表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミス・スタート・ストーリー  作者: モッチー!
番外編 とある高校生の不良騒動
25/41

つかの間の休息

ねむいです。

そして、こそこそ小説書くの疲れました(´・ω・`)

ショウタ「それでさー、聞いてくれよゆい」


ゆい「はいはい。どうしたの?」


ただいま、ショウタとゆいは街を歩いていた。


先ほど、路地裏で倒れていたショウタを助けたゆいは、応急手当てをした後ずっと看病してくれたのだ。


あ、もちろん倒れた不良達から離れた場所で。


そして現在、元気を取り戻したショウタは、先ほどあった騒動のグチを聞いてもらっている。


ショウタ「その黒石ってやつな?俺のこと気にも留めずに放置しやがってね‼」


ゆい「うんうん。」


ショウタ「んで、俺はそのまま囮よ!ったく、感謝も言われてねぇしふざけんなっての!!!!!」


ゆい「まぁ…確かにそれはひどいね…。でもショウタは別に後悔してないんでしょ?」


ショウタ「む……ま、まぁな。一応、人助けしたわけだし……」


ゆい「ふふっ……そっか……。それで?」


ショウタ「そんでね?そのあとの俺の頑張りって言ったらもうね!迫り来る不良の拳を……」


など、たくさんの話をした。

ゆいは、頷いたり、励ましたりしてくれながら、ショウタの言うことを楽しそうに聞いてくれた。


ショウタは話しながら、報われたなぁ…と思っていた。


ゆい「ところでショウタ。もしかして、その人たちって両方茶髪?」


ショウタ「えっ…?あ…うんそうだけど?」


ゆい「もしかして……ショートカット?」


ショウタ「うんうん‼」


ゆい「あ!そしたら私見たよ!ちょっと行った先にあるカフェの近くで口論してた‼」


ショウタ「なっ⁉…どんな話⁉」


ゆい「うん…えっとね」


**その時の話***


女の子「た、助けなくて、良いの!?戻ろうよ!」


ユウト「大丈夫!あいつはゴキブリより生命力高いから!」


女の子「で…でも……」


ユウト「あいつはな、実は異世界の魔王なんだ」


女の子「えっ、えっ?」


(洗脳中)


********


ショウタ「あんのくそ野郎が………」ビキビキビキ


ショウタの額に怒りマークが浮かび上がる。


ゆい「あ…あはは……。で、でも!その女の子は心配してたって…ことじゃん?」


ショウタ「…まぁ、そうだと嬉しいけど…」


ゆい「ね!だったら……」


なんとか持ち直そうとするゆいに対し、ショウタはある光景に唖然としていた。


ショウタ「……あれはナンデスカ?」


ゆい「へっ?」


ゆいが後ろを向くと、そこには、例のカフェで楽しそうに話している2人の姿が。


ショウタ「心配……して………」


ゆい「あわわわ……大丈夫!ショウタのことは私が1番心配して…‼」


しかし、この励ましは間違いだった。


ショウタ「!…なおさらだよ‼もし、ゆいが…ゆいがあそこで倒しきらなかったら……!!!!!」


ショウタの脳裏に、嫌なことが想像される。

倒れて動けなかったあの時、もしゆいが捕まっていたら……?


目の前で、暴力などの酷い目に遭うゆいを、ただ呆然と眺めることしかできなかったら…?


そう考えると、ゾッとする。

そして、ショウタはますますユウトに対して怒りをあらわにした。


ショウタ「くそ。ふざけんじゃねぇぞ……。もし、もしゆいに何かあってたら………」


ゆい(火に油注いじゃったー!?)


しまったと焦ったゆいは驚きの行動にでる。


ギュッ


ショウタ「なっ!?」


なんとショウタを後ろから抱きしめたのだ。

そして、優しく諭す。


ゆい「ショウタ……怒んないで…。ほら、あの子もきっとスゴイ怖かったんだと思う、でもいまじゃあんなに笑ってるじゃない?」


ショウタ「…………」


ゆい「それって、ショウタが囮をすんなり受け入れてあげたからでしょ?あと、黒石くんも、女の子に心配かけたくなかったから、あんな風に言ってたんだと思うよ?だから…‼」


