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無双

突然全身に感電する感覚が走る。


「がががががあががががが」


痛くはないが痺れて声が漏れる。この感じ、セナの「ライトニングシェル」かっ!!

俺はパニックで真っ白になった頭の中がクリアになった気がした。

俺に群がってた魔獣も感電し一時的に痺れたようだった。咬みついていた魔獣も雷撃で一旦口を離したようだった。


「モリアツ、どうしたの?無事っ?!!」


セナが俺に駆け寄ってきたのが分かる。そして心配そうに声をかけてきた。

俺は声のした方向へ顔を向け、

「す、すまん、セナ。助かった。でも目が見えないっ・・・」

そういうと


「『時空自在』のペナルティね。一旦後退する?」


セナは周りに警戒しているようだ。


「セナさん、そいつ、どうしたんですカッ!!」


ニケルの声が聞こえる。お荷物になった俺に侮蔑を含んだ声だ。


「どちらにせよここを切り開かなきゃ撤退もできないだろう?大丈夫、もう落ち着いたから魔獣のいる方向を教えてくれ」


俺は見えないが支持された方向へ飛びかかれるように準備をする。

セナが何か言いかけた気配がしたが


「いい?正面に3匹固まっているわ。距離は3メートルくらいよ。あとは右手に4匹、そっちは私とニケルで止めるわ」


だが少し離れた場所で魔獣の鳴き声が聞こえる。たぶん、まだ増える・・・。そう見えないながらも俺は思った。

俺は頭の中で正面3メートルを想像はするが、いまいち距離感がわからない。

とにかく捕まえてしまえばっ!!

魔獣が群がっていたさっきの状態でパニクっていなければずいぶん片付けることができただろうに・・。自分の不甲斐なさに頭にくる。そんなことを考えてると


「くるわよっ!!」


セナの声と共に体当たりされ何かが馬乗りになってくる。

だが、今度は冷静だ。俺は体当たりしてきた魔獣であろうモノを掴み、殺意を込めて殴りつける。


グチャッ


っという感覚とともに生命活動が停止したのを感じる。

俺の身体には生臭い血が飛び散り生温かさで気分を害し、その怒りに任せて


「オラっ!!こいよ!!」


そう叫ぶ。見えない以上飛び道具では殺意が込められない。直接掴んで殴るしかない。

俺はどこから襲われてもいいように身構えた。




「これで、ラストぉ!!」


俺は首根っこを掴んだ魔獣を殴りつける。

グチャという音とともに魔獣のこと切れる感触がある。

ズシリと魔獣が倒れたのを音で確認する。結局あの後血の匂いにつられた魔獣がどんどんと襲い掛かってきた。何匹倒したのか分からないくらい

休むことなく動き続けたことで肩で息しながら


「セナ、ニケル、無事かっ!!」


俺は周りにいるであろう仲間に声をかけようとするが、喉がカラカラできちんと声にならなかった。

いまだ視界は回復しない。

いくつ殺したのか?どう殺したのか、すでになにも覚えてなかったが周りに動くものの気配はない。

そうなると不安になる、セナとニケルは無事なのか??


「セナ?ニケル??」


俺は片膝をついた状態から立ち上がり周りから声が音が気配がしないかを集中して探る。

微かに聞こえる荒い息の音。

俺はそちらの方向に身体を向け


「セナか??」


そう問いながら歩きだす。すぐになにかに躓いてこける。

俺はそのままハイハイ状態で荒い息の方へ急いで移動する。

この際恰好などきにしてられるものかっ!!

人の気配がはっきりとわかる。

誰かがいる。どっちだ?

俺は荒い息をしている人物にたどり着き声をかける。


「セナ?セナなのか?返事してくれ。」


焦りながら声をかける。


「・・・・ハッ、ハッ、ハッ・・・・お・・俺ですよ・・・・ハッ、ハッ・・・セ、セナさんは・・・あっちだ」


荒い息を吐きながら男の声が答える。ニケルか。


「すまないが「あっち」じゃわからん、見えるところにいるのか?」


俺は周りの気配を探る。

その時、スッと視界が明るくなる。やっと・・・やっと戻った。

俺はすぐにニケルに目をやる。


「見えるようになった。セナはどっちだ?」


焦るように振り返ると

傷だらけでいたるところから出血して血まみれのボロボロになった剣を杖がわりに立ち上がろうとしている青年がいた。


「ニケル、大丈夫か?」


酷い状態のニケルに立ち上がって駆け寄ろうとする俺を彼は手を挙げてその行動を制し


「俺は・・・いいからッ・・・ハッハッ・・・セナさんを追ってくれ。急に走ってあっちの角を曲がっていった。俺もすぐに追うからっ・・・」


そういって無理やり立ち上がる。根性あるな。


「ギィィィィィ」


ニケルが指さした方向で魔獣の鳴き声がする。俺はすぐにそちらの方向に走りだそうとするが魔獣の赤黒い血溜まりで足を取られスッ転ぶ。だがすぐ立ち上がって走る。

民家が軒並んでいる道を曲がるとそこに魔獣が4匹いた。

俺は懐からパチンコ玉を出し一匹に狙いをつけてぶん投げる。

パァンという音と共に一匹の頭が吹っ飛び、それを見て他の3匹がこちらを威嚇する。

俺は素早くもう一体に玉を投げて魔獣に向かって突進する。


投げた玉で一匹の頭が吹っ飛ぶと同時に飛びかかってきた魔獣と衝突、体当たり気味に胴体を殴る。どてっ腹に大穴が開き飛び散る返り血を気にせずにもう一匹に視線をおくる。

腹に穴の空いた魔獣の死体をはねのけるように押しのけて

続けて最後の一匹が大きな口を開き咬みついてくる。俺はその口に手を突っ込むように殴りつけると顎から上の部分がボンっと砕け散る。

もう生臭い匂いはまったく感じなかった。


血まみれの腕を振って血をまき散らす。

そのまま魔獣たちが囲んでいた建物の影に飛び込むとそこには、何かを守るように背をこちらに向けたセナがいた。

そのセナの手前にはたぶん、男性だと思われるモノが転がっている。セナを守るように魔獣に襲われたのだろう。背中に大きな外傷を受けて絶命していた。


「セナっ!!無事かっ!!」


俺が声をかけると彼女はピクリと反応して

顔をこちらに向ける。


「・・・モリアツ、この子を、この子をお願いっ」


セナがそう言うと彼女が守るようにかばっていたのは・・・小学生くらいの女の子だった。

仕事が忙しく、まったくまとめてる暇がございませぬ。

2本も始めるんじゃなかった・・・・あっちはストックがあったのですがそれも使い切り

困ったこととなってます。

相変わらずこっちは話がすすまねーし。もうちっとポンポン進む予定だったんですが・・・。


そんなわけで欄外ヒロイン紹介

最後はメインヒロインのルシアナ

まぁこの話を作るに当たって真っ先に生み出されたヒロインなんですが

回復役のため主人公がダメージ受けないので仕事がないですねw

ついでに政治メインの話が多いため戦場にも出てこないw

いまいち使いどころの難しい彼女ですが

作者的にはヒロインというより娘のような存在で彼女のが幸せになればいいなと・・・

そんな物語にしたいと思ってる所存です。


ちょっと間隔があきそうなところなんですがなんとかがんばりたいと思います。

よければブックマーク、高評価、感想なんぞ頂けるとやる気がわきます。

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