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息ぬき手ぬき、まぬけな日記  作者: ポン柑ぴ壱
3章 エッセイを読んで
14/17

読者目線のエッセイは貴重だと思うのです ~もう書くな論争に寄せて

3000字と盛り沢山のわりにたいした内容はないと思われる。

最後に言葉あそびがあるよ。そこだけでも見てね。

 


 エッセイジャンルで流行していた話題がありました。文章の書き方について、字下げや空白・改行などのルールを守るべきだとする主張に関して様々な意見が出されていました。元になった作品では、できないなら『もう書くな』という強い表現を使っていたことが流行になる大きな要因だったと思われます。その元になる作品に対して反論する作品が多く投稿されたという様相でした。


 私も流行ってんなら乗っかろと思って、ちょっとフザケた感じで、書いたものはあるんですが。結局投稿しませんでした。正直、あまり内容に興味は持てなかったので(笑)、たいした作品が書けなかったんです(笑)。あと喧嘩になる危険を冒すほどには、私のポリシーに触るものが無かったからですかね。

 でも少なくない興味を集めた事として、その現象には興味を持ちまして、いろいろと考えてみたのです。



 まず元ネタの作品(n3225ht)。

 先に書いた通り、書き手は文章の一般的で基本的なルールを守るべきという主張でした。詳しく言いますと、ルールを守ってないと読みづらいとして、作家は読者の事を考えて書くべきであり、読者の事を考えないなら投稿すべきでないていう主張ですね。取り上げたルールについてはある程度経験ある作家なら知ってる話で、基本的な内容でした。


 私の感想として、物言いに不愉快を覚える事は分からなくはないのですが、とりわけ暴論とまでは思わなかったです。作者がそのような気持ちになることには納得ができました。


 他方、反論作品はいくつか出ていますが主要なのはこの二つだと思います(n4557ht)(n5064ht)。また、元ネタ作品への感想欄にもいくつか反論が寄せられています。

 書籍化を目指さず、趣味でやっているんなら好きに書いても別にいいという意見。作家の好きなように書いて、自然の淘汰に任せればいいという意見。この辺がメインかな。それもそうだね、という感じですね。

 反論の理屈はそういう事なのですが、エッセイの中味からは元作品への強い反感や熱心な感情を感じました。その熱心な姿勢の根幹には「読者が偉そうに作家にケチをつけるんじゃない」という考えがあるように思えました。


 強い反感を持った人達というのは、作品の文章の稚拙さを指摘することで作家にストレスを与える読者に対する不満を抱えている人達だったのではないかと思います。

 上に挙げた二つの反論作品はどちらも読みメインで投稿はエッセイのみという読み専門に近い作家さんの作品でした。作家への敬意を強く持つ読者という立場と言えるでしょうか。



 いろんな要因が絡まって見えづらくなっていましたが核心的な論点は「望ましい作家の姿勢」だったと思います。いろんな作家がいるんだから人それぞれだ、と言えばそれまでですがね。しかしながら、それでも、口には表現しづらいけれど多くの作家が共有しているものがあるのではないかと思えてならないのです。


 ある程度読者を意識して書いていて、経験のある作家なら、元ネタのエッセイを読んだとき「確かにそうなんだよなあ」ってまず思うんじゃないでしょうか。細かい話を抜きにした場合です。

 細かい話をすればツッコミ所はいくらでもありました。だから批判はたやすいです。

 ですが、経験のある作家であれば核心的な部分で口を濁さざるを得ないんじゃないでしょうか。読みやすい文章に努めよう、しっかり推敲・校正をしよう、そしてそれが行き着く先は「なるべくルールを守ろう」になるのは自然だと思うのです。

 その一方で、作家としてはこういう技術的な指摘を事細かにされると困るというのもありますね。だから歯切れが悪くなるでしょう。

 そして最終的には、細かい話をすればいろんなケースがあるわなーという事で結論にするのでしょう。



 さて。実はこの件、最も重要なポイントは、総合ランキングに載るような作品にも稚拙と言えるような作品がある、という事なのではないでしょうか。その事への読者の不満が根本にあると思います。


 実際、読みづらくて粗が多くても読んでもらえるし評価してもらえるんですよ。私の経験、とは言ってもそんなにランキング上がった事はないんですが(笑)、実感として下手で粗くても読んでもらえると感じています。主流ジャンルと非主流ジャンルで傾向は違いますけどね。