そのゆいの表情は一生懸命で、そして可愛かった。

そんなゆいに、ショウタは……


ショウタ「……ふぅ。そうだな。ごめん、俺ちょっとイライラしてた。あいつらがあんまりにも薄情に見えたからさ……。」


心を入れ替えた。

なぜなら、ゆいが一生懸命なのと、ショウタの当初の目的は『女の子を助けること』なのに、見捨てられた悲しさから、女の子にまで怒りをぶつけようとしていたからだ。


ショウタ「とりあえず、あいつらに無事だって伝えに……」


ショウタは反省して、行動を改めようと……


ゆい「え?なにいってんの?制裁は加えて良いに決まってるじゃん」


ショウタ「………え?」


ゆいは笑顔だ。笑顔だが……目が、怪しく光っている。


ゆい「私が言ってるのは、あの女の子を怖がらせないでってこと。……黒石って人に対しては、私も腹が立ってるんだよ…?」


ゴゴゴゴゴゴ


ショウタ「ゆ、ゆい……さん……?」


ゆい「ショウタをこんな風に巻きこんどいて、当の本人はずらかっただけじゃない…‼なのに1番楽でしかも楽しそうにしてんのよ!?ショウタがこんなに酷い目にあったのに……」


さっきの優しい、聖母のようなゆいはどこに行ったのだろうか。

今、ショウタの眼前にいる女の子は、ショウタを心配してるとは言え、鬼の形相となっていた………‼


ショウタ「あ…あの……」ガタガタブルブル


ゆい「だからショウタ!ガツーンと行ってきなさい‼……私はジャマになっちゃうだろうから、そこの可愛いお店にでも入ってるけど…イイね!?ちゃんと制裁するんだよ!」


バン!

とショウタの背中を叩くと、ゆいは行ってしまった。


ショウタ「ふぅ。」


ショウタは少しため息をつく。


ショウタ(なんだかんだ言って、心配してたんだよな、ゆいは。しかもその心配してる人が酷い目に遭ったって話を俺はずっとしてたわけで……。気が気じゃなかっただろうな)


ショウタは先ほどの軽率なグチに反省する。


ショウタ(それでも、ゆいは俺の話を真剣に聞いてくれてさ……よし!)


ショウタは改めて、前を向く!


ショウタ(あの女の子は傷つけずに、黒石だけ怒る方法…?難しいな…。)


先ほど見捨てたことについて怒るのが妥当ではあるが、それだとあの女の子にまで罪悪感を呼びかねない。


そこで、ショウタはあることを思い出す。


****


ユウト「あいつはゴキブリより生命力が高いんだ!」


ユウト「あいつは実は異世界の魔王etc…」


****


ショウタ(そうか、これを使えば……)


ショウタはニヤリと不敵な笑みをすると、ユウトに近づいた。


*******


ユウトは楽しく話していた。


ユウト「でさー……ん?」


すると、迎えに座ってる女の子が怪訝な顔をする。


女の子「あれ、あの人って……」


と、ある方向を向いて呟いたので、ユウトはそちらを見ると…。


なんとショウタがいた。


所々、服が傷付いてはいるが、体には傷一つ無い。


ユウト(無事だったんだな……)


ユウトは、その事実に驚きながらも、心のどこかでは『あいつならやってくれるに決まってる』となぜか信じていた。


そして、ユウトは手をあげてショウタに向かって振る。

ショウタはそれに気づき、ニコニコ笑顔になる。


そのまま、駆け足で近付いて来たショウタは右手を上に上げた。


ユウトはその意味を咄嗟に理解し、座っていたベンチから立ち上がり、右手をあげ返し、やれやれ、といった感じで、ゆっくりと近付いていく。


ユウト(ハイタッチか……全く、ベタなことを……)


しかし、ショウタがある一定まで近づいた後……その右手が硬く握られた。足の踏み込みが強くなった。

そして……


******


ユウト「へい!八橋ハイタッ…」(ハイタッチ)


ショウタ「誰がゴキブリ魔王だ!!!!!!」


バキッ!!!!!!


思いっきり右手を振り抜いた!!!!

もう思いっきりだ。


ある程度近づいたショウタは、ユウトが澄まし顔で目を瞑った瞬間に、足を大きく踏み込み、上げた右手を握りしめ、身体を反らせるだけ反らし……殴った。


ユウト「ゲブラバッ⁉」


腹を強く殴られたユウトは後ろに吹っ飛ぶ。


女の子は唖然としている。


そして……


ユウト「八橋…、突っ込む所が違くね…?……ゴフッ…」


最期にユウトはそういうと、ガクっと息絶えた。


ショウタ「いいや…突っ込むとこは"ここ"だよ……」


聞こえたかはわからないが、ショウタはそう呟いた。


ショウタ(…ん?)


