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空間

マーファは改めてこちらを見る。

残念ながらソファに座り直す気はないようで気怠げにその魅惑の肢体を放りだしてゴロゴロしている。


「さて、はじめまして。『女神の使い』くん。名前は・・・何だったかな?まぁいいか。わたしはマーファだ。ルーシー、ああ、ちゃんとルシアナと呼ばねばならんな。彼女の古い友人だ。仕事はここで魔法、魔獣、スキルの研究を専門としているが『スキル』に関してはかじる程度だな」


完全リラックス状態で顔だけこちらに向けてマーファは自己紹介をする。


「おれはカザミ・モリアツです。えーとたぶん『女神の使い』です。よろしく」

俺は握手を求める。

その手をみてマーファは??となっていた。


「ああ、俺たちの世界で友好と敵対心のなさを示すために手と手を繋いで握手するんです」


「ふうん、そんなもんなのか。だがこの国でやらんほうがいいぞ。こうなる」


マーファは意地悪くにやけながら上体を起こして差し出した手を握ってくれたがその手は灼熱のように熱かった。


「あちちちち」


俺は驚いて手を振り払う。痛くはないけど熱かった。


「ふむ。セナから話は聞いていたが本当にノーダメージなのだな。」


マーファは感心しながゴロリと寝転がり直す。


「でも熱くはあるんですよ」


俺は手を振り熱さを冷ます。


「まぁこんな魔法もあるから気をつけることだ。君には効かんから杞憂ではあるかな」


マーファは仰向けから横向きに体勢を直し

その魅力的なボディの胸元の谷間がこちらに向いてきて俺の視線を誘導する。

・・・す、すごいです。


「とりあえず『完璧防御』は使い方も大体分かったと言ったところか。他の2つだが・・・たぶん、『必中必殺』については近いうち必ず試す機会が来るだろう」


それを聞いて俺は神妙な顔をしてゴクリと唾を飲む。


「そ、それは・・・実験させられたりするということですかね?」


俺は不安そうにマーファに尋ねる。


「ん?ああ、別にモルモットや人間を殺せと言われるわけではないよ」


マーファはビビっていた俺をみて少し可笑しそうに笑う。


「君の『完璧防御』は既にお偉いさんの耳にも入っている。魔王討伐を歌ったんだ。当然、囮に使うだけでも君は戦力になる。近いうち魔獣討伐の部隊に召集されるだろう。シュレンとセナが欲しがっていた。いいな、モテて」


彼女は今度は意地悪い笑みを浮かべる。その笑みもなんかエロいっ!!


「実戦なら『必中必殺』が名に恥じぬスキルだったとしても魔獣相手なら喜ばれはすれど恨まれたり怒られたりすることはないからね」


彼女は気怠げに猫のように丸い体制になりこちらを見る。


「さて本題だ。最後の一つ「時空自在」だがね」


そこでいったん話を区切り俺を見る。


「君はこの『スキル』についてはどう思う?どんな能力だと思うね?」


先生が生徒に問題について質問するような聞き方だった。ただしその先生はやる気なくだらしない恰好だったが。しかもエロい。

俺は少し考える。


「思いつきなら時間を止めたりとかですかね?あとはタイムスリップ。時間をさかのぼるとか?」


マーファはそれを聞くと興味が湧いたように目をギラつかせて頭を上げる。


「そんなことができるなら面白いな。発動後どうなるのか「今」を変えることができるのか?未来を見ることは?考えるだけでたまらなくなるな。そうなったら私は君を手離すことができないよ」


マーファの目が猛獣のソレと化す。しかもわざとらしく舌なめずりまでしてます。やめて、エロい想像しかできなくなるから。


「とりあえず時間を越えれそうな感じは・・・いまんとこないですね・・・。」


俺は彼女に捕まって人体実験というエロいことをされる妄想で頭がいっぱいになる。


「それは残念だな。あとはそうだな、空間を主に置くなら空間自体を変質させる、というのはどうだろう?」


空間か。空間ね・・・空間ってなんだろう?ここにいるのが空間。それを変える?形を変える?うーーーむ。俺は頭を抱える。なんか・・・・思考が追い付かない。


「なにやら難しそうに考えてるな。とにかくイメージが大事だ。それがきっかけになるものだ。時間と空間、それらを自分の中でイメージしてみるといい」


マーファはそういうともう一度仰向けに移行して天を掴むような素振りをする。

そんなマーファを見ながら俺も部屋の中を見る。

部屋の中も空間、今この空間に俺はいる。じゃあほかの空間はどうなってるんだろう?そこも存在している。そういえばシュレ・・・何とかの猫とかいう話があったな・・・。

小難しくてよくわかんなかったがそれも空間に関することではなかったか・・・。


「・・・・オイ。聞いてるのか?おーい」


「は、はいっ!!」


うっかり大きな声で返事をして直立不動になってしまった。難しいことを考えてたら高校の時に戻ったみたいで先生に呼ばれたのかと思った。


「いや、そんなところで突っ立ってるならお茶でも入れてくれないか?そこの棚にある。炊事場はあっちだ」


マーファはいつのまにか眼鏡をかけて本を読み始めていた。どうやらそこそこの時間ぼーっとしていたのだろう。

俺は言われるままにお茶の葉を探し始めた。


とにかくエロいを連発!!

いや、とにかくエロいんです。

どうエロいのかを表現するのにエロいしか言えない語彙力のなさ。

い、一応弁明するならこれは一人称視点だからってことにしといてよねっ!!


エロい女性を妄想できる人は高評価、ブックマーク、マーファのエロさをどれくらいで妄想したかを感想で送ってください。

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