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ミス・スタート・ストーリー  作者: モッチー!
番外編 とある高校生の不良騒動
22/41

平凡な春休みの終わり

と、ここで番外編を投下したいと思います!

ちょっと本編が行き詰まってまして…。

1章の記念すべきラストなので、も少し良いものにするために、時間を下さい。


てなわけで!番外編を投下します‼

これは、夕凪の「イフスタートストーリー」という小説の、番外編「喧嘩騒動」の話と同時刻のおはなしです。


要するに、ショウタ目線というやつです。

ですので、まずは夕凪の小説から見て頂けるとありがたいです。


私の小説の下に、リンクを貼ってますので是非ご覧ください‼

ショウタ「春休みキタコレェェェェ」


4月の上旬。

中学1年生はもう終わり、2年生に差しかかった春休みのこと。


ショウタは昼まで惰眠を貪ったあと、急に叫んでいた。


こはる「やっと起きたの〜?もう、ご飯食べちゃったよ。」


この人はショウタの妹のこはる。

学年は、小学6年生だ。


ショウタ「いやー、春休みサイコーだわ。もうサイコーだわ。」


こはる「はぁ。そのサイコーの春休みの午前を完全に無駄に過ごしといてよく言うよ……。それじゃ、私友達と遊びに行ってくるから!」


ショウタ「友達?あぁ、コハルちゃんって子だろ?」


ショウタの妹には、同性同名の友達がいる。

苗字はもちろん違うが、名前が同じ『こはる』なのだ。


こはる「うーん、まぁコハルもいるけど……。他にも男子が2人と女子が…」


ショウタ「今なんて?」


こはる「え?だから…男子が2人と女子が」


ショウタ「あがっ…がっ……⁉」


こはる「むしろ失礼だよ!私にだって男友達ぐらい居るよ!」


ショウタ「い、いけません!そんな、お兄ちゃんよりリア充な妹なんて、お兄ちゃんは許しませんよ!」


こはる「なんで許されないといけないのかわからない‼そもそも何に怒ってるのか……というか…嫉妬だよね?」


ショウタ「なっ⁉」


こはる「そっか、そっかぁ……お兄ちゃんは女友達居ないんだぁ……」


ショウタ「いいい、居たよ!転校する前なら何人か……」


こはる「過去の栄光にすがるって……悲しいよね」


ショウタ「い、妹がいじめるぅぅぅぅぅ」


こはる「わ、わかったから!ごめん!泣かないで!」


ショウタ「う……う………」


こはる「ただの友達だから!別に2人きりとかじゃなくて5人でワイワイするだけだから!ね?」


ショウタ「ふん、どーせ妹はさっさと彼氏とかできるんですよ。もてない兄はどーっせ1人ぼっちで春休みを過ごすんですよーっだ‼」


こはる「子供か!なんで妹より精神年齢子供なの‼…あぁ、もうこんな時間!行ってくるね!」


ショウタ「へいへい、どーぞ行ってらっしゃいませぇー!今に見てろよ、俺が妹よりたくさん異性の友達作ってあっと言わせてやるから!」


こはる「はいはい。わかったわかった楽しみにしてるね。」


ショウタ「2人だろ……?どうにかなるさ…えっと、今からあの子とあの子に話しかけてみて……」


こはる(……ホントは男子友達の方が女子友達より多いなんて………言えない。)


こはるは兄を不憫に思いながら、家をでた。


ショウタ「はぁー!つっても遊ぶような人いないしなぁー!なんか、男子友達すらも、皆部活とかで忙しいみたいだし。はぁー、どうすっかなぁー。」


ショウタはあまり友達が多くない。

中1のころ、色々な原因で友達がいなくなり、孤独になってしまったからだ。


最近はようやく立て直してきたのだが、それでも休日に遊ぶような人は片手で数えるくらいしかいない。


ショウタ(じ、自分で考えてて悲しくなってきた……。と、とにかく!今日1日をどう過ごすかで俺の価値が決まってしまう気がする!誰よりも充実した1日を過ごさなくてはいけ…)