ふと遠くの可愛いお店を見ると、窓からゆいが『グッ』とサインを送っていたので、ショウタは同じように親指を上にあげ合図する。


『作戦成功』と……。


******


ショウタ「で?」


ユウト「いや、悪かったよ…」


女の子「あ…あの!」


女の子が堪らず声を出す。


ショウタ「大丈夫だよ。俺は君を助けるためにしたんだから、囮になったことに関しては全く気にしてない。怒ってるのはこのくそ野郎が言った発言に対して。そんでもって怒る相手はこのくそ野郎だ……」


ショウタは優しく女の子を諭すと、ユウトに向き直る。


そして、ショウタの説教が始まる。


*****


女の子が見えないところまでユウトを連れていくと、そこに正座をさせるショウタ。


ユウト「……………」


ショウタ「いいか?お前はな?ちったぁ、俺にも作戦とか言えば良いものを……急に反転して俺を置いて逃げるたぁどういうことだ?」


ユウト「い、いや……突然思いついたので、その……言う暇が……」


ショウタ「だまらっしゃい!!!!!!」


ユウト「えぇ⁉」


ユウトの反論は認められなかった。


ショウタ「そんな土壇場で考えるなら……するとしても、自分を囮にしたりする作戦だろ?こともあろうに俺を囮にするなんざ……」


ユウト「ま…まぁ、確かに俺が悪かっ……」


ショウタ「だまらっしゃい!!!!!!」


ユウト「謝ろうとしてたのに⁉」


謝ることさえ、認められなかった。


ショウタ「俺は……っと…。」


チラッと女の子を見る。


女の子は少しずつ近づいて、こっそり聞こうとしていた。


ショウタ(ったく。これ以上話すと傷ついちゃうな……)


ショウタ「………」


ユウト「…?あの…ショウタ?」


ショウタ「だまらっしゃい!!!!!!」


ユウト「もうお前それ言いたいだけだろ⁉」


言葉を発することすら、認められなかった。

思いついたようにショウタは言葉を発す。


ショウタ「しかもこともあろうに、人様のことを『ゴキブリ魔王』だ?」


先ほど、ゆいから聞いた話についてだ。


ユウト「いや…ゴキブリと魔王は言ったけど……合体してな……」


ショウタ「だまらっしゃい!!!!!!」


ユウト「だぁぁ‼もう!……つか、なんで知ってんd……」


ショウタ「だまらっしゃい!!!!!!」


ユウト「ぬぅう!!!!!」


ショウタ「……とにかく!以後気をつけるように!!!!」


ユウト「へーい…」


ようやく、ショウタの説教は終わった。


*****


戻ると、ユウトはひたすらショウタを睨んでいた。


ショウタ「いや、何でそんな目で睨む…?」


ユウト「この屈辱、晴らさでおくべきか……」


ショウタ「怖いよ‼なにヤバい宗教団体みたいになってんの!」


ユウト「…かゆ………うま……」


ショウタ「ゾンビ化すんな!怖いから!」


ユウト「kくねkoysdぽkv」


ショウタ「誰ぇぇぇ⁉もはや、お前誰ぇぇぇ⁉」


突然のボケの押収に戸惑いながらも、ショウタはなんとかツッコミをいれていく。

すると…


女の子「くすくす」


女の子が楽しそうに笑っていた。


ショウタもユウトもぽかんとした顔になる。


女の子「いや、仲いいなって思って…」


ショウタ「それは違う!!!!!」


断固として拒否するショウタ。


ユウト「まぁ……あなた…あの夜の優しさは嘘だったのね…!!!!!!」


ショウタ「嘘だよ!お前のその話自体がウソだよ!!!!!」


女の子「ふふっ……」


またも女の子が笑う。


ショウタ(ま、とりあえずこの子が無事に救えて良かったかな…。こんな程度のコントで笑うなんて、良い子だなホントに。)


