逢瀬
暗闇の中、目を覚ます。うへっ、頭がぐらぐらする。何だこれっ。頭が痛く体が狭い。すげー窮屈だった。
ぐらぐらする頭で寝る前の状況を思い出す。
たしか酔っぱらったセナに絡まれて飲み比べに発展したのまでは覚えてる。
そのあと・・・どうなったんだ?
とりあえず狭い寝床から起きようと動くと首に回された手が邪魔だった。
それをずらす。・・・・?手?なんで手?
俺は除けようとした手を見る。暗くてわかり辛いが線が細くて綺麗なガラス細工のようにすきとおっている。
「んー・・・」
手が拘束を嫌がり引っ張られる。俺は驚き手を離す。
そして手が戻っていた方向を見ると・・・・
俺の横で寄り添うように寝ている小さな子供のように寝息を立てる金髪の少女。
「ヒィ・・・」
うっかり叫びそうになるのを自分の口を押えてグッとこらえる。
2日続けて役得と言いたいがマーファと違いこっちはバレれば・・・殺されるのは必至。
俺は息を殺しこの場を離れることとする。
しかし。こいつ・・・すげー足を絡めてる、
とりあえず少しづつ足を抜こうとする。
というかこいつ・・・・短パンとTシャツくらいの薄着であった。
ゆっくり体を移動さすとその柔らかくしなやかな身体をゆっくり味わって動かしてる気分になりなんか・・・エロい気分になる。
ごそごそとゆっくり動かすたびに時々漏れる吐息がさらに俺の中の男の部分を刺激する。
何度も欲望に飲まれそうな状況と戦いながらなんとか彼女の拘束を解き代わりに俺の毛布を与えると幸せそうにそれをぎゅっと抱きしめてる様が愛くるしかったがこのままこの場にいると起きた時多分命はないので静かにテント出る。
外はまだうす暗かったが太陽が上がり始めてるのであろう、片側の空が明るくなり始めていた。
あっちが東なのだろうか?などと考えつつ
まだぐらぐらする頭をしゃっきりさせるために
少し離れた小川まで歩くことにした。ちょっとした木々を抜け小川に出る。水の匂いが朝靄と混じってマイナスイオンをなんとなく感じる。おもいっきり深呼吸をする。
クラクラする頭に新鮮な空気が入ってくる。朝の匂いは好きだ。
俺は川辺に行きしゃがみ込むと口を濯ぎ喉を潤す。あたりを見回しまだすっきりはしない頭をシャキッとさす意味で少し歩きたい気分になったので小川沿いをゆっくり歩き始めた。
川のせせらぎを見ながら自然の中を歩く。人生でこんな素敵な朝を過ごしたことがあっただろうか?そんなことを考えながら川上に向かって歩いていると、周りは少し明るくなってきた。そして川が左に湾曲していき、拓けた場所に出る、少し小高くなっている草原が見える。
その草原と河原間に1本の木が立っていてその木の下に誰かが座っている。誰かはわからながいい朝を人と話すのも億劫だと思ったのでここいらで引き返すかと踵を返そうとしたとき
「モリアツ様?」
座っていた人物は聞き慣れた透き通った可憐な声で俺を呼ぶ。
俺はその声に反応してすぐに木の下の人物の方へ向き直り、足早にそちらへ移動しながら彼女に向かって
「なんでこんなところにいるんだい?ルシアナ」
そう声をかけると木の下の人影も素早く立ち上がりこちらに駆けてくる。近づくにつれてルシアナの愛らしい姿が鮮明になる。
彼女は勢いよく俺に向かって飛び込んできた。
流石にびっくりしてややたたらを踏んだがなんとか抱きとめた。
「モリアツ様・・・ぁぁ、モリアツ様だ」
彼女はそう小さく呟き嬉しそうに俺の胸に顔をうずめる。
ものすごく照れくさい状況だったが俺は何も言わずに彼女を抱きしめて頭を撫でてあげる。
