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第四十八話 序列第一位の力


「は?ちょ。二人とも落ち着いて!」


「ルシ!あいつらとの約束を忘れたのか?」


その言葉に、ルシは言葉に詰まる。


流石に忘れたわけではないようだ。


「ぐ…でも!こいつは、俺の護衛で…!」


「だが、僕らの敵だ。脅威なんだ」


ヴェーゼンは走りながらルシを説得する。


「おしゃべりしすぎだよ。魔力持ち」


「うわっ」


キフェルの罠にかかっていたはずのシャイネがヴェーゼンの眼前に迫る。


「く――」


とっさに、魔力で腕を保護したものの被害は甚大だ。


「魔族の方はそこそこだけど。君は弱いね」


そう言って、ヴェーゼンに嘲笑を浴びせる。


「ねぇ、君。シャスールにならない?紹介してあげるよ」


「そんなの…お断りだ!」


横からキフェルがナイフで切りかかる。


それを、シャイネははじめからわかっていたかのように回避する。


「こいつは、俺様の、弟子な、もんでねっ!」


「ふ~ん」


さして気にする様子もなくシャイネは続ける。


「じゃ、いっか。どうせ殺処分するつもりだったし」


「は?」


自分から話を持ち出しておいて――。


「だってそうだろ?魔族と一度仲間として接触したら次いつ躊躇するかわからない。

 そんなの教育する方がばからしい」


「そうかよっ!」


キィン


刃をはじく音が響き渡る。


「…神に祈りを捧げよう」


ルシは、吹っ切れたかのように詠唱を始める。


「我が身を持って呪いを下ろそう。聖なるものは悪しき者。

 悪しき者は浄化され、すべての断罪を我が手に。封印結界γ」


その瞬間、ルシが光った。


眩しいぐらいの光が視界中を埋める。


「…坊ちゃん。何時の間にそんなの――」


「お前が俺を守らなかった十年間だよ」


シャイネが膝をつく。


まるで道化のように。


「しゃぁ!序列一位サマも大したことなかったな」


キフェルが得意げに叫ぶ。


その間にも抜け目なくシャイネをぐるぐる巻きにしているのだから食えない。


「……魔族め」


「そうだよ。俺様は誇り高き魔族だよ」


キフェルは軽口をたたきつつシャイネの拘束を完成させる。


「…ふぅ。ヴェーゼン、ルシ。あとは何とかしろ!」


「は?そこで丸投げ?」


ルシが素っ頓狂な声をあげる。


ヴェーゼンも隣で目を丸くしている


「知らねぇよ。俺様には決定打になるような技がねぇんだ」


――こういう化け物には特にな。


キフェルはそう呟く。


「どうする?このまま町まで引きずる?」


「クラシュピカに首を要求されたらどうすんだよ」


相も変わらず物騒な会話を重ねる。


いたって本人たちは真面目だが。


「なぁ、坊ちゃん」


「ん~?ちょっと黙てってくれない?」


ヴェーゼンとの熱い議論の合間に呼びかけられて、


ルシも顔をしかめる。


「そんなこというな。小生がこの程度で終わる奴だと思ってるのか?」


「うん。お前は道半ばで果てそうなやつだったから」


ルシは即答。


そのまま、気に留める様子もなくヴェーゼンとキフェルに合流。


「…ふ~ん。坊ちゃん。そんなことを言うんだ」


――そんな風に育っちゃったんだ。


「坊ちゃん」


「だから黙れって――」


ルシは、とっさに振り返る。


それが功を奏した。


「ちょっと死んで」


――不良品は処分しなきゃいけない。


眼前に迫るシャイネの拳を転げるようにして回避できたのだから。


「は?なんで?俺様ちゃんと縛ったよな?」


キフェルが焦ったように右往左往する。


「もちろん。小生の方がわずかに上手だったというだけだ」


そう言って、”焼け焦げた”縄を地面に放る。


「縄を燃やしたってコトか」


「そう言うことだ。魔族」


しばし、沈黙が流れる。


「第二ラウンドと行こうかね」


「…なぁ、ヴェーゼン逃げていいか?」


「ダメ」


誠に勝手ながら、諸事情による更新頻度変更のお知らせ。

この投稿を持ちまして、更新頻度が月一不定期になると思います。

なお、六月前半にリメイク版がカクヨムとなろうにて配信される予定です。

正確な日時は追って更新します。

今日までご愛読ありがとうございます。

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