ユウト「そんなに、面白い?」


女の子「うん!すっごく面白いよ!」


ユウト「そうかぁ?ショウタのツッコミがしょぼい気が…」


ショウタ「テメェのボケが無理やりすぎるんだよ‼」


女の子「クスクス…」


ふぅ。

と、ショウタは優しい顔で女の子を見ると、ユウトに向き直る


ショウタ「黒石、それじゃ俺いとこを探しに行ってくるから!また今度な‼」


と、仲良く話す2人を残して、ショウタは従姉妹の場所に向け走った。


*****


ショウタ「お待たせ!ゆい」


ゆい「じーーーー」


ショウタ「あ…あれ?どうしたの?俺、ちゃんと制裁加えたよ?」


ゆい「じーーーーーー」


ショウタ「いや、あの、え?ホントにどったの?」


ゆい「仲良さげだったね、あの娘と。」


ショウタ「……へっ?」


ゆい「いやー、さっきまで怒ってたくせに、あんな優しい顔向けるんだね、あの娘に。」


ショウタ「い、いやぁ……あれはさ」


ゆい「ふーんっだ!いいですよー、どうせショウタはああいう子が好みなんだねそうですかそうですか‼」


ショウタ「プッ……あははは!」


急に笑い出すショウタ。


ゆい「な!なんで笑うのさ‼」


ショウタ「いいや、なんでもないよ。なんかちょっと可愛かっただけ」


ゆい「か、かわいっ⁉……なに言ってんのよ!」


ショウタ「あの娘に優しい顔向けたのは、助けれたことをしみじみと思ってたからだよ。ゆいの方が大事に決まってるじゃん」


笑いながらとんでもないことを言うショウタ。


さすがに作者はこんなこと言えません。←(どうでもいいわ)


ゆい「なっ……なに言ってんの⁉わけわかんない!」


一瞬ほころびかけた表情を慌てて戻すゆい。

そして、何事もなかったように話す。


ゆい「へ、へぇー?どうだか。なんかあの娘の胸元でもエロい目で見てたんじゃないの?」


ショウタ「んなっ、んなことねぇし‼」


ボッと赤面するショウタ。


ゆい「えぇー?ホントにぃ〜?」


そんなショウタを見て、ここぞとばかりに反論するゆい。


ショウタ「ホントだって‼」


ゆい「ふぅーん?」


そう言って、下からショウタを覗き込むゆい。


ショウタ「な、なんだよ……。なっ⁉」


ゆい「? どうしたの?」


ゆいが下から覗き込んでいるとき、ショウタは上から見てるわけでありまして、服は別に胸がはだけてるわけでは無いけど、必然的に胸元が見えてしまうわけで、そんなわけでショウタは……


ショウタ「なんでもない‼」(裏声)


ゆい「え?ホントにどうしたの?」


ショウタ「お、お前が近づきすぎるから……」


顔を隠しながらそういうショウタ。


ショウタが指差す方向を、ゆっくりと追うゆい。

そして、


ゆい「……んなっ⁉やっぱり変態じゃんか‼」


慌てて胸を隠しつつ後ずさるゆい。


ショウタ「ふざけんな!お前が近づきすぎるからいけないんだろ⁉」


ゆい「うるさいうるさいうるさい‼変態!こっちくんな!」


ショウタ「だからお前が近づいてきたんだろが‼…ったく、だいたい変態なら、わざわざ顔隠したり、お前に伝えたりしねーっての」


ゆい「……く〜〜…////」


ゆいは赤面しながら俯く。


ゆい「もう帰る‼」


ショウタ「はぁ⁉」


クルッと背を向け、反対方向に歩きだすゆい。


ショウタ「ちょ、ちょっと待ってよ!」


ショウタは遅れながらも慌てて追った。


*****


〜ユウトside〜


ユウト「何だ…これっ……」


ユウトは、先ほどの女の子と別れた。

ユウトには待ち合わせている人がいるからだ。


しかし、その女の子の名前を聞くと、なんと待ち合わせ人物と同じ人だったのだ。


ユウトは心の中で笑いながら、その子のあとをつけた。

なぜなら、待ち合わせ場所は一緒だから、ついていけば着くと思ったからだ。


そんな矢先に。


地下鉄へ繋がる階段を降りたすぐに、カバンが落ちていた。


ユウト「これ……井坂ちゃんのじゃ…⁉」


井坂ちゃんとは、さきほど助けた女の子の名前である。


この街の唯一の死角とも呼べるこの場所で、井坂ちゃんのカバンだけが落ちていた。


確かにユウトは、信号などの問題で伊坂ちゃんを見失っていた。

でも、目的地は一緒だからと、別段急いでいなかった。


しかしそれでも、ほんの数分である。


ユウト(いや、そんなはずはない…。ただカバンを置き忘れたって可能性も……)


こんな何もないところで、カバンだけ置きっ放しにすることなどあるだろうか。


ユウト(っ‼……この数分で、一体なにが…?)


