vs分かり易い不良
こういう題名も良いですよね。
ポケットモンスターみたいで。
ってことで、番外編その3です。
なんか後書きで宣伝してるバカがいるみたいなので、説教してきます。
ショウタ(お、落ち着け。落ち着くんだ俺。落ち着いて状況を整理しよう。)
街で3人の男に絡まれる女の子を発見。
問題ごとは無く救出するため、知り合いです作戦を決行!
なんと、同じ考えの馬鹿野郎がブッキング。
その馬鹿野郎は、黒石ユウトというウチの学校の問題児。
ショウタ(………整理してもどうにもならなかった!)
不良B「あぁん!誰だよお前ら?」
まだまとまっていない頭に、そんな疑問が投げかけられる。
ショウタ(落ち着け、落ち着くんだ。多分、黒石も今焦ってるはずだ。となると、きっと黒石は予定を変更するはずだ。)
チラッとユウトをみるショウタ。
焦ってはいるのだが、逆に目がすわってしまい、なにやら決心したようだ。
ショウタ(……なんか無理やり決行しそう!!!だ、ダメだ!そしたら俺が変えなきゃ‼………そうだ、俺は彼氏ってことにしよう。元々友達ということにするつもりだったけど、まさか初対面の人に彼氏宣言するやつはいないに決まってるはずだ。)
ショウタ(誰もしそうに無いからこそ行く‼逆転の発想が、俺を勝利に導く‼)←勝利ってなに
……ショウタはこの時忘れていた。
この黒石ユウトは、問題児だということを。
そして、誤算はもう一つ。
別に友達なら2人居ても3人居ても問題は無かったということ。
これもショウタは、混乱した頭で間違った方向に考えてしまったのだ。
不良A「お前ら、こいつの知り合いか何かか⁉」
ショウタは軽く息を吸うと、間髪いれずに答える。
「「この子の彼氏ですが?なにか?」」
死ぬしかないと思った。
ショウタ(黒石ぃぃい‼‼)
ショウタは心の中で叫ぶ。
ショウタ(なんで躊躇なく彼氏言っちゃうの‼プレイボーイか貴様!)
自分も人のことは言えないのだが。
不良B「は?お前らバカなの?」
ショウタ(ま、街中で絶滅寸前の不良の絡みしてるやつに言われたかねぇよ!)
よっぽど叫んでやろうかとショウタは思った。
不良C「もしかして?助けに来たとか?ヒーロー気どりですか?」
不良A「マジか⁉今時⁉」
不良B「初めて見た!ウケるわ〜」
ショウタ(だからテメェらの絡み方のが100倍ウケるっつーの‼)
そうは言っても確かに恥ずかしい行いをしてしまっている。
ショウタは恥ずかしさで死にながらもユウトを見ると、同じく死んでいた。
すると女の子が、なにかを考えるような仕草を始める。
ショウタ(な、なんだ?正直に言って状況は最悪だ。もう下手に触れないほうがいい気がするんだけど……)
女の子「えぇっと………うーん……。っ!ふ、二股なんだよ!」
と、それはもう爽やかな声で爆弾を投下した。
ショウタ(はは…は……もうどうにでもなりやがれ。)
ショウタは何かのタガが外れてしまった。
一方、ユウトはなにやら打開しようとしているようだ。
黒石「そうなんだよ〜。まぁ、三角関係の成功例みたいな?」
タガが外れたショウタは、それに乗る。
ショウタ「そうそう、逆に3人じゃないとダメ的な?」
シン………
場を静寂が支配する。
どのくらいの時間支配していたか、それは割愛させてもらう。
なぜって?
ぶっちゃけ、小説でこんな場面書いても悲しくなるだけだからである。
もう堪らなくなった俺とユウトは、女の子の手をそれぞれ取り、一目散に逃げ出した‼
タイミングが一緒すぎて、思わずショウタは笑ってしまいそうだった。
ショウタ(なんでこんなに息ピッタリなんだか…)
ユウト(今度助ける時は回りくどいことはしないで、ストレートに行こう)
女の子(えっ?えっ?えっ?)
