荷物
荷物が届きました
アベリアが新装備を手に入れますw
『光の勇者』の荷物を運び込むときに、『光の勇者』が馬車を持っていないことに気がついた。必要に応じて、馬車を借りることもあったが、普段はもっぱら徒歩で移動していたらしい。これから数百キロも旅行する予定があるので、馬車なしでは不便だ。今持っている馬車に分乗では、かなり窮屈だろう。
昼食の時に、大型の馬車をもう1台、作る話をする。
「注文して、馬車を作ってもらうのでしょうか?」ロジルがたずねる。
「いや。私が作る。ダリルにも手伝ってもらうが。」
「作るのはかなり難しいのではないかと思いますが。」
「ああ。そこそこ難しかったな。だが、3台目だし、問題ないだろう。」
「レディク様の『難しい』は信用出来ない。初めて作った馬車。1日も掛けずに完成させた。しかも、ものすごく乗り心地が良い。」それなりに苦労した気がするのだが、ローズには苦労しているように見えなかったか。
ローズには、重量を低減する魔道具を作れないかどうか聞いてみた。作ったことはないが、出来そうだという。重量を低減できれば、大型の馬車でも馬の負担を減らせる。設計の難易度も下がる。長旅を快適にするための、構造追加も出来るかも知れない。
旅の準備もそろそろ始めた方が良いと思い、意見を聞いてみると、アベリアが、ヒューとダリルの手を借りて、既に準備を始めていた。馬車と、魔法のバッグがあり、大量の荷物を運べるので、準備も大変ではないらしい。
昼食後に新しい馬車の構造について、考えているアイデアをダリルとローズに話し、意見を聞いた。追加したい構造についても、話し合う。大まかな設計図を書いてみて、問題がないかどうか検討した。
ローズが、馬車に組み込む魔道具の材料について、バンザに相談に行きたいと言うので、一緒に出かけることにする。
出かける前に、荷物が届いた。盗品の中で、売却せず、現物でもらうことにした物だ。かなり品目を限ったつもりだったが、実際に届いた荷物が玄関先に並べられてみると、すごく多かった。
荷物は大雑把な種類別に梱包されている。カーペットが何枚かあり、これは1枚ずつ丸められていた。特に大きな包みの一つには、厚手の高級な毛布がたくさん入っていた。人数が増えたので、早速今日から使うことにする。食料品の梱包もかなり大きい。保存の効く食料が多いが、小さめの魔法のバッグに入った状態の生鮮食品もあるようだ。
別の梱包の中に、新品の魔法のバッグ8つと、幻影の魔道具も入っていた。幻影の魔道具を手にとって、内部の魔術構築式を探って見る。それほど複雑ではないようだ。後で詳しく調べてみよう。
小さい梱包の中には本が見つかった。魔法の解説本と子供の学習用絵本だ。魔法の解説本は4分冊の分厚い本で、比較的最近書かれた物のようだ。少しだけ拾い読みする。ギルドの資料室で読んだ本より詳しそうだ。これも後で読まなくては。
絵本の方はアベリアに渡そうと、アベリアを探す。女達がみんな集まり、少しだけ開いた梱包の前で、ひそひそと話し合っている。比較的大きな梱包で、中身は衣類らしい。布や衣類は、非常に多くの品目が目録に載っていた。目を通すのが面倒になって、アベリアにチェックを任せてしまったので、どんな物が来たのかはわからない。あの様子だと、おしゃれ着でも入っているのだろう。
毛布を被ってタイと遊んでいたメリーが、私の持っている絵本を目ざとく見つけてやって来たので、「お母さんに、読んでもらいなさい。」と、3冊の絵本をメリーに渡した。
ローズを伴ってバンザの工房へ出かけた。馬車に組み込む、魔道具の材料について、相談する。構造は簡単なので、明日には出来るという話だ。
ついでに、オリジナルの魔道具の試作用材料についても質問してみた。試作用材料にも一定の需要があるそうで、数種類の小さな金属板を見せてもらった。使用する魔法によって、最適な素材が違うそうだ。硬木工房でも、試作用の板材を売っていることを、教えてもらった。
試作用の金属板を少し購入し、ローズが使う魔道具材料も注文しておいた。
領主館に行って、ローランに面会を求めた。
応接室に通されて、しばらく待つと、まずリンドが現れた。ローランは打ち合わせ中なので、少し待って欲しいと言った。
