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短編集No.023 フロンティア

「もはや、ここまでか」

「そんなこと言うなよ、リーダー!後少しはいけるぞ!」

「いいえ、ここで帰るべきよ。これ以上進んでロストするより、ここで引き上げて成果を持ち帰った方がマシよ」

フロンティアネクサスには世界の北方にネクサスと呼ばれる広大な未開の地がある。

考察は多々あるが、ネクサスこそがフロンティア神話にとって重要な地なのではないか、と言うのが一般的な説だ。

「そうだな、帰ろう。せめてここにイグニア像を立てていこうか」

そう言ってリーダーは雪像を作る。

なるべく大きくなるように、なるべく美しくなるように。

非ネクサス地域では、ただ無機質に立って祈る像が主だ。しかしネクサス地域では膝をつき祈る形が主流だ。

アーツは一般的な魔法と違い、儀式にのみ使われる特別な魔法であるが、このような道中の安全を祈る儀式にも多く使われる。

アーツによってネクサスに作られた雪像はところどころに点在するが、何かによって壊されたと言う事例は未だ聞かない。

せめてこれからの帰りだけでも、安全な旅ができますように。

彼らは祈り、帰路に着く。

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