それぞれ、いろんな事を思いながら、逃走劇が始まる。
******
不良A「待ちやがれぇ!」
ショウタ&ユウト「「誰が待つかぁ!」」
非常に不毛なやり取りをしながら、必至で逃げる。
にも関わらず、のんきに黒石は喋りかけて来た。
ユウト「つうか、何でいるんだよ?八橋‼」
ショウタ「はぁ?お前こそなんでいんだよ⁉黒石!」
質問に対し質問で返すと、ユウトは一瞬だまる。
そして、
ユウト「用事だ!文句あるか?」
ショウタ(答えになってねぇよ‼)
と、心の中ではツッコミつつも、そこまで仲は良くない関係だ。
とりあえず、当たり障りのない言葉遣いを心がけながら、答える。
ショウタ「別にないけど、悪名高いからな……黒石…」
イヤミではなく本気でそう言う。
ユウト「な、なわけないだろう⁉」
なにやら焦って否定しているが、それは無理ってもんだ。
ショウタ(自覚なしかよ……しゃあねぇな教えてやろう!)
ショウタ「え?遅刻、反抗、授業中寝てる、課題出さない」
これは序の口である。
先生に対してはこのくらいだ、あとは友人関係について……
ショウタ「あとは……」
ユウト「もう良いだろう!俺を苦しめて楽しいか‼」
と、まだまだ言い足りないところでユウトから制止がかかる。
ショウタ(ぬぅ。むしろここからが本番だってのに……。)
ショウタ「いや、別に楽しくないけど……。ゆ、有名だぞ?」
そう言うと、ショウタは可哀想なものを見る目でユウトを見る。
女の子も、同じような目で見ているようだ。
ユウト「くっ………」
なにやら悔しそうにうつむくユウト。
かと思ったら、急に顔をあげてショウタのほうに向き直る。
ユウト「そんなこと、言ってるけど、お前こそ悪名高いぞ?」
ショウタ(…………は?)
なにを言ってるのだろうかこの変質者は。
ショウタ「はっ?俺にか?」
ショウタはありのままに思ったことを尋ねる。
ユウトは、うんうんと頷きながら、何気な〜く、昨日の晩飯でも思い出すような調子でこう言った。
黒石「だって、痴漢に、ストーカー、幼女誘拐、はたまたロリ…」
ショウタ(ふ、ふ……ふざけんなっ!!!!)
間髪いれずに弁明する。
ショウタ「違うわ!誤解だわ!むしろ誤解しかないわ!」
ユウト「え?違うの?」
本当に素で驚いたような声を出すユウト。
ショウタ「普通に考えたらわかるだろ!!!!そんなことしてたら俺、学校やめさせられとるわ‼」
なにやら本当にそんな噂が出回ってるようだ。
ショウタ(ったく。だいたい、こんな噂バラまいてやがるどアホっつったら……)
などと、ろくに誤解も解いてないのに、犯人について考えていると、
女の子「ま、まさか、そんな人だったなんて…、ぼ、僕を助けたのも…」
あらぬ誤解がまた生まれていた。
ショウタ「違うから!完全なる誤解だよ!ちょ、距離とるな!」
徐々に離れて行く女の子を、必死で引き止める。
ショウタ「つうか、お前!誰から聞いたんだ‼」
仲良く無いから遠慮していたハズが、思わず『お前』なんて呼び方をしてしまうショウタ。
ユウト「紅くんからだけど?」
ユウトの返事をきき、やっぱりかと忌々しい天敵に怒りをむける。
ショウタ「んにゃろう、あいつめ……」
紅 聖二
ショウタの中学生の頃からの友達だ。
と言っても、当時はショウタをからかうことでしかコミュニケーションをとってないと言っても過言ではないほど、ショウタをからかっており、ショウタは天敵視していた。
高校に入ってからは、同じ高校なのもあり、よく話すようになって、そして仲良くなった。
*****
今は仲いいよな!
