第5話いつもの異世界 慣れた日常
「フェル、集めといて!」
大きなオオカミ。フェンリルのフェルに声をかける。フェルの周りにレムウルフの群れが集まる様子を横目に、薬草が大量に詰まれ積まれた木箱を抱え、目の前に広がる大きな建物に向かって歩く。隣にはいつの間にか人ひとり背に載せられるほどに成長したグリュが残りの木箱を2つ持ち、自分の歩幅に合わせてゆっくり付いてくる。
建物に入り木箱を置く。横を見ると巨大なロック鳥を撫でるヒゥンの姿が。そのまた近くに集め終わったんだろうフェルと群れが視界に映る。初めはデカい狼もそれより大きな鳥も恐怖の権化みたいなものだったけどさすがに慣れた。
「アルさん!お疲れ様ですぅ!」
、、、どこか飛んでる少女の声も
「ふぁ、、ぁ……よく寝たァ!おっアルはもう働いてんのか、俺みたいにもっとだらけてたらいいのにwww」
、、、あんのッ傲慢よりも怠惰の方が似合っているんじゃねえのかと思わせるような悪魔も(もうだいたい11時だぞ)
『がしゃぁぁん!!!!』
「あっ、アルさん見てきてもらっていいですか?」
「へいへい」音のした方へと足を進める。
檻の中にめを光らせ牙を光らせ、唸っている鹿の様な魔物。
コイツは脚を狩人に打たれ怪我をしていたところをグリュと散歩していた際に保護したやつだ。怪我をしたまんまじゃ敵に襲われてしまうだろう状況から助けた言わば恩人に敵意むき出し、牙もむき出し。おかしいだろ、感謝しろよな。(まあ、慣れたけど)
『ぴょんぴょん!』赤と青が見える。
「β眠らせてくれ」
ピコン!嬉しそうに魔法をかける。
(カワイイな)
『がたぁーん!』でかい図体が倒れる音が壁に当り跳ね返りながら響き渡る。寝たか
この位大きいとβの魔法もすぐに解けるぐらいに魔力の巡回量が多い。直ぐに終わらせなければ起きた後の鳥の腹の足しにされた下半身しかない人間が発見されて終わりだ。重い檻の扉を全体重を掛けながら押し開ける。(グリュも押してやっとだけど)脚の怪我を確認する。
ここに来た時は脚の中に矢が残っていたから取り出すのが大変だった。
「もう少しで完治しそうだ、その後リハビリで外に放出だな。グリュ」
『?』グリュが首を傾げる。人の言葉が分かるわけないからな。
『ピコン!』首を傾げていたぐリュが急に外の方向に振り向き耳を立てる。
「どうしたんだ?グリュ」




