花火
夏休み最後の思い出くらい作ろうぜ!ということで手持ち花火を買ってきました。こちらも初めてやります。花火は去年見に行ったけど今年は見に行けるか分からないのでね、手持ち花火をやろうと思いますよ。
「綾音様、吹き出し花火と線香花火買ってきました。」
「花火?また懐かしいもの買ってきたね、気が向いたらやろうか。」
気が向いたらっていつだ。冬越してそうだから駄目です、夏に、今やりたいんです。せっかく買ったし先生とやりたいし思い出増やそうよ。
「やりましょうね。」
「分かった分かった、やればいいんでしょ。」
なんで嫌そうな素振りをするんだ、花火嫌いだった?それなら申し訳ない。でも買ってしまったし一人でやるには寂しすぎる。やろう、一緒に。嫌いを好きに変えられるくらいに楽しもう。
夜、公園に行って花火をする。ちゃんとバケツに水を入れて燃えないように気を張って。
「なにも見えない。」
「そんなときは懐中電灯です、ほら。」
暗すぎてなにも見えないという先生に懐中電灯を向ける。もちろん怒られた、仕返しもされた。花火よりこっちのほうが楽しいかもしれない。
ろうそくに火をつけて近くに水を置いて。花火に火をつける。
「おー、すごい。燃えてる〜」
「花火だから燃えるよ。燃えなかったら意味ない。」
テンションの差が激しすぎて夏なのに寒い。いや暑いけど。花火楽しいです、なんか子どもになった気分だ。もっと小さい頃にやっていたらこの感動も多分していないだろうし先生としているから楽しいし。先生とできてよかったよ、ありがとう。
「吹き出してる音がなんか好きです、なんか強そう。」
「叶は弱いから勘違いしないでね。強いの反対だから。」
そうです、私は弱い…あれから先生と筋トレというほどでもないけど運動したりしている。でも植木鉢は持ち上がらない。ミニトマトは美味しくいただいております、くれた方ありがとう。前はこんな弱くなかった気がするんだけどな、学校のカバンも買い物袋も重いし。
最後はやっぱり線香花火ですよね、吹き出し花火の勢いある感じも好きだけど線香花火のしずかでパチパチと音を鳴らすのが好き。あと儚く燃える、とても綺麗だ。火の玉を見つめているとそばから写真を撮る音が聞こえてきた。顔を上げると先生が撮りまくっている。
「ずるいですよ先生、私も撮りたいのに。」
「楽しそうだもん、いい笑顔だよ。」
もちろん先生の写真もいっぱい撮りました。先生が一番かわいい。先生が花火しながら睨みつけてくる姿がかわいすぎて何枚か印刷しようかと考えている。スマホだけで見るにはもったいない、手元にも先生の写真がほしい。
「楽しかったです、一緒にしてくれてありがとうございました。」
「楽しかったよ、案外。」
ゴミを片付けて家に持って帰る。公園は綺麗に、ね。思っていたより楽しそうにしてくれてよかった。先生との夏の思い出、もうちょっと作れないかな。恋人のような、違うような。よく分からない関係性がいいのかもしれない。でも恋人になりたい。