 目の肥えた(?)読者が、評価が多く入っていても粗の多い作品を見たときに、もっと読みやすくしてくれよという要望を持つことは容易に想像できると思います。

 一方、作家としてはポイントが十分に入っているのだから、粗を指摘される事は邪魔に感じるという場合があるのでしょう。そんなのいらないから黙ってよって話になるんでしょうかね。

 また、その作品のファンであれば、多少読みづらくても連載中止になるよりはよほどマシと考えるのでしょう。



 変わって、私の話をしましょう。

 空白、改行、空行、この辺について私は、今まだ試行錯誤の最中です。どうするのがいいのかなあと毎回やり方を変えている状態でいます。

 ほんでね、小説をやり始めた時というのは本当に、よく分かっちゃいませんでした。これね、自分では読みづらいと思えていないんですよ。なので、ルールに合わせると言っても試行錯誤がいる事なんです。それは自分を納得させる作業なのかもしれませんが、創作するという事は複雑な事なのではないかと思います。慣れない作家にとって、ルールを意識して書くという事は見た目よりも負担だと思います。

 さらに、空白やら日本語表現に関する事も含めて、推敲・校正をしっかりすることは未熟な書き手にとっては大きな手間です。


 手間なんだけど、ちゃんとやらなアカンという意識が希薄な作家が少なくないのだろうと、私は想像できます。推敲・校正は苦痛と言ってもいいと思います。しかも、やんなくっても読まれますからね。



 私は作者であり読者なのですが、どちらかというと読者寄りの価値観が優先されている事が多いです。ですので、読者はわがままであって良いと思っています。言うぶんにはね。

 今回のような、もっと読みやすい文章にすることに手間を割いてほしいという要望は、貴重な声だと思っています。読者がエッセイにしてしっかりと主張を表現することは貴重ですし、ランキングに上がる事も難しいことです。

 私はどちらかというと読者から湧き上がる意見をしっかり聞きたいなと思う方なのです。


 その一方で作者としての私も、なかなかのわがままでして。そう簡単には他人の要望を聞き入れはしませんけどね(笑)。



 ・・・



 では、出来がイマイチでお蔵入りした作品をご覧ください。

 本当はこれを使うために、前書きとしてこの記事書いたんだけど、書き始めたらめっちゃ書いちゃった。

 調べていくほど、神経に触る人が多そうに思ったんで、投稿しづらかったんですよ。自分が本当に訴えたい事があったら出来るんだけど、そうゆうの無いから(笑)。

 じゃ、どうぞ。




『〝もう書くな〟の詩 』



そうがっつくなって 小学生かよ

とにかく守れや文書のフォーマル

道楽だったら 不合格さ

お前は小説 もう書くな!


もいっちょ


お前は小説 もう書くな!



みっともねえよ ちっとも読めねえ

ヒットを乞うなら 作法くらいは 知っとこうや

It's for you!

きちっとしなよ きっとそうさ

It's no doubt!


ちょっと 聞いてんのって おい

句点、読点、打てん時点で見てんのつれえし


見下げた文法 字下げもしなけりゃ

シラケちゃうし 投げ出すっきゃねえわ

だから健気に言いたいだけさ!


おいらは病的 盗撮魔!

あ違う


これって剽窃 盗作か?

そんなことない


お前は小説 もう書くな!

これだ

お前は小説 もう書くな!

もいっちょ


お前は小説 もう書くな!





はい以上です どうなんすか ねーw


(おわり)

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― 新着の感想 ―
[気になる点]  さて、この件に関しては、私も思うところがあります。  うん十年前になりますが、私もコンピュータ雑誌に寄稿していた作者の端くれです。 勿論、原稿料は頂いてました。 当時、出版社からの…
2022/10/28 19:36 退会済み
管理
[良い点] 面白かったです。 単品で出さなくて正解だったと思います。反対派のほうが圧倒的に力を持っているので、正しい正しくない関係なく変な人らから心無い言葉が飛んでくる未来が見えます。そんなにヤバいと…
[良い点] とてもわかり味深い回でした♪ 今回だけ独立したエッセイとして投稿して欲しいくらいです……感想欄が荒ぶりそうでつが(笑) [一言] まー、色んな人が居ますよ、本当に(苦笑)
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