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マホロバ堂書店でございます  作者: 木下秋
夏目、書店員になる
20/33

部屋とゆたんぽとチエリ③

「うん、うまくなってきたね」



 最後の段ボールを縛り終えると、小川さんがいった。



「次は伝票の書き方なんだけど……」



 ――実は。あの話を聞いて、先日、おれはゆたんぽを買った。彼女が持っていたものと同じ、シリコン製のものだ。


 体調を崩し、ただ寝ているしかなかった日々。病院の先生に「あったかくして、安静にしていること」といわれたことを思い出したおれは早速、某有名通販サイトでゆたんぽを注文した。


 二日後、届いたゆたんぽにお湯を入れ、布団に入れてみると――これが思っていたよりよかった。足元が温まるだけで、全身が暖まるのだ。


 ……それで。寝る前、彼女がいっていたとおりに、おれもゆたんぽを、抱きしめてみた。



 その結果、感じたことを彼女に早く伝えたいのだが――あいにく今は仕事中。


 仕事が終わったら、話そう。そう思いながら、おれは指示された通りに、伝票の記入を続けた。

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