しかもカバンには、踏まれた跡があり、なにやら争った形跡がある。


…井坂ちゃんに何かあったと見て、まず間違いない。


ユウト「くっそ……‼」


*******


〜ショウタside〜


ショウタ「あの……ゆいさん…?」


顔がひきつりながら、なんとかゆいを呼び止めるショウタ。


ゆい「ん〜!あ、なーに?」


対して、幸せそうにアイスに食いつくゆい。


そんなゆいに、ショウタは自身のスカスカになった財布を見ながらこう言う。


ショウタ「……どれだけ食べるおつもりで…?」


あのあと、ゆいは拗ねてスタスタと歩いて行ってしまった。


ショウタはなんとか機嫌を直そうと、頭を悩ませた。


考えに考えた末、この作戦にでた。

ショウタ命名、【食べ物で機嫌を直してもらおう作戦!!】


それが、現在の惨状の端的な理由である。

他にも、たまたまたくさんの食べ物屋さんがあったことや、ゆいのお腹が空いていたことなどが加算されているのだが……。


ゆい「あとー、あれと、あれと、あれ食べて〜」


ショウタ「待って⁉俺の金について考えてる⁉」


ゆい「大丈夫。無くなったら払うから。」


ショウタ「全部食いつぶす気か‼お前、実はまだまだ怒ってるだろ⁉」


ゆい「全然、怒ってナイダヨ」


ショウタ「なんでカタコトでなまってんだ‼」


ゆい「わたす、怒ってナイダヨ」


ショウタ「そのエセ田舎人やめろ‼」


と、そんな他愛もない(?)話をしていると…


ゆい「あれ?ねーねー、ショウタ。あの子ってさっき助けた子じゃない?」


ショウタ「はいはい、どうした?……助けた子?あぁ、井坂ちゃんな。どこにいるんだ?」


ゆい「ほらぁ、あそこ!わかんない?……ったく……あ!ほら地下鉄に差し掛かってる!」


ショウタ「うーん?どこだよ…。あっ!待てゆい!!」


待ちきれず走りだしたゆいを、少し遅れて追うショウタ。


不良A「おっと……こっから先は行かせられねぇなぁ?」


そのゆいとショウタの間を塞ぐように立ちふさがる不良達。


ショウタ「はぁ⁉…ちょ、邪魔だよどいてくれ!」


不良B「…って、テメェ!さっきのクソ野郎じゃねぇか!!」


ショウタ「はっ?……あぁ、アンタらか。」


立ちふさがっているのは、先ほど女の子に不自然な絡み方をしていた不良達だった。


不良C「はっ!どんだけあの子の近くにいんだよ…。もう1人いたあの男でさえ見失ってたっつーのに。」


ショウタ「はぁ?黒石?」


意味が分からない。

不良達はなにを言ってるのか?

黒石がなぜ関係しているのか?


そもそも、なぜ通せんぼをしているのか?

あの時、絡んでいたのは、ただのケンカじゃないのか?


そんな疑問で頭がパンクしそうになったショウタの耳にある声が響く。


ゆい「や……やめなさいよ……。」


やけに小さな声だった。


ショウタは顔をあげると、不良達をどける。

不良達はやけにすんなりと道を開けてくれ、一気に視界が広がる。


ゆいは信号を渡った先にいて、信号は赤になっている。

車はビュンビュン通っており、とても渡れそうにない。


そんな中。


地下鉄に繋がる階段のところで、明らかにヤバイ黒ずくめの連中と、それに捕まりかけている井坂ちゃん。


そして、場違いにもほどがある位置に…


…………ゆいが立っていた。


そして、ショウタがそれをようやく認識したころ……ゆいはもう一度叫ぶ。


ゆい「やめなさいって言ってるでしょ⁉その子嫌がってるじゃない!!!!」


ショウタ(ば…ばかやろう……やめろ、やめろよ…)


あまりにヤバイ状況に、ショウタは上手く声が出ない。


黒ずくめの男達は、ゆいの声の大きさに慌てた。


ゆいの足は遠目にもわかるほど、震えている


ショウタ(や…やめてくれ……。危ないから、今すぐ戻って来い…!!!)


ショウタの願いも虚しく。


黒ずくめの男のうち、2人がゆいの所へ上がってきた。


あえて口を抑えるなどの不自然な様子は見せず、ただ有無を言わさず手を引っ張り……


ショウタ「やめろ…やめろよ!!!!!!」


ようやく出た言葉も届かぬまま……


ゆいが……地下鉄の階段下に…消えた。


何度も言いますが、夕凪はモッチーに変わりストックを放出しているに過ぎませんので…。

次回、ストックが切れます!

はたして、

モッチーの携帯は帰ってくるのか!


こうご期待!



Ps

戻ってきませんでしたー(笑)

もうちょっと待ってねbyモッチー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