表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
最終話 その彼の名を誰も知らない
1805/1818

後日談・その最後の最後で一悶着起きてることを、僕らは知る気はない

「はーい、またまたグネイアス帝国、到着ーっ」


 温泉でゆったりした僕らはちっさいおっさんに異世界に帰る連絡を告げて、元グネイアス帝国にとんぼ返りすることになった。

 なんでも、僕のバグもそろそろ取り除けるらしいのだ。

 だからアーデにサヨナラを告げて、元の世界へと戻ることになったのである。


 ちなみに、Gババァはアーデにいつでも会えるということで、温泉街に残ることになった。

 おそらくちっさいおっさんと子作りに入るのだろう。

 もはや逃げ場はない、彼は自分から墓穴を掘ったのだ。だから、最後まで掘りたまえ。


 そういうわけで、Gババァ、ついでにガーランドさん達も温泉街から動きたくないといった理由でガーランドさん、ジャスティン、エストネアさんはその場でお別れ会を行い、ニャークリアさんとも別れを惜しんだ。

 

 さすがに温泉街から王族をもう一度元グネイアスに戻す訳にも行かないってこともあり、カッパーちゃんとシルバーさんについてもここでお別れだった。

 ブロンズちゃんとゴールドさんがこっちについて来るのは、まぁなんというか、頑張ろうね灼上さん。


 居残り組でグネイアスまでわざわざ付いて来てくれたのは、同じ英雄仲間ってことで月締君とユーデリアさん、ラウールさん、ノヴァ、カリオン、くまっぴょろんがお別れに来てくれることになった。

 ギガス兄弟は一応一緒には来てるけど、二人とも何のために来てるのか理解してないみたいだし、多分お別れとか言われても次いつ会える? みたいな感覚だと思う。


「うっわ、たった少し離れた間に凄い王国になってる……」


 薄いエメラルドグリーンに煌めく蔦で出来た植物王国、新生アーデ共和国が名前になるらしい。

 成る程、良い国になりそうだ。名前は立派だよ、ね、リエラ?


「あー、はい、ソウデスネ」


「しかし、共和国? 王国ではないのか」


「合議制になるらしいよ。多くの人が集まって国の方針を決めるらしい。今はやる気に満ちたグネイアス反乱軍が牛耳ってるけど、今後はおそらく市民から選ばれて行くんだろうね」


 汚職まみれにならないことを祈りたいですな。

 ほんと、駄目そうなら滅ぼしていいからねアーデ。


「こらこら、アーデを悪側に引き込もうとしない。ワルセイデスにしたいのかい?」


 グーレイさん、ワルセイデスはそんな要素で進化したりしませ……しないよねアーデ? しない、よね?


 ―― あいよー、バグ君のバグ取り終わったよー。あーもぅ、あんた達がもっと早くに来てればすぐ終わったのにぃ ――


 ―― いやー、ポモになってたから今まで手伝えなかったんだよー ――


 ポモって、ほんとになに? 手伝えなくなるようなもんなの?


 ―― 猫になる方法、探してた ――


 だからあんたら自由に姿変えれるじゃん。変えろよ、ワニにこだわるから猫に成れないんだよ!


「うわっ!? 人が突然増えた!?」


「にゃはーっ! 来た来た来たぁ。ダーリン初めましてにゃーっ」


 にぎゃぁぁぁ!? いきなり抱き付かないでくださいっ!? さすがに女の人に抱き付かれるのは耐性が無いんで恥ずかしいっす!?


「あはは。良かったですねェ」


「ひぃっ!?」


 お、落ち付いて、落ち付いてくださいリエラさんっ、話せば、話せば分かるっ。


「……い、意外と普通ね。で、でも私の初めて見られたし……も、揉まれたし……責任はとってもらわないと……」


 そしてブロンズちゃんは容姿関係なくそこが問題なのはちょっとどうかとっ!?


 ―― あいよー、呪人さんバグ取ったぞー ――


「む、私は別にモザイク人でも良かったのだぞ。安定していたし」


 ―― いや、安定してなかったからね、私みたいにポモになっても知らないぞ。アレ大変なんだからなー。あ、でも呪人能力である他人を棒人間にする感染能力は消しといたよ、アレがあると通常生活も出来なさそうだから ――


「ああ、それはいいや。私はもう、呪いで世界を覆う気はない。それよりも大切なモノを……いや、待て、あの二人のバグも解いたのか!?」


「よーし、じゃあ駄女神君、それぞれ送ってくれたまえ」


 ―― あいよーっ、畜生っ。とりあえずグーレイさん達は最後にして、他のメンバーから行きますよーっと。まずはピピロ、ほんとに元の世界でいいの? ――


「はい、僕は、僕の世界で僕の国を救いたいって思います」


―― そぅ、んじゃ、しばらくは適当に見てるから、こっち帰って来たいって思ったら天に念話してねー。とりあえず有効期限は一年程かな。ソレ過ぎたらそっちの世界で一生過ごすって思っていいわよー ――


 まずはピピロさん、次に小玉君と杙家さん。同じ世界でも別々の場所に移動させるメンバーは分けて行くらしい。なので、斬星君とギオちゃんが次にまとまって小玉君たちと同じ世界へと向かっていった。


 なぁ、皆、カリオン君がバグ取り除かれて暴れ出したんだけど……


 ノヴァとくまっぴょろんが必死にカリオン君と闘い出したのを背景に、灼上さん、朝臣さん、ゴールドさんが同じ場所へと帰って行く。

 さらに矢田と尾道さん、それからリックマンさんと光来が去って行く。


 あ、くまっぴょろんのバグが取れて魔物の熊が……

 三者三様で仲間だった者たちの死闘が始まってる。


 そんな彼らを放置して、僕等の番になった。

 ラウールさんや月締君、ユーデリアさんに別れを告げる。

 カリオン君と熊の魔物についてはユーデリアさんが後で何とかするそうなので、安心してお任せすることにした。

 さぁ、元の世界へ、戻ろうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