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くすぐり魔女の館  作者: nice tickle


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第4話 くすぐり門番のアンナ

エレナは単独で屋敷に侵入することを決意した。先ほど、インフルエンサーのリサをくすぐっていた影たちから考えるに、中に生身の人間がいるのは確実だ。彼女たちを逮捕せねば。


エレナは移動を開始した。正面玄関からの突破は無理だろう。リサと同じように、複数人にくすぐり回されるのがオチだ。ならば、どこかの裏口から。懐中電灯と拳銃を携え、黒いコートを羽織って森を抜ける。少し歩くと、裏門のようなものが見えた。屋敷の鉄柵に近づき、エレナは息を潜めた。蔦が絡まった門は閉ざされ、周囲は静寂に包まれている。彼女は柵の隙間をくぐり抜け、庭に足を踏み入れた。湿った土の匂いが鼻を突き、遠くから微かな風の音が聞こえる。屋敷の石壁は苔むし、窓からはぼんやりとした灯りが漏れていた。エレナの心臓は激しく鼓動し、手が微かに震えている。拳銃を構えると、エレナは裏口のドアを開けて侵入した。


裏口の玄関は、廃墟とは思えないほど整えられている。ろうそくの灯りがぼんやりと輝いていた。エレナは壁に身を寄せ、息を潜める。すると、廊下の奥で突然、影が動いた。そこに現れたのは、まだ20代前半と思われる、若い女性だった。


「あらあら、今日はお客様が多いわね。お姉さん、いらっしゃい。私、アンナっていうの。よろしくね。」


金色のブロンドヘアをポニーテールにまとめ、黒いドレスを着た彼女は、ここの門番だろうか。近づかれてはこちらが不利だ。一旦ドアから出て距離を取ろう。エレナは拳銃を持っていない方の手で、裏口のドアを開けようとした。しかし…


「ふふふ。そのドアは開かないわ。」

「なんですって?」

「『お客さん』が入ってきた時点で、鍵がかかるようになってるのよ。」


逃げられない。エレナは冷や汗が出るのを感じた。拳銃を構える手が少し震えている。


「私は警察よ!あなたたちを、傷害の現行犯で逮捕します!」


しかし…アンナは拳銃などまるでないかのように、イタズラっぽい笑みを浮かべた。


「警察? 見ての通り私は丸腰よ。本当に撃つつもり?それに、さっき入ってきたインフルエンサーの子にも、痛いことは一切してないわ。ただ楽しんで、笑顔になれるようにしてあげただけ…ふふふ。」


一瞬エレナが躊躇した、その瞬間。アンナの動きは素早かった。彼女はエレナに近づくと、右腕の脇の下を両手でモミモミと揉み込んだ。くすぐったいツボをピンポイントで襲われ、アンナは思わず脇を閉じてしまう。その拍子に、右手から拳銃が落ちていった。慌てて拾おうとするが、もうエレナは丸腰だ。アンナはエレナに抱きつくようにして押し倒す。


「離して!…ひゃあああ!」


エレナは咄嗟に抵抗したが、アンナの両手が脇腹をカリカリとくすぐると、情けない叫び声をあげてしまう。


「警察官がこんなにコチョコチョ弱かったらダメじゃない~。私のこと、逮捕するって言ったくせに。さっきまでの威勢はどうしたのかしら?こちょこちょこちょ~。」

「いひひひ!誰が負けるもんですか…ひっ!あはははは!」


アンナの両手が脇腹から腰、脇の下へ交互に襲いかかる。エレナは必死に体を守ろうとするが、体力が奪われていくばかりだ。そして…一瞬の隙を突かれ、エレナはアンナに両手を掴まれてしまった。アンナはエレナの両手を背中に回し、縄で近くの椅子に縛った。縄は柔らかく、しかしきつく締められ、逃げられない。足や上半身も固定され、エレナは完全に動けなくなった。拳銃と懐中電灯は、いつの間にかアンナの手の中だ。恐怖が込み上げ、彼女は体をよじった。


「私に、何をする気…?」


アンナはエレナの前にしゃがみ、妖艶な笑みを浮かべた。


「無断で人の家に入ってくる悪い人には、お仕置きをしてあげないとね。ふふふ、お姉さん、怖い顔。大丈夫よ。あなたを笑顔にさせてあげるだけ。もしかしたら、笑うことしかできなくなっちゃうかもしれないけどね。」


エレナの背中に寒気が走った。これまでの捜査の通りだ。この屋敷の女性たちは、くすぐりしかしてこない。問題は、彼女が極端にくすぐりに弱いことだ。子供の頃、姉に軽く触れられただけで笑い転げていたのに。今、それが命取りになるかもしれない。


