ルルーとティアとの秘密
今から9年前当時ティアは5歳だった。ティアは暗闇の部屋にいた。その部屋には光もない、何もない、そんな部屋にティアだけがいた。
「お母様?どこにいるの?」
ティアは呟いた。だが誰一人声はしなかった。
「寒いよ、寂しいよ、ねぇ…誰かぁ…」
ティアの声は暗闇の部屋に響いた。
「私は何かしてしまったの!?ねぇ誰か!誰か!教えてよぉ!!!」
ティアは叫んだ狂ったように叫んだ。
ある時、男がやってきた。彼はこう言った。「お前にはこの国を絶望させる力がある。それを知った国王がお前をこの部屋に入れろとご命令したのだ」男の言葉にティアは絶望した。そして恨んだ。国王でもあり父でもある人を。
あれからいつ日かたった。もう何日かも分からなかった。この日は前とは違う男が来た。男の手には1本の蝋燭と数冊の本を持っていた。男は蝋燭を置き、火をつけてから本をティアに渡した。それから何も言わずに男は出て行った。ティアはそれからずっと本を読み続けた。色々な本があった。絵本や小説、ファンタジーなど色々あった。ある1冊の本には紙が挟まれていた。ティアがそれを読むと涙が溢れた。母からの手紙だった。
『愛しいティアへ
暗闇の部屋に入れてしまって私もお父様も後悔しています。ティア、本当にごめんなさい、本当に、
本当にごめんなさい。アレク達も悲しんでいるわ…でも、もうすぐ、もうすぐ貴方を助けられるかもしれないの、アレク、キアラ、そしてユアンがね?ティアのためにお父様を説得させてるの。だから、もう少しの辛抱よ。』
手紙にはそう書かれていた。
「お母…様」
ティアは涙を拭った。そして決意した。みんなが迎えに来てくれるまでがんばろうと。
そしてその時は来た。1人の少年が来た。
「ティア」
少年は優しい声でティアの名前を言った。ティアは顔を上げた、ティアは少年の顔を見たとたん涙が溢れた。
「アレク…兄様!」
ティアは少年…アレクに抱きついた。アレクもそんなティアにやさしく抱いた。
「迎えに来たよ、ティア」
「遅いですアレク兄様」
そしてティアはやっと外へ出られることができた。母はティアを見たとたん泣き出しティアを優しく、強く抱きしめた。
「ティア、お帰り」
「ただいま、お母様」
そして近くにいたキアラ、ユアンもティアに抱きついた。そんな光景を父は複雑で悲しい表情で見ていた。ティアは父を見た。父もティアを見た。
「すまなかったティア。本当に…本当にすまなかった!」
涙ながらに誤った父にティアは抱きついた。
「お父様!確かに最初はお父様を恨みました。今もまだ少し信用できません。ですが!こうして私のために泣いてくださるのだったら、許します!私はあなたを許します!…私の大好きなお父様でいるために!」
そして2人は抱き合った。2度とこの心が消えないように。
「……」
ルルーは自分の涙が溢れていることに気付き素早く涙を拭った。
「…この国を絶望させる力…それがなんなのか私自身も分からないの、だからこの話は誰も言ってはいけなかった。だから本当に他言は禁止」
「うん…分かってる。ねぇ、もうティアは1人じゃないんだよ?私がいる。だからもう…1人じゃないからね?」
その言葉にティアは初めて涙を見せた。
「…うん。もう、私は1人なんかじゃないんだルルーだっている、エリエルもいる」
「エレナやマリアもいる」
そして2人は笑いあった。この大切な時間が続くと願いながら。
今日はいつもより特別な日、この時2人はそう思った。
今回はいつもより少し長いと思います。
まだまだ続きますよ~




