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短編集No.039 毒

毒、ポイズン、刺激物──その正体はなんでもいい。

僕は少し前までフロンティアネクサスをプレイしていた。

そこで毒持ちの魔物から毒を喰らって死に戻り、そのままログアウトした。

だけどログアウトしたのに気持ち悪い感じがする。

個人用AIに相談したところ、プラシーボ効果だと言われた。

どうしようか。救急車を呼ぶほどのことじゃないと思う。それでも辛い。この現代の極端な個人化がまさかこんな弊害になるとは、どの学者の目をもってしてもわからなかっただろう。

なんてカッコつけて思うけど、実際には相談できるような相手がいないだけだ。

AIには人間の辛さの原因や一般的な対処法はわかるだろう。だけど個人個人に合った対処法は分からなかったんだね。

ああ、辛い。倒れそうだ。

「OK AI、僕のメディカルが気絶や失神状態になったら救急車を手配して」

「かしこまりました」

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