アンナはまず、エレナのシャツを少しめくり、腹部を露出させた。細い指を軽く当て、優しく撫で始める。最初の愛撫だけで、エレナの体は即座に反応した。


「ひゃっ!くふふふっ!」


小さな悲鳴が漏れ、笑いが込み上げてきた。


「く、くすぐったい……やめなさい!くうっ!ふふふふっ!」

「え~?随分いい反応ね~!まだ触ってるだけよ?じゃあ、こんなことしたら、どうなっちゃうのかな~?」


アンナは軽く両手の爪を立てると、エレナの腹筋を上下にカリカリとくすぐり始めた。


「あはははは! そこ、だめ……ははは!」


アンナは楽しげに続けた。


「あら、お腹が弱いのかしら? それとも、全身が敏感なのかしら?それだったら大変ね。私は門番だから、あなたの全身をくすぐって、弱点をみんなに報告しなきゃいけないのよ。せめて、私が全身をくすぐり終えるまでは、正気を保っててね?」

「じゃあ、次のスポットに行こうかしら。」


彼女の指は脇腹に移り、両側から軽くつまむようにくすぐった。エレナの体がびくんと跳ねる。


「きゃはは! 脇腹、くすぐったいよぉ! やめて!いひひひひ!」


腕でお腹を守ろうとするが、縄が体をガッチリと拘束しており、エレナは無様にお腹をさらしたまま、くすぐられ続ける。彼女は必死に体を捩ったが、アンナの指は執拗に動き、弱点を追いかけてくる。止まらない笑いに、息が乱れ始めた。

次に、アンナはエレナの首筋に指を這わせた。耳の後ろから鎖骨へ、軽く撫で回す。


「首はどう? ここはみんな敏感よね。」


エレナの首にゾクゾクする感覚が走る。今までとはまた違った、むずむずする感覚に、エレナは歯を食いしばって耐える。


「ひゃは! 首、弱い……んんっ!あははは!」

「ふふ、首もいい反応ね。でも、まだまだよ。」


彼女はエレナの腕を少し持ち上げると、脇の下を狙った。両腕の指を脇に差し込み、軽くコショコショとくすぐってくる。エレナの最大の弱点の一つ、脇の下。軽いくすぐりなのに体が激しく震え、笑いが絶叫になった。


「あぁぁ! 脇、だめぇ! キャハハハ!いひひひひ!」


涙が頰を伝い、息が苦しくなった。笑いが止まらず、椅子がギシギシ音を立てるほど必死にエレナは身を捩る。アンナは容赦なく続けた。


「脇の下は随分弱いのね。なんだか、楽しくなってきちゃった!もっと強くやってもいい?」

「無理!あははははは!ダメえへへへへ!ひいいいい!」

「ん~?笑いすぎて、何言ってるか聞こえないわよ。そんなに笑ってるから、もっとくすぐって欲しいのね?じゃあお望み通り、強めにコチョコチョしてあげるわ!」


アンナは指を脇の奥まで入れ、両手でワシャワシャ、モミモミと動かした。エレナの笑いは激しくなり、涙が止まらない。


「はははは! 息が……あはは! くすぐったい、助けて!いひひひひ!」


息を荒げ、視界がぼやける。もう警察官としての冷静さは微塵もない。ただ笑い続けるしかなかった。


今度はアンナがエレナの太ももに手を置いた。膝の上から内側へ、軽く指を走らせる。


「脚はどうかしら? ここは意外と弱い人が多いの。」


エレナの太ももは敏感で、指で触れられただけで飛び上がってしまう。


「ひゃん! 太もも、だめ……ははは!」


アンナの指は内ももの方へ、コショコショとくすぐりながら近づいてくる。くすぐったさと、なんとも言えない気持ちよさに、エレナの息がさらに荒くなった。


「あははは! そこ、んんっ……止めてぇ!」


アンナは笑った。


「内もも、いい反応ね!もっと探ってみましょう。」


彼女はエレナの靴を脱がせ、足の裏を露出させた。足指から土踏まずへ、ワシャワシャと指を滑らせる。


「足の裏は定番よね。耐えられる?」


エレナの足の裏は極端に弱く、指で撫でられるだけでも叫んでしまう。


「ひゃああ! 足、くすぐったい! キャハハハ!無理無理!あはははは!」


アンナの指は足指の間をくすぐり、土踏まずを爪で軽く引っ掻いた。どこを責めてもアンナは笑い続け、精神が蝕まれていく。


「ふふ、足の裏が一番ね。笑いが止まらないじゃない。こしょこしょこしょ!こちょこちょこちょこちょ~!」


エレナは涙を流し、息を荒げながら笑い続けた。体中が熱くなり、もう何も考えられない。


「ははは! もう、耐えられない……くすぐったすぎる!」


弱点を探るアンナの指は休むことなく動き、エレナの体を隅々まで責め立てた。お腹から首、脇、太もも、足、背中。何十分笑い続けているのだろうか?エレナの精神は限界を迎えていた。涙が頰を濡らし、息がゼイゼイと荒い。


「ははは! もう……だめ……ははは! 助けて……」


その言葉を聞き、アンナの目が輝いた。


「ふふ、いいわね、この反応。他のメンバーにも楽しませてあげましょう。」


彼女は縄を解き、エレナの制服を剥ぎ取ると、立ち上がらせた。エレナはバランスを取ろうとするが、笑いすぎてもうフラフラだ。アンナはエレナの腕を掴んで立たせると、屋敷の裏口から廊下へと導いた。暗い廊下の先には、きっとまだまだくすぐりの試練が待っているのだろう。


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