ガースド・ベノム
「ねぇティア、ガースド・ベノムって誰?」
「……彼は大罪人よ」
「大罪人?」
ティアは頷いた。
「この世には沢山の罪があるわ…彼はその中で一番大きな罪を犯した」
ルルーは息を呑んだ。
「大きな罪?」
「そう…その罪は、村殺し」
「村、殺し…」
「彼は1日で村人を殺し、一人で村を焼き尽くした…村人の数は83人、彼は1日で83人もの人々を殺した」
ルルーは口に手を当てた。
「そんな…」
「…彼はその3日後に捕まったの…その時の彼は死人のようだったらしいわ。………それからよ」
ティアの声が低くなった。
「それから?」
「それから…連続殺人事件が起こり始めた、ガースド・ベノムをはじめ、多くの者が捕らえられた…そしてこの連続事件の黒幕が分かった」
「黒幕?」
「この事件の黒幕はケイド・アネントという男よ彼はお父様の暗殺を考えていたみたいね…だからあの二人を使った」
ルルーは俯いた。
「先生…」
「まあ、彼の目的は私なんだろうけど」
ティアが呟いた。そしてティアは立った。
「そろっと行きましょうか」
「…そうだね」
ティアとルルーは歩き出した。
(ケイド・アネントが再び邪魔をしてくる前に早くアレを手にしないとね…)
ティアはそう思いながら歩いた。
なんか短くてすいません。




