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名もない花  作者: 林 秀明
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電気4 溢れだす想い

その夜、布団に入り、Kの事を考えた。Kは真面目すぎる人間だ。


どんなに自分の仕事が溜まっても電話を取り続けるK。


どんなに八つ当たりや困難があっても、受け流せず全力で真面目に受け取るK。


彼女が出来ず、ひたむきになぜ出来ないのかと考え続けるK。


一人暮らしで友達がいず、趣味にも悩んでいるK。


一つ一つ項目を挙げるたびに僕とKの影は重なりあってくる。同じ事でつまずき、同じ事で悩む。いつしか僕はKの事が気になりだした。恋とか憧れではない。もっと真摯な離れたくない衝動に似ている。


Kが傷つけば僕も傷つく。Kが仕事のミスをすれば、僕はKの事を考え、悩んでいるだろう。Kの仕草や行動、何を考えているか知りたい。


凡人が死んだ偉人は何を考えていたのかを考えるように、僕は生きたKの思想回路をずっと渡り歩いていくのだ。


「僕も出来ますかねーー」



それがKの口癖だ。

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