そうだよな!ビタミン……おっとなんでもないです。
気にしないでください。
*****
ショウタ(黒石が信じてたとなると……他にも信じているやつはいる⁉……帰ったら、紅を消して誤解を解いて回らないと……)
なにやら不穏なことを考えながらショウタは走っていると、
不良A「待ちやがれ!」
いつの間にやら、非常に接近していた不良に呼びとめられた。
ショウタ(んなっ⁉いつの間にこんな………落ち着け、とりあえずここは下手に刺激せずに……)
と、驚きつつも冷静に分析し、対処しようと………
ユウト「うぎゃああ!誰が待つかよ!モブ!」
2秒で無意味になった。
ショウタ「ちょ、相手を怒らせてどうすんだ!!!!」
怒鳴ってはみるが、もう後の祭り。
不良達はカンカンに怒っている。
仕方なくショウタ達はさらに、逃走のペースをあげて、どうにか距離をあける。
すると、さすがに反省したのか、ユウトはこんな提案をした。
ユウト「八橋!この状況を打開する良い方法があるぞ!」
ショウタ「あぁ?……なんだよ。」
渋々聞いてみるショウタ。
ユウト「まず、お前がわざとらしく転ける」
ショウタ:ピキッ(−_−#)
ショウタの額に亀裂が走る。
ショウタ「うんうん……で?」
すでに次のセリフの予想はついてるが、あえて催促するショウタ。
ユウト「俺達はお前を置いて逃げる。万事解決。あとは任せた!」
ショウタ「成る程!って、アホかぁあ!」
コテコテの漫才のような形をとりながら、ショウタは容赦なく殴りかかる。
ユウト「あぶなっ!」
なにやら黒石は信じられない、と言った様子で、
ユウト「なにするんだよ‼」
と言った。
ショウタ「コッチのセリフだわ‼なんて作戦考えやがる!却下だ!!!!」
ショウタは至極まっとうに否定する。
ユウト「チッ‼」
ショウタ「舌打ちするんじゃねぇ‼」
もはやショウタに当初の[顔見知りだから……]という遠慮はない
ショウタ(ふざけんなよコイツ!ほとんど話したこともねぇくせに、なんて態度だ!!!!)
ユウト(まさか囮作戦がバレるとはな……。こいつの頭なら気づかないと思っ…)
ショウタ「おい、今なんかさらっと失礼なこと考えてないか?」
ショウタ(まるで『こいつの頭でわかるはずが…』といったような罵倒をされてる気がする)
ユウト「さぁて、なんのことですか?ワケわからんのことよ?」
ショウタ「確信犯だ!!日本語がおかしいぞ!!」
ユウト「うるさいな!証拠はあんのかよ⁉」
ショウタ「えぇ⁉逆ギレ⁉」
ショウタ(なんだこいつ……さっきからポンポンとボケ倒しやがって……。…しかも当の本人はやけに楽しそうだし…)
ジャリ!
ショウタ(っ⁉)
バッと振り向くと、もう不良がすぐそこまで接近していた!
もう2メートルと距離はないだろう。
ショウタ(まずいな……くそ!こうなったら仕方ない!!俺がこいつらを引きつけてる間、くそ黒石にこの子を逃がしてもらうしかない!…このことをカス黒石にどう伝えれば……)
と、そこまで考えた時。
隣のユウトは思いもよらぬ行動をとった。
ガッ!ガシッ、くるっ。
ショウタ&不良「「なぁ⁉」」
ユウトは女の子を急に抱きかかえると、そのまま反転したのだ。
普通、全力で走ってる時に反転などできない。
ましてや、振り向いたと同時に逆方向へダッシュするなど不可能だ。
しかし、ユウトはそれをやってのけた。
体が小さいユウトは、不良の間をすり抜ける。
ショウタ(ぶ、分析してる場合か⁉俺も、戻らねぇと……)
ショウタは慌てて反転しようと……
ガッ!
ショウタ「なぶっ⁉」
速度をあらかじめ落としていたユウトに対して、ショウタは全力で走っていた。にも関わらず反転。
たった今分析した『全力で走ってる時に反転などできない。』とは、どこに行ってしまったのだろうか。
バタッ!
ショウタ「いって‼」
もちろん、ショウタは足を足にかけて転んでしまった。
不良達は後ろから迫っている。
突然のことで、対処ができない。
ガッ!ガッガッ‼
不良達「どわぁぁぁ⁉」
ドンガラガッシャーン!
と、不良達はショウタにつまづき盛大に転げる。
ユウトとショウタと不良達の位置が完全に逆向きとなる。
すでに走ってるユウトと、転んでしまってるショウタと不良達。
必然的に、ショウタの役目、ユウトの役目は決まってくる。
そしてそれは……皮肉にもショウタが考えていた戦略なのだ!
ショウタ「あんのやろう………」
ボソッとショウタは呟くと、不良達に背を向けながらこう叫ぶ。
ショウタ「コケるとかカッコ悪っ‼」
不良達「……なっ…⁉」
ただこれだけ。
そして、ショウタは走ってユウトの後を追う。
『自分も転けてるくせにそこはスルーで、相手には一言罵倒して逃げる』
こんなことされたら、今までの色んな怒りに対する標的を、女の子からショウタに変更しても不思議ではない。
不良達「ざっけんじゃねぇぞテメェ!!!!!!」
ドン!