リンドには盗品の手配について、お礼を言っておく。リンドからは、盗品の売却は明日には終わるという話を聞く。お金はギルド口座への入金で良いかと、質問された。確かに口座入金の方が、手間が少なそうなので、それでお願いしますと答えた。
少し遅れてヘルミ博士が現れた。博士にも、研究文書と手紙を送ってもらったお礼を言う。遺跡については、博士も関心はあるのだが、調べなければならないことがたくさんある上に、王都にも呼ばれていて、時間がないそうだ。
博士にゴブリンの友の印を見せた。碑文と同じ文字が使用されていること、ゴブリン族の村に、話を聞きに行くつもりであることを説明した。
ローランは、疲れた顔で現れた。相変わらず忙しいようだ。しかし、忙しさのピークは既に過ぎ、後3-4日経てば一段落する見込みらしい。表情も明るかった。
ローランには、レルミスのことを話した。ローランはニヤニヤ笑っていた。既にリンドから、話を聞いているようだ。王との謁見には、ローズ、クロエ、ヒュー、レルミスを連れて行くつもりであることも話した。理由も説明し、ローランの賛同を得た。ローランから王へ、前もって連絡しておくと言われた。
前回借りた変装用の衣装について礼を言い、もう少し貸しておいてもらうよう頼む。ローランは、もう不要な物なので、返す必要はないと、笑って答えた。
クロエ、ヒュー、レルミスのための、マスクと衣装も用意するつもりだと話すと、ローランは、陛下に謁見するときに着る装束ならば、みすぼらしい物ではいけないので、準備は任せて欲しいと言い出した。確かにローランにもらった衣装は質の良い物だったし、特に反対する理由もないので、お願いすることにした。4人の現在の装備について、質問されたので、説明する。レルミスはもともと派手な装備なので、今の装備とは印象を変える必要があることも説明した。翌日2時頃に、4人を連れてもう一度訪問することを、約束させられた。
家に帰った後は、新しい馬車の詳細設計に取り組む。10分の1スケールの模型をつくって、細部まで確認した。
フレームと車輪部分を作り始める。今回作る馬車は、以前に作った物よりさらに大型になるため、フレームはがっちりとした作りにした。幌の部分まで金属フレームを通し、丈も高くして、上に人が寝ることが出来る、ロフト状の構造を作る。
車輪は6輪にし、安定性を増すために、車軸より低い位置に水タンクを取り付けた。フレーム部分だけで、重量は軽く1トンを超えていると思うが、重量低減の魔道具を取り付ければ、問題ないはずだ。
運動時の動きを確認し、床板まで張ったところで、今日の作業は終わりにした。残りは魔道具を取り付けてからだ。
夕食後に、風呂に入るように言われて、『光の勇者』のメンバーは驚いていたようだ。
アベリアとレスリーとローズが、風呂から出た後でバスローブのようなものを着ていた。今日届いた荷物に入っていたようだ。
寝る前にバスローブを脱ぐと、下には、着ているのに全然隠せていない、不思議な下着を着ていた。
「こういうの、お好きですよね?」アベリアに聞かれる。実は大好きです。
レスリーとローズは少し恥ずかしそうだったが、強化魔法に、不思議な下着まで装備したアベリアは、技もエロさも普段の5割増しな感じだった。私もつい興奮して、熱心に運動に取り組んでしまった。
寝る前にアベリアが、「他にもありますから、楽しみにしていてくださいね。」と言った。
翌朝も、朝食後に練習と魔力増強を行った。
アベリア、レスリー、ローズが練習している、強化魔法について、レルミスが、
「あの魔法は、わたくしには使えないでしょうか?」と、質問する。
「練習を続ければ、可能性はあるが、今はヒールの技量が低すぎて無理だ。」と答えておいた。レルミスは悔しそうだった。
猫耳戦士とレルミスの魔力増強は、相変わらず感触が固く、少しずつしか進まない感じだった。レスリーに最初にやったときは、少し固い感じだったが、すぐに慣れて、短時間で大幅に魔力が増強出来た。もっと、ぐいぐい突っ込んでしまった方が、良いのだろうか。時間も少し長めに、突っ込み続けてみるか。
「あ、・・ニャッ・・そんにゃ、・・あん・・ぐりぐり・・だめっ、・・にゃん・・はあん、・・ふにゅっ・・ふうんん・・ああっ」
「あ・・はっ・・だめっ・・だめですわっ・・あああっ・・そんな大きいの・・無理っ・・あんっ・・ひゃんっ・・んんっ・・うふんん」
二人とも、なんだかふらふらな感じで、抱きついてくる。これ以上は無理かな?
