# 71 新しい仲間 その1
まどろみの中、寝返りを打つ……
多分そばにいるはずの天ちゃんを探して手を伸ばしてまさぐる……
居た……そっと天ちゃんを撫でながら再び眠りにつきたい……
手のひらに温もりを感じながら天ちゃんを抱きしめたい衝動に駆られ天ちゃんににじり寄る……
抱き枕を抱きしめる様に天ちゃんを引き寄せようとした……
「んっ?」天ちゃんのモコモコでフワフワな手触りではないモフモフを感じた……
天ちゃん……何をベットに持ち込んだのかな?
天ちゃんを起こさないようにそっと身体を起こす……
「えっ?!」思わず声に出そうになって口を塞ぐ……
モフモフの正体……天ちゃんに埋もれる様に丸くなって寝ている……真っ黒な子猫? にしか見えない子が居た……
子猫? どうして? 何処から入って来たの?
えっ?!まさか……猫に見えるけど実は天ちゃんから生まれたとか?
様々な妄想……基、想像が頭の中を駆け巡る……
……まぁ、いいか……後で天ちゃんに聞けば良いし……
そうっ! 考えても分からない事は沢山あるのだっ!
私は子猫にそっと手を伸ばした……
見るからにフワフワでモフモフな子猫さんに触らずにいられるはずがないっ!
起こさない様に……驚かさない様に……
そっとそっと子猫さんに触れる……
う〜っ! フワフワであったかい〜!
静かにひとり身悶える……
そっと撫でていると、子猫さんも気持ちが良かったのか? 身体をひねりヘソ天状態で伸びをする
「うっ……可愛い過ぎる〜〜」「そっ、そのお腹に触れても宜しいでしょうか……」なんか……変態が炸裂してる気がするけど、こんな無防備で愛らしい姿を見せられたら平静でいられるはずがないではないですかっ!
再びそっと手を伸ばし小さなお腹に手を滑らせる……
「はうぅ〜〜」……いかんいかんっ! さっきから心の声がダダ漏れだっ!
子猫さんがガバッと起き上がる……
正に驚愕って言葉が相応しい程のびっくりお目目を私に向けた
そして「ふぃぎゃぁーっ!!」って吹き出しが付きそうな程に全身の毛を逆立て、しっぽは3倍位の太さに膨れ上がった
「ごめんっ! 脅かすつもりはなかっ……」私の謝罪の言葉を待たずに子猫さんは忽然と姿を消した……
「えっ?!なんで?!消えた?」
《サクラさま? おはよー》天ちゃんの声にプチパニックから我に返る
「天ちゃんっ! お、おはよー。い、今ね……天ちゃん赤ちゃんっ……じゃないっ! 天ちゃんのそばに黒い子猫さんがいたの。でも脅かしちゃって……そ、そしたらねっ?!消えたのっ!!居なくなっちゃったのっ!」
私はまたプチパニックになって天ちゃんに詰め寄った
《……猫……さん?》
まだちょっと寝ぼけ声でのんびりした天ちゃんの言葉に「ウンウン!」と首を縦に振る
《猫さん……戻っちゃったの?》
「戻った?」
《うん。猫さん、サクラさまが寝てる時だけ出てくるの。サクラさまが起きる前に戻るんだよ》
「天ちゃんの……お友達なの?」
《うんっ! お友達になったんだよ。でも夜だけしか会えないから……ボク、すぐ眠くなっちゃって……》
「あの子は……誰かな? 何処から来たの?」
《えっとね……内緒だから誰にも話しちゃダメだって……》
天ちゃんがしょんぼりするのが分かる……
「内緒? 子猫さんが内緒にしてって言ったの?」
《うん……ごめんなさい……》
天ちゃんからの謝罪の言葉に私は面食らって一瞬固まる
「天ちゃんは……内緒にする事がいけない事だと思ったの?」
私はしょんぼりしている天ちゃんをそっと撫でながら聞いてみる
《うん……ボクね、すぐにサクラさまに教えたかったの。でも……猫さんが「今はまだダメ」って……
サクラさまも猫さんの事大事にしてるから……だから……ボクも猫さんの事大事にしなきゃって……
猫さんが「もうイイよ」って言うまで内緒にしようと思って……》
んっ????なんか話が全然見えないんですけど〜?!
『私が大事にしてる?』……それってどういう事?
「あっ……えっと……ちょっと待って、天ちゃん……あの子猫さんの事、私も知ってるって事?」私は思わず天ちゃんに掴み掛からんばかりに詰め寄った
「サクラ様? お目覚めですか?」
おぉ〜なんてナイスなタイミング!
「シェリィ〜!!聞いてよ〜、助けて〜」私は跳ぶようにベットを降りてシェリーを部屋へ招き入れた
「サクラ様? どうなされたのですか?」
「シェリー! 子猫がね、居たの。天ちゃんに埋もれてて……でも脅かしちゃたみたいで消えちゃったのっ! 天ちゃんがお友達だって言うんだけど……私が大事にしてるって!」
「……サクラ様……落ち着いて下さい。順を追ってお話頂けますか?」
「あっ、ごめん……あのね……」
私はこれまでの経緯をシェリーに説明した
――つづく――
続きを書き始めました
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