不良達が一斉に踏み込む音が聞こえる!
不良A「テメェも転んだんだろうが‼」
不良B「テメェのせいで転んだんだよ‼」
あえて言葉を少なくし、たくさんの文句どころを残しておくことで、不良達は反論するためにショウタを追うようになる。
ショウタ(よし!完全に俺へ変更しやがったな……?)
ショウタはそう確信すると、ユウト達とは違う道へと逸れる。
ユウト達を逃がすためだ。
ショウタ(黒石っ……)
曲がる瞬間!
ショウタはテレビであるような、『目で合図する』ことをしたいと思ってユウトを見……
ユウト:完全無視(こちらを見てすらない)
ショウタ「ふ……ふ…」
完全に曲がってしまい、やがて見えなくなる。
不良達の怒声は相変わらず背中にくっつけている。
女の子の感謝を真っ先に受けるのはユウトだ。
不良達の怒りを真っ先に受けるのはショウタだ。
ショウタ「ふざっけんじゃねぇぞ黒石ぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!」
ショウタの叫びが、路地裏に響き渡った。
*******
ショウタ「ふざ…ふざけ、ふざけんなっ……」
もうあれから30分近く走り続けている。
もちろん全力疾走で。
そのため、ショウタは体力がもう限界だった。
フラフラしながら、それでも「ふざけんじゃねぇ……」とユウトを罵倒しながら走る。
不良達も同じく限界のようだった。
しかし、それでもさすが絶滅危惧の不良達。
諦めの悪さが半端じゃない。
不良達「まちやが…れぇぇ……」
ショウタ(もう諦めろよボケが!!!ったく、囮なんて1番損な役回りだっての……)
確かにショウタは自分を囮にしようと考えていたが、それにしたってあの清々しい見捨て方はない。
ショウタ(普通はもっとさ……『やめろショウタ!』なり、『待ってショウタ君‼』とかさ、もうちょっと心配してくれてさ……。)
ブツブツ文句を言っててもしょうがない。
とにかく、もうこのどこにもやれない怒りをどうにかする方法はただ一つ。
ショウタ(ユウトを……殺す!!!!!!!!!!!)
ショウタはそう決心すると、頭をフル稼働させて、逃走ルートを考える。
ショウタ(ふー、つってもまずはコイツらどうにかしねぇとなぁ……。どう逃げる?下手に撒いてしまうと、また女の子探し出すかもしんないし、かと言って撒かないと俺の方が先にへばっちまう……)
言い忘れていたが、ショウタはスタミナが足りない。
小学校のころなんて、学年1のデブにかけっこで負けるほどの運動音痴だった。
中学にあがって、人並みに部活に入って運動を始めたため、今では中の下くらいはある。
それでも、ことスタミナとなっては、本当に自身がない。
ショウタ(となると……やることは…あいつらの無力化‼)
もう、ここでなんとかして不良達を倒すしかない。
そこまでボコボコにしないにしても、とりあえず一時的にでも動けなくしなければならない。
ショウタ「って行き止まり⁉」
すると、考え込んでいたためか完全に道を間違え、行き止まりについてしまった。
不良A「ぜぇー…ぜぇー……」
不良B「や、やっと追い詰めたぞ。このやろう……」
不良C「さて、ど……どうやって制裁をあた、与えてやろうかなぁ…?」
ショウタ(制裁の前に休憩を与えてやれよ、自分に。)
ショウタは冷静に心の中でつっこむと、呼吸を整える。
足がガクガクしている。
恐怖と、疲れのせいだ。
しかし、フラフラしてるのは相手も同じ。
決めるなら今しかない。
ショウタ(一発だ、一発顔面やらアゴにパンチくれてやれば、もう立ち上がる気にはなれないだろう。)
そんなわけないかもしれない。
もっと簡単に、ショウタはパンチ一発すら当てれないかもしれない。
それでも……
ショウタはふとゆいのことを思い出す。
変なことに巻き込まれたせいで、ずっとほったらかしだ。きっと1人で寂しい思いをしているに違いない。
ショウタは決心すると、軽く息を吸う。
ショウタ「俺は、ゆいを迎えに行かなきゃなんねぇんだよ……そこをどけ!」
そして、ショウタは一気に踏みこむ!
