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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第三話 その魔王の脅威を僕ら以外知らない
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その空いた時間の扱いを、僕は知らない

 本日はリエラの演奏会が物凄い速度で書き上がったので二話投稿にします。

 二話目は夜10時頃投稿しときます。

 ゴブリン襲撃戦から一日。

 昨日はかなり大変だった。

 町はお祭りムード……ではなかった。

 何せ町の外で何が起こったのか殆ど理解してる町の人がいないのだから仕方ない。


 騎士団が国王に報告して、これからお祭りをするかどうかを話し合ってるらしいのだけど、数日は空いてしまうそうだ。

 それと、ツッパリたちにも報酬を渡したいからしばらく町に滞在してほしいとかギルドから通達があり、僕らは宿に、ツッパリとレディースは街中でう○こ座りして滞在することになった。


 住民たちからはちょっと怖い魔物が街中に居ると苦情が王城に来ているらしいが、ゴブリン討伐の功労者を無碍に出来ない国としてはさっさと報酬を渡してお帰りいただきたいところであった。

 その報償の用意やら何やらが今議会でもめているらしいんだけどね。


 そういうわけで、どんなふうになるか決まるまで、町から出るなと言われてしまった。

 つまり、今日は暇になったのです。

 さて、出来てしまった空き時間、どうしよう?


 カインは僕らのチーム代表ということでギルドに顔をだして今回のあらまし説明を行っているらしい。リーダー、こういう時休めないから可哀想だよね。

 なんかバズ・オークも一緒に付いて行っていた。

 騎士団長も集まることになっているそうで、陣頭指揮を執った彼も参加してくれと打診があったそうだ。このまま初の魔族騎士団長誕生か? 凄い出世だねオークのクセに。リア獣め爆死してしまえ。


 ネッテは王女として実家に戻っている。国王様から直々に召喚されたようだ。

 カインと同じ事由でしょうとか溜息吐いていたので、彼女も休日を過ごせそうにはなさそうだ。

 そしてクーフは冒険者連中と共にゴブリンの死骸処理のアルバイトに出掛けてしまった。

 王国の周囲は常に綺麗にだとさ。


 リエラはエンリカと共に音楽練習に外に行ってしまった。

 少しでも練習したいのだけど、宿の中だと騒音問題になるそうなので、外の落ち付ける場所で練習するらしい。

 葛餅もリエラの頭に乗ったまま連れて行かれた。


 エンリカは娘を連れてリエラに付き添い。ちょっとエンリカさん、妊娠中なのにそれで大丈夫?

 というか、子供に授乳させるの、もしかして外でする気ですか……見に行っていいでしょうか!?

 といっても既にどこ行ったか分からないんだけどね。


 辰真は街中をレディースリーダーに誘われて案内している。

 デートですよデート。周囲の人々威嚇して回ってるけど。ヤンキー共のデートですよ。

 くっそ、くっそリア充め!


 そんな僕の目の前には、宿の部屋を存分に踊りまわるアルセと僕の肩に手を置いて、大丈夫だ少年。君には私が居るよ。とでもいうようにふんぞり返るネフティア。

 両手に華です。いえ、両手に幼女です。僕の恋愛対象ではありません。

 なんだこのやるせなさっ。くぅ。止めてアルセ。踊り止めたら僕の頭撫でるとか、悲しくなるから。


 でも、じっとここに居ても始まらないし、ちょっと外でようか?

 アルセとネフティアを引き連れ、僕は外へと出掛けることにした。

 出がけにカウンターに居た女将さんが子供だけで出ることを心配していたけど、大丈夫、見えないけど保護者いますよ! というか二人とも子供以前に魔物と魔族ですよ!


 町に出ると、無数のツッパリが屯っていた。

 ドアを開けた瞬間、じろりとこちらに視線が向けられる。

 思わずドアを閉め掛けたよ。


 アルセを見るなり立ち上がったツッパリたちは気を付け姿勢になるとお辞儀をして直立不動になっていた。

 上下関係しっかりしてます。

 そんな彼らに笑顔を振りまくアルセ。


 バイバイとでもいうように手を振りつづけるアルセを連れて僕らはそそくさとその場を後にした。

 なんだ。なんだここは? この町はツッパリに占拠されてしまったのか?

 そう思える程にツッパリが街中で座っている。

 レディースも混ざってなんか凄い怖いことに。

 道と道が交わる広場に着くと、無数のレディースとツッパリの視線がこちらに向けられた。

 そして礼。

 道行く人々が一体何が? とばかりにこちらに視線を向ける。


「お母さん、魔物が居るよ?」


「おお、アルセちゃんじゃねぇか。今日も保護者いねぇのか?」


「あ、アレは……戦女神様!?」


 なんかあっという間に人だかりが……

 アルセにおやつをくれる人々。笑顔で受け取るアルセさん。

 ちょっと、何コレ? アルセどうしてこんな人気なの? 知り合い多いよ?

 そう言えば休日の何時間かアルセが居なかったことあるけど、まさか一人で外出てたの!?


 その横では町の治安に駆り出されていた騎士団が数人集まって来てネフティアの前に膝をついて拝み始めた。

 何これ、ネフティアさん、あんた一体何をした?

 というか、これってどうしたら治まるの!? 誰か助けて――――っ!?

 祭りの予定は無かったのですが、意見を貰ったので考えてみました。

 楽しんでいただければと思います。


 追伸、リエラの演奏会が早まりましたw

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