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平和な世界で(勇者の必要性)
2010年11月17日の作品です。
俺は勇者だ! だから何をやっても許される!
ある日、勇者達一行は草原にてモンスター討伐を行っていた。……いや、モンスターの虐殺を行っていた。
逃げ惑うモンスターを半笑いで追い掛け、無惨にも真後ろから一刀両断する。魔法で逃げ場を奪うと、腕や足を切り離してから、無惨にも命乞いするモンスターを粉砕した。
「俺は勇者だ! 勇者様御一行だ! モンスター共。俺の経験値の糧となれ!」
逃げ惑うモンスターを大量虐殺する勇者を人々は決して英雄とは称えなかった。
何故なら、この世界にはモンスターと呼ばれる奇怪な野獣は生息していたが、魔王はいなかったからだ。
魔王のいない世界の勇者。コレこそ、世界のはみ出し者、以外に表現方法はなかった……。
「俺は勇者だ! 俺は勇者なんだ!」
勇者は、泣きながら叫んでいた。