「こんな時間にこんなところででなにしてるんだ?」
俺は彼女をぎゅっと抱きしめながらそう聞く。
彼女は少し苦しそうに
「んっ、昨日少し無茶しすぎてしまって早めに寝付いてしまったので起きるのも早く起きちゃって・・・。
少し喉が渇いたのですがファイネンを起すのは悪いと思って勝手に抜け出してきたのです」
彼女は顔を上げていたずらっ子のように笑った。
これ一緒にいるところをファイネンさんに見られたら殺されるかもしれないな。などと考えながら彼女の髪の匂いを堪能する。お酒のせいでガンガンしていた頭の中に華の香りで満たされていく思いだった。
「モリアツ様はどうしてここに?」
彼女は俺を見上げて優しい眼で俺を見て温かく微笑む。
「昨日ちょっと飲み過ぎてね。少し水が飲みたかったのとこの世界に来て聖都以外は知らなかったからさ。少し歩こうかと思ってこっちにきたんだ」
そう言って抱きしめていた彼女から離れてきちんとルシアナと向き合う。
「そしたらルシアナがいてびっくりした。昨日はちゃんと話せなかったから」
俺は彼女をもう一度しっかりと見る。
昨日はボロボロの恰好だったが気高く強いイメージだった。
身なりを整えられていたせいもあるが今日は3日前と同じ小動物のような可愛さで普通の女の子に見える。俺のよく知るルシアナだった。
だが昨日の話がでて彼女に少し陰りがでる。
「昨日、私は知人の結婚式で大事な仕事があったのですが、それが終わったときに狼煙が上がったことを知って・・・シュレンたちが出立してたのは聞いてたのでいてもたってもいられなくて・・・。モリアツ様も戦っておられたのですか?それは聞いてなかったのですが・・・」
彼女は少し聖女の顔に戻り状況を知りたがった。
よく知りもせずに彼女は駆けつけたのだ。友達の危機を察したのかもしれない。
俺は彼女に座ることを促し俺が知る限りのことを順を追って話した。
彼女は話が進むにつれ顔が青ざめていったが
最後まで聞き終えると、ルシアナはその場に手をつき頭を下げる。
「モリアツ様、ほんとうに、本当にシュレンを、みんなを救ってくれてありがとうございます」
ルシアナは涙を流しながらそう言った。
俺は慌てて彼女の手を取り頭を上げさせる。
「俺は大したことはしてないんだ。結局後手に回ったせいでシュレンも大きな怪我をさせてしまった。・・・死者もだしてしまった」
俺はやはり少し後悔をしている。昨日、みんなと飲んだせいかもしれない。もっと早く決断をしてれば・・・そんな思いは拭いきれなかった。
落ち込んだ俺を見てルシアナはそっと俺を抱きしめて
「モリアツ様のせいではありませんよ。あなたは本当に最善を尽くしてくれたとみんな思っています。・・・亡くなった方には申し訳ないと私も思いますが、素直にシュレンが助かってくれて本当によかったと思ってます」
彼女のその優しい抱擁に俺は本当に救われた気分だった。もう一度彼女を俺も抱きしめる。
暫くそうやってお互いの温もりを大事に感じて俺は彼女の顔見る。
何も知らずにただただ馬を走らせて駆けつけた少女。優しい彼女がずっと笑ってくれてればいいなとそんなことを考えながら
彼女の唇を奪った。
静かにゆっくりと彼女を押し倒す。
ひとつひとつフラグを回収してるのですが・・・・
まずいなー。いろいろとまずいなーーー。
進行速度もまずいし進行状況もまずいし
いろいろとやっちまったなー感があってまずいですw
ハーレム物で濃厚な人間関係をやるとまずいということですねw
これからの展開が読めた人はブックマーク、高評価。犯人はこいつだと感想をお願いしますw




