就寝
目覚まし時計をセットして、部屋の電気を暗くする。でも、ワタシの夜は、布団に入ってからもまだ続く。
考え事をするのに適しているとされる場所『三上』。そのうちのひとつ『枕上』というのは、布団の中にいるときのことを言うそうだ。
ワタシも、寝るまでの間に様々なことを考える。
思い起こせば、今日も色々あった。喜んだり、怒ったり、哀しんだり。この世界は、様々な出来事で満ちている。
楽しい出来事だけならいいけれど、残念ながらそうじゃはない。理不尽と思える出来事も、いたたまれなくなるような出来事もたくさんある。
だから、時には苦難に遭遇し、心が揺れ動くこともある。時には悲運に直面し、気持ちを波立たせることもある。
でも、それでいいのだ。
辛いことや、悲しいこと。それらが取り除かれてしまった世界や心境。おそらくそこには、喜びさえも無いだろう。そして、人との繋がりも。
何かを克服しようと行動する。きっとそこには出会いが生まれる。怒りや悲しみを知らなければ、喜びさえもわからない。もちろん、他人の心情も。
揺れ動くから触れ合えて、波があるから共鳴できる。ワタシは、そうやってみんなと一緒に生きていくのが好きなのだ。
そろそろ、眠くなってきた……。どうやらワタシの今日は終わりらしい。一体、明日はどんな一日になるだろう?
先のことはわからない。不安や恐れも当然ある。でも、わからないからこそ、期待や希望で胸を躍らせることができるのだ。
ワタシの心は、期待と希望の色で満ちている。
だからワタシは、一日の最後をこの言葉で締め括る。
『明日もきっと、いい日なのだ』