プルルルルル。

プルルルルル。


電話がなった。


ショウタ(あぁ、もうせっかく人が決意表明してる時に!全く誰だよ……)


家には誰もいないため、渋々電話にでるショウタ。


ショウタ「はーい。もしもし?」


電話の声「あ、もしもし?私、私!お金をちょっと貸して欲しいんだけど……」


ショウタ「詐欺か!」


受話器に向かって叫ぶショウタ。


電話の声「いやー、借金保証人にされちゃってさー、1億円必要なんだよね☆」


ショウタ「しかも金が圧倒的に高すぎる!リアル感がないぞ逆に‼」


電話の声「ねぇー♡お願いだから1億円貸してよぉー♡」


ショウタ「まだ続けんのか!もう初っ端から詐欺って言われてるだろうが‼」


電話の声「ほらぁー、孫のことを助けると思って……」


ショウタ「は?孫?」


電話の声「いいでしょー。ショウタお・じ・い・ちゃ・」


ガチャン!


思いっきり電話を切った。


ショウタ(ったく、意味のわからん詐欺をしやがって…。誰がおじいちゃんだ‼……つーか、声聞けば一発で誰かなんてわかるっての…)


そんなことを考えてると、また電話が鳴った。


プルルルルル

プルルルルル


ショウタ「…………はぁ。」


ショウタは苦い顔をすると、受話器をとった。


ショウタ「詐欺はご遠慮してますので、また掛け直し……」


電話の声「助けて!」


ショウタ「っ⁉」


電話の声「助けて!今玄関に誰か男の人がいるの!ドアをドンドン叩いてて……ほら!」


受話器からは本当にドンドンという音が響いている。


ショウタ「ちょ、ちょっと待て落ち着くんだ!俺が助けに行きたくてもソッチに行くには1時間はかかる!だから、警察呼んで、戸締まりをしっかりして!」


電話の声「うん、うん。」


電話の声は涙声になっている。

よっぽど怖いのであろう。


ショウタ(なんか無いか…‼なんかこの状況をどうにかする……これだ‼)


ショウタは、受話器を首に挟みながら、電車の時刻表ノートを取ると、パラパラとめくる。


ショウタ「大丈夫だ。落ち着け。今電車の時刻表見たら、運良く快速があった。これに乗れれば40分くらいで着くと思う。正直言って警察の方が早いだろうけど、遅くても40分の辛抱だ。待っててくれ!」


電話の声「うん……。ありがとう……。あとね、1個だけ聞いてもいい?」


ショウタ「なんだ?なんでも言ってくれ」


電話の声「私のこと、心配してくれてる?」


ショウタ「な……当たり前だろが!そんなこと心配してたのか⁉もちろん心配したに決まって…」


電話の声「嘘だよ☆」


ショウタ「…………は?」


電話の声「プッ!アハハハハ‼『ちょ、ちょっと待て落ち着くんだ!』だって‼アハハハハ!」


ショウタ「あのー。おいコラ従姉妹さん?」


いとこ「今から電車で行くとか!無理に決まってるじゃん‼間に合わないに決まってるでしょ!アハハハハ!!!!」


ショウタ「おいコラ『唯』!!!!!!」


電話の主は、ショウタの従姉妹の唯。

同い年の女の子で、ショウタとは小さいころは本当に仲が良かった。


もう毎日遊ばない日はないくらいで、帰る時になったらいつも両者とも泣いていた。


小学生になって、唯が引っ越して。

ショウタも引っ越してしまったので、お互い遠く離れてしまった。


遠いと言っても、電車で1時間程度だが。


そのため、会うのは年に2度の、お盆と正月ほどになり、昔ほどじゃれあえない年齢になったのもあって、2人の間には少し距離が空いてしまっていた。


にも関わらずこの電話である。


ショウタ(久しぶりにこんな会話した気がする……。それにしても、一体どうしたんだろう…?)


