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プロローグ〜賢しき神学者

この作品で、神学者が語る話は、あくまでも私見的な考察です。特定の宗教、宗派の教義等々とは無関係です。あくまでもフィクションである事をご了承ください。

――食物連鎖…草は豚に喰われ、豚は人間に喰われる……では、人間を喰うのは如何なる『存在』なのか――


 私が、初めてその男に取材したのは、暑い盛りの午後――『彼』は汗ひとつかく事も無く、私の前に現れた。

 幾つかの大量殺人犯の嫌疑がかかっている男、神牧賢(かみまき・さかし)。全ての事件現場にその存在が確認された唯一の人物。だが、彼を犯人とする証拠も無く、結局はこうして社会の中にいる。

 私は、雑誌の取材という枠を越え、彼の中に迫りたかった…その旨を伝えると、彼はあっさりと取材に応じてくれたのだが……

「お待たせしてしまいましたか?」

 約束の時間にはまだある。私は取材用のテープレコーダーを取出しながら答えた。

「いえ、私は取材の準備がありましたから。」

 彼は、笑顔で頷くと、私の前に座った。

「真面目な方ですね。これまでの取材の方々は、簡単なメモ帳だけでしたが」

 そうだろう。恐らく、彼の口から、事件の真相を聞き出すのが目的で、単に彼を『犯人』にした記事を書きたい、そんな連中ばかりだった筈だから…

 彼は、私に真っ直ぐな視線を向け、こう切り出した。

「先ずは、あの事件と私の関連を知りたいのでは?」

 私はかぶりを振って、

「いえ、それよりも、あなたの考えている事を知りたいんです。あなたは神学者だと伺いました。だが、あなた自身は無宗教だ。」

 彼は意外だ、という顔つきで頷いた。

「記者さんは面白い方だ…まさか、そんな質問がくるとはね……」

 彼は一瞬だけ天を仰ぎ、次いで語りだした。

それは、私の想像の枠を越えた、驚愕の内容だった……

次話より、神牧の語りになりますが、前書きのように、フィクションであり、あくまでも私見的な考察ですので、あまりむきにならない様にお願い致します。

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