105話 復帰
『魔界』にて天使と悪魔の衝突により乱戦になるがそのに居る悪魔の1人が呟く。
ブ「っっ?! 輝ける光がまた闇を射す……」
◆◆◆◆◆
キ「ぐっっ……」
キャンベールは片膝を着く。
キ『情けないな……』
ここに来てから力が抜けていく感覚があるのは知っていた。まさか魔力を強く解放したらした分だけ早く力が抜けていくようになっているとは思いもしなかった。
しかも抜けた力は目の前の真っ黒な魔物に吸われているようでどんどん力が増していっている。短期で決めるしかない。
魔物「バアァオォォ!!」
キ「くっ!」
魔物が飛びだしキャンベールは魔力でガードするも力が抜け、力を吸われの負の連鎖で押し負ける。
キ「がっ!……っ」
キャンベールなんだかんだでいつも魔力に頼っていて身体能力が高いというわけではなかった。身体能力を魔力で補っているので魔力は他の天使に比べるとピカイチだった。そのせいでつい魔力を使ってしまう。
魔物「ガァァァ!」
キ「うぐっ?!」
魔物が倒れるキャンベールの上に乗っかりキャンベールは動けなくなった。だが腕は動かせた。
キ「お……重い……」『どうするか……?』
そこで思い付く。キャンベールは魔物の目の前に手を持っていき手を光らせ目眩ましした。
魔物「ギャ?!」
キ「はぁ?!」ドオオン!
そのせいで魔物は頭から地面に倒れた。もちろんキャンベールはその下にいるので下敷きになる。目眩ましで退くのかと思っていたがまさか倒れるとは思ってなかった。
キ『最悪だ………っっえ?!』
キャンベールはどう出ようかと考えていたが突然異変を感じた。体が地面に徐々に沈んでいっていたことに。
キ『ちょ! ま……』
キャンベールは必死にもがいた。だが重い魔物を退かすことは出来ない。
キ『このまま…ここの一部になるのか……?』
どうにも出来ないと思ったキャンベールは半ば諦めてしまい、もういいだろうと目を閉じた。
………
すると体が軽くなった。
キ『……ん?』
目を開けると上に乗っていた魔物は居らず代わりに背中から羽のある天使が目を閉じ乗っていた。
キ「なんだ……さっきのはお前だったのか」
沈む体をなんとか起こすことが出来るようになりキャンベールはうららを抱え起き上がる。
キ『だがなぜだ?』
キャンベールは思う。目眩まししただけなのだがそれが効いたのかと。
う「ん……んん…………」
キ「情けないなこんなものにやられているなんて……と言いたいが今回は私自身に言い聞かせてやろう」
う「キャ…ン…ベール……さん……?」
うららが目を覚ました。
キ「まったく世話のやける」
う「……ありがとう…ございます……キャンベールさんが必死に私を助けようとしてくれてたのはわかってました」
キ「な?! だ、だったらすぐに起きろ///」
キャンベールがそう言うとうららは微笑んだ。キャンベールの吸われていた力がうららに届いていたから助けられたことらしい。
う「さっきまでいろんな嫌な夢を見ていました。でももう大丈夫です。私は1人じゃなかったから」
そう言うとうららはキャンベールの腕から降り両手を前に出した。
う「ここは私の心の中だからそれを操ろうとする奴はいらない、出ていって」
うららが魔力を集中させ周りに光が照らされていく。黒い背景が白く変わっていく。
キ「っっ……」
魔力の強いキャンベールでもあの黒い中ならちっぽけな光なのにうららはそれすらも上書きするくらいの魔力があった。やがて全体的に白くなった。
う「さあ、帰りましょ♪」
キ「あぁ、まだやるべきことも残ってるしな」
そして……
◆◇◆◇◆◇
ブ「輝ける光がまた闇を射す……」
ブォウンはうららの方をを見てそう言う。つまりうららが!
サ「どうしたのだ? 肩が震えているように見える」
ゆ「そうか、戻ったのか、良かった良かった」
サ「なにがだ?」
ゆ「始祖光だよ!」ヒュッ!
サ「むぅっ?!」
俺はサルドにも見えない素早さで切りつけた。
サ「ぐっ……ま、まだだ…」
ゆ「はっ、最後まで相手になってやるよ」
俺はなぜか元気が出てきた。右手のマークが光っていたとは知らずに。
◇◇◇◇◇
イ「っっ?! この魔力は?!」
み「まさか?!」
さすがね、こんな短時間でうららちゃんの暴走を止めれたなんて。
私と彩さんも含めイェルマインもそれに注目した。
◇◇◇◇◇
強くその場にあった魔力が余計に強くなる。その光は輝きを増しその場全員の目が一瞬くらんだ。その時魔力が弾けて収まり、私を抱えたキャンベールさんが居た。私はいつもと同じ姿に戻っていた。
キ「……すごいことになっているな」
う「ん……んん………ここは…?」
キ「戻ったぞ」フッ
キャンベールさんはいつもの硬い表情が和らぎニコリとした。
イ「始祖光!」ダッ!
み「あっ!!」
リ「奴が復活したのか?!」
イェルマインが私めがけて飛び出してきた。
イ「元はと言えば始祖光が生まれてきたことによって全てが変わっていったんだ! 力の情勢も、組織も!」
えぇぇ! 八つ当たり……
飛び出すイェルマインの前に2人の天使が立ちふさがった。
コ「おっと、我らの始祖光様はやらなければならないことがあるのだ」
ルー「通すわけにはいかないよ」
イ「なに?!」
う「コデルロスさん! ルーバッカさん!」
その2人に続いてキャンベールさんも前にでた。そして振り向かずに、
キ「いいか始祖光……」
ルー「ここは僕たちに……」
コ「うおぉぉおまかせあれえぇぇ!」
う「っっ……!」
元はといえ現七大天使が力を貸してくれる手筈だったので予定通りと言えば予定通りなのだけど、
イ「邪魔をするなぁぁ!!」
コ「ハッハー!」ドオオン
イェルマインの放った魔力をコデルロスさんが簡単に止めた。
う「ま……まって………」
コ「早く行け!」
私はこのまま戦ったらきっとどちらかに死傷が出てしまうのではないかと思ってしまった。だけど急かされる。
み「うららちゃん! 行きましょ!」
う「で、でも……」
キ「……」
美鈴ちゃんまで急かしてきた。するとキャンベールさんが振り向き、
キ「うらら、まかせろと言ったはずだ。それを理解出来ないのか?」
う「っっ…! 分かりました……」
そうだ、キャンベールさんは私の気持ちを知ってる。だから私もそれに答えないといけないよね。きっとどうにかなると信じて……。
ゆ「うらら、先に行っててくれ! 後で追う」
う「え?!」
あ「私も残るわ」
う「えぇぇ?!」
まさかゆうくんと彩さんまで残ろうとするとは思わなかった。だって普通にいつもと同じように一緒に行くと思ってたから。
ゆ「なんなら全部事終わらせてしまってもいいんだぜ」
私はなぜかその言葉に元気を貰えた気がした。不確定要素で単なる予想でしかないけれどこのマークがあるから私とゆうくんが離れていても力の共有は出来るのではないかと思えた。
その証拠にお互い手にあるマークが輝いていた。私はそれを確認して「もう大丈夫!」と言い聞かせて私は美鈴ちゃんと2人で先へと進んだ。
私のために皆必死になってくれたんだから私も必死にならないとね!
次回からようやくこの章の中心の人物アスタロトについて触れていきます。いや~長かった(まだ続くけど)。(@^^)/~~~では