ゆい「あー、はいはいごめんごめん。プッアハ、フフフ……ごめ、我慢できな……」


ショウタ「うるせぇぇぇぇ!ったく。さっきの音とかはどうやって演技したんだよ?」


さっきの音とは、ドアをどんどん叩く音である。


ゆい「あぁ、あれ?弟に叩いてもらってた。」


ショウタ「たくまぁぁぁぁぁ!!!!!!!」


ゆいには小学生6年生の弟がいる。

こはると同い年とは思えないほど泣き虫で、純粋すぎる子なのだが……こと悪戯となるとすごいウザくなる子だ。


ゆい「いやぁー、この作戦もたくまが考えてくれたしねー。あれ?小学6年生の作戦に引っかかる中学2年せ……プハッ‼」


ショウタ「うわぁぁぁ!さっきの自分殴り飛ばしてぇぇぇ!!!!!」


そんな会話をすること10分。




ゆい「あー、面白かった。それにしても、変わってないねショウタ。」


ショウタ「はぁ、はぁ。俺は面白くなかったわ!そして変わらないのはお前もな‼」


ゆい「昔は自分のこと『ショウタ』って名前で呼んでたくせにねぇー。『俺』だって!」


ショウタ「うるせぇ!どんだけ昔のこと言ってやがる!!!」


ゆい「別に私は良いんだよー?読者さんにショウタの昔話しまくっても……」


ショウタ「がっ……。なにかご用でしょうか……ゆい…」


ゆい「様だよねー?ほらほらぁ…目上の人に話す時は……さ・ま☆」


ショウタ「ぐぎぎ……ゆい…様……」


ゆい「なんだね下僕ショウタ!」


ショウタ「チョーシに乗んな‼‼」


ゆい「きゃー!ショウタにセクハラ言われたぁー!」


ショウタ「なあっ⁉」


ゆい「え、なにその単語!私そんな卑猥な言葉知らなぁーい!」


ショウタ「ちょ!まっ…おい…!…親父さんいるの…?」


ゆい「えー⁉お父さんがいるかどうかの、かくにぃーん⁉ウチに来て、私になにするつもりなのっ‼‼」


ショウタ「だぁぁぁ!やめろっ!!バカッ!!!」


ゆいのお父さんは非常に怖い。

親バカの度合いがハンパじゃない。

ゆいに下手に近づきすぎれば、それが従姉妹であっても問答無用で制裁にくる。


ゆい「うえぇーん!ショウタがバカって言った!うえええええん!!!!!」


ショウタ「うっぜぇぇぇ!!!!……じゃなくて……あ、後でクレープ奢ってやるから……な?」


ゆい「クレープ、GETだぜっ!!!!!」


ショウタ「最初からそれが狙いかぁぁぁぁ!!!!!!!!」


ゆい「いやぁー、流石だったっしょ。私の『オレオレ詐欺からの危ない目にあった後のお父さんクレープ作戦』‼」


ショウタ「名前ムダにながっ!そしてセンス皆無‼」


ゆい「な!なにおぅ⁉そんじゃ、ショウタ考えてみてよ!」


ショウタ「あぁ⁉なにをだよ?」


ゆい「今の私のした作戦の名前‼」


ショウタ(名前…?んなこと言われたって……ふーむ。オレオレ詐欺からお父さんクレープ?長いなぁ……そうだ!)


ショウタ「………ふっふっふ。考えついたぞ…?」


ゆい「おぉ⁉ショウタがいつになく自信満々!皆注意しろー!大事故起こすぞぉー!」


ショウタ「失礼なこと言うなっ‼スベらねぇよ‼」


ゆい「おー、偉い偉い。たくまはキチンと机の下に隠れてるね〜」


ショウタ「この野郎共がっ………」


ゆい「いいから早く!」


ショウタ「おっほん。オレオレ詐欺からお父さんクレープなので……略して!『俺危ないお父さん』!」


ゆい「…………」


ショウタ(決まった……。この俺の完璧すぎるタイトル……!略し方がうますぎるのも去ることながら、『俺お父さん』という面白いジョークも交えている……。勝ったな)


