みのある青や、ペリドットと組み合わせて違った緑などさまざまな組み合わせの色をおよそ10色作った。


「ん~(*´ω`)。いいねいいねえ~。とてもきれいな色ばっかだ!!さて!早速描いて・・・・『ロロ。もう夜遅いぜ。明日も休みなんだから朝早くやりゃいいだろ。飯も食ってねえし・・・。全く人間ってやつあ飯食わねえと良いの描けねえんだろ??下手なの描いたら俺が許さねえ。』・・・うえ~。」


え!?今いい感じなのに??ちょ脚立と筆取らないでよ!!!


「わかったよ・・・(`ε´)ぶーぶー。食べるし寝るからそれ返して!!」


なんだかんだでロロはこの日、ご飯食べて眠りについた。絵を描きたすぎて夢で描いてたぞ、とのちに同居人から報告があったそうだ。


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