不良C「はぁっ?……っ⁉」
ショウタ「寝てろ!」
ショウタは低い姿勢から突き上げるようにアッパーを放つ。
人一倍、ヘトヘトだった不良Cは、それだけで地面に倒れてしまう。
ショウタ(あと2人‼)
ちょうど不良Cの身体がジャマで、今のパンチが見えなかった不良Bの方に向けて、ショウタは全力で踏み込む。
ショウタ「くたばれ‼」
思いっきり振り抜いた右ストレートは、不良Bの顔面を貫き、後ろに倒れる不良B。
幸い、CもBも気絶していた。
走りすぎで血が頭に回ってなかったのであろう。
不良A「て…てめぇ……」
ショウタ「はっ……あとはお前だけだな…」
ショウタの足はもうピークに達している。
ショウタ(もう少し、もう少しだから頑張ってくれよ俺の身体…!!!)
不良A「うおおおおお!!!!」
不良Aはまっすぐにショウタの元へ走る‼
ショウタ(もしこいつが、本当に典型的なアホ不良なら……)
ショウタはそれを信じてしゃがむ。
不良A「うわっ⁉」
パンチが避けられ、しゃがんだショウタに足がもつれる不良A
ショウタ「だらぁっ!!!!」
そのまま立ち上がりつつアッパーを決めるショウタ。
不良A「あがっ……くそ……」
どうやら効いたようで、不良Aはそのまま横向きに……
ショウタ(あれ…?)
バタリ
倒れたのはショウタの方だった。
何もされてはいないが、今の急激なしゃがみや立ち上がりで力を使い果たしたのだ。
ちなみに、不良Aは倒れてなどいない。
ショウタが倒れたので横向きになって見えただけだ。
不良A「へ……へへっ。なんだかんだ言って、やっぱり限界だったみたいだなぁおい。」
不良Aはゆっくりと近づく。
不良A「今までのイライラ。全部お前にぶつけてやんよ。ほら、立てよ……」
不良の手には、キラリと光る何かがあった。
カッターナイフである。
不良A「これ、思いっきり突き刺したらどうなるかなぁ…。おい、逃げろよ。逃げねぇと死んじまうぞ!!!!!」
手を振り上げる不良。
ショウタ「ひっ」
声にならない悲鳴をあげながら、ショウタは下を向いた!
ガン!!!!!
ショウタ(あ……あれ……?)
バタリ。
ショウタには全く痛みは感じなかった。
そして、顔をあげると不良Aが倒れており、その後ろには、なんとゆいが、鉄パイプを持ってぜーぜー言ってた。
ゆい「だ…大丈夫⁉ショウタ!!!」
ゆいは、鉄パイプを投げ捨ててショウタに駆け寄る。
ショウタ(あぁ……)
ゆいは慌てながら救急箱のようなものを取り出し、ガーゼやらで擦り傷などを塞いでいる。
ショウタ(なにが『迎えに行く』だよ……。迎えに来てもらってんじゃねぇか…)
ショウタは笑いながら、ゆいに話しかける。
ショウタ「おっす、ゆい」
ゆい「はぁ⁉おっすじゃないっての‼…まったく、また無茶したんだね。本当に……」
スッ…
ゆいはショウタの頭に手をやると、優しく撫でる。
ゆい「お疲れ様。自称『主人公』さん…?」
ショウタ「へっ、自称じゃなくてそのものだっての……」
ショウタはそのまま目を閉じた。
どうも、携帯が無い作者に変わって、
書き溜めて置いた原稿を排出する役割の夕凪です。
今回の話を見たらあれっすね?
ユウト凄く悪い奴に見られとる(笑
これを出す身にもなろうよ!!
言い訳と言うか、弁解をさせて下さい。
この時のユウトさんは、
本来、ほとんどの人間に頼ろうとなんかしませんし、
任せようとすることもありません。
人間不信みたいなものですね~。
更に付け加えると、
女の子が傷つく状況を生み出すくらいなら、
犯罪を犯してすら助けようとするぐらいやります。
なので、今回は本当にイレギュラーというか、
ショウタを何故か信用してしまうというショウタの主人公性への行動です。
ううん、分かりずらいかな…。
まぁ、
のちのち今後の印象がどう変わっていくかの話も投稿していくので、
皆下のURLをチェックだ!
追記:
チェックだ!じゃねぇよぉぉぉぉお!
なーに宣伝してるんだバカ!
ってことで、後書き長すぎてもあれなんで、このまま残したいと思います(笑)
読んでくれてありがとうです。