ゆい「た……たくまぁ…‼‼震度100強の地震がきたよおぉぉおぉぉ!!!!!!」


たくま「揺れてるぅ!!!!!!家がスゴイスピードで揺れてるよぉ!」


ショウタ「うるせぇぇぇぇ!!!!!」


ゆい「フォローしたんだよ?」


ショウタ「どこがだっ!つーか、震度100ってなんだ!そんなもん日本沈没して……つーか『強』なのかよ⁉そこまで詳しくよく分かったな!!!!!」


ゆい「やっぱり、ショウタはジョークより、ツッコミだね。」


ショウタ「はいはい。いいから感想言えって」


ゆい「………え?」


ショウタ「はぁ。だからー、あの素晴らしいタイトルの感想言えっての!」


ゆい「スッゴクオモシロクナカッタ」


ショウタ「棒読みか!!!!!全然気持ち入ってな……『面白くなかった』だと⁉」


ゆい「うん。いや……ホントに面白くなかった。すべるにしても、なんか、誰もいない所でバナナに滑ってオーバーリアクションした出川みたいな。」


ショウタ「そこまで酷いのかっ⁉そ、そんな酷いのか⁉」


ゆい「むしろ出川に失礼だよね。」


ショウタ「そ……そんな…………」


*******


ゆい「でー、用件なんだけどー」


ショウタ「そんなに面白くなかったなんて……そんな……」


ゆい「まだ言ってんの⁉もう違う話しまくって誤魔化したでしょ⁉」


ショウタ「ジョーダンだって。それで、どうしたんだ?」


ゆい「あー、んとね。……えっとぉ……○○に来て☆」


ショウタ「……は?」


ゆい「いい?とにかく、○○に今から来て☆」


ショウタ「あのなぁ…。○○行くには電車に乗らないといけないわけで……金の少ない中学生にとってはなかなかな出費であり…」


ゆい「うんうん。」


ショウタ「その上、理由も教えてくれないって言うのは、おかしなことじゃありませんこと?」


ゆい「そーだね……うん!分かった!それじゃ、○○に来て☆」


ショウタ「そっか…分かってくれた……なかったんだな⁉」


ゆい「くれたなかった?」


ショウタ「うるさい!つか!人の話を聞けっ!!!!!」


ゆい「んじゃ、よろしく」


ショウタ「よろしくじゃ」


ガチャリ……ツー……ツー……


切れてしまった。


ガチャン。


ショウタ「ふざっけんな!!!!!!!なーにが○○に来て☆…だっ!!!!!」


ショウタ(誰が行ってやるか……)


ショウタの頭に、○○で1人ぼっちのゆいが思い描かれた。


ショウタ(……し、知ったこっちゃねぇっての‼‼だ、大体自業自得なわけで…)


ショウタの頭に、不良に絡まれるゆいが想像される。


ショウタ(あいつ……無駄に厄介ごとに絡まれるからなぁ……。しかも…その絡まれ方がまた不幸なことに………)


ショウタ「だぁーっ!!!!!もう!くっそ!!!」


ショウタは服を着替えると、小さなバッグ取り出し、その中に財布とiPhoneと家の鍵と自転車の鍵を入れ、肩にかける。


ショウタ「ちょっと遊び行ってくるー」


シーン……


家には誰もいない。


ショウタ「…ま、わかってたけどね」


家をでたショウタは、自転車に乗りながらグチる。


ショウタ「ったく。行き帰りで600円は消えるな…….。はぁー…不幸だ」


そして出発する。

ショウタの顔は笑っていることを、本人も気づかないまま…




新キャラ登場ーーーー!

女の子ですね(^-^)

そして、活動報告にもでてます!


5分前に活動報告で初登場してます(笑)

普通逆ですがね(笑)


では、次話は来週土曜日の夜中であります!

ぜひ、待っていてください!

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