「レディク様。今やめちゃ、かわいそうですわ。もう少しなのに。」アベリアが言う。
「もう少し?」
「はい。もう少し続けてあげないと。」
なんだか知らないが、もう少しらしいので、もう少し続けてみる。すると3-4回で、二人とも少し震えた後、ぐったりしてしまった。その後は固い感触が少し薄れ、今までより多くの魔力が入るようになった。
「あ、レディク様。後戯は優しくしてあげないと。」
「えっ?後戯?」
「はい。後戯は優しくゆったりと。いつも、夜、レディク様がしてくださるように。」アベリアがにっこり笑う。
「えー、つまり二人は・・。」
「二人とも、男性経験はないですから。行くのは初めてかも知れません。」
「魔力増強は、別に気持ちよいわけではないと、前に言ってなかったか?」
「私たちは、魔力増強をする前に、レディク様に抱いて頂いてます。魔力増強よりも、抱いて頂く方が、ずっと気持ちいいと知っていましたが。お二人には刺激が強かったのでしょう。」
「つまり、魔力増強も気持ちが良いのか?」
「ほんの少しですよ。それよりも、レディク様のような素敵な男性が、自分の中に力強く魔力を突っ込んできている、という状況で、すごく興奮していると思います。二人ともレディク様のことが好きですし。」
「猫耳戦士が私を好きとか、無いだろう。最初からヤリチンだって言われたぞ。」
「照れ隠しと、悔し紛れですね。レディク様のことが気に入ったけれど、既に私たち3人が居て、手を出しづらかったのだと思います。でも、これからは、レディク様と寝たがると思います。」
「そうなのか?」
「レディク様も嬉しいのではありませんか?以前からジニさんの耳やしっぽを、よく眺めていらっしゃいましたし、今だってすごく優しくされていますよ。」
二人がぐったりとしてしまった後は、ゆっくりと2回ほど魔力を入れてみて、かなり大きく魔力増強出来た手応えを感じたので、抱きついたままの二人の、背中を撫でながら休ませていた。以前から猫耳戦士の耳やしっぽを触ってみたかったので、確かに嬉しいかも知れない。今でも触れるかな?でも、そろそろ正気に戻りそうだな。
二人は顔を上げると、初めは微笑んでいたが、すぐにハッとした顔になり、それから真っ赤になって、抱きついていた体を離した。猫耳戦士はすっくと立ち上がり、何も言わずにギクシャクとした足取りで出て行った。
「あっ・・まっ・・」レルミスは、一瞬猫耳戦士を呼び止めようとしたがあきらめる。
「あ・・あの、ありがとうございました。」頭を下げた後、レルミスも素早く逃げていった。
「どうしましょう。出来るだけ大きなベッドを買いましたが。6人だと窮屈かも知れません。」
「アスターにいる期間も、そう長くないと思うから、なんとかなるだろう。」ちょっと考えるのがめんどくさくなったので、適当に答えておいた。




