101話 始祖光(シュピラー)2
魔力の流れがすごい。気を抜くとすぐにでも力が暴発しそう。私本当にどうしちゃったんだろう?
今もなお溢れてくる力を抑えながらヴィンフリートをしっかりと目で捉える。ヴィンフリートは冷や汗をかいていた。それは恐怖からなのか興奮からなのか?
ヴ「スゲェ…マジでスゲェな……そうでなくちゃな始祖光」
ヴィンフリートの性格からしてやっぱり興奮からの冷や汗だったらしい。
けどそんな事どうでもいい。だって私は今怒っているのだから。美鈴ちゃんだけでなく父親であるアスタロトまで侮辱したのだから。
私はヴィンフリート目掛けて魔力を数弾放った。この数弾は何十とかではなく何百とかの位だった。少しの魔力でここまで変わっているとは思わず自分でも驚いた。
ヴ「っっ?!うおっ?! …ぐっ! なんだよ、デタラメじゃねぇかよ…」
ヴィンフリートは避けたり受け流したりしているけど何発かは当たっていた。
う「…はっ!」ドンッ!
ヴ「グハッ?!」
私はヴィンフリートの目にも止まらぬ速さで近づき吹き飛ばし、
う「届いてっ!」
さらに魔力で追撃をかます。ヴィンフリートはそれをモロに受けそのまま壁に激突した。魔力も段違いだけど動ける速さも段違いだった。
すると、
デ「な! なんだよアレ!」
あ「うららちゃん?」
ゆ、み「っっ?!」
う「え?! 皆?!」
その場に4人が合流した。え? あれはこの前の悪魔じゃ……
4人は私のこの変わった姿を初めて見ると同時に、ゆうくんと美鈴ちゃんに関して言えばちょうど私の緋眼の方向から見たので、
み「ウソ……あれ……」
ゆ「っっ……」『間に合わなかった……』
私が暴走しているのかと勘違いした。まあ半分暴走してる、しそうな感じなんだけど。
う「い、今は危険だから離れた方がいいよ」
ゆ「ん? うららお前、正気、なのか?」
み「ほ、ほんとにうららちゃん?」
う「な、何が? 私は私だよ? でもまあ今はちょっと違うかな……」
ゆ、み「……?」
私が皆に近づき、なおかつ普通の反応をしたので2人は戸惑うけど、なんだか少し安心したような感じもした。暴走した時の私ってそんなにヤバかったのかな?
すると突然魔力が飛んできたので私は皆を守りながら言う。
4人「っっ?!」「ぎゃぁぁ!」「えっ?!」
う「今の私は天野うららだけど本当は始祖光だよ」
ゆ、み「……?」
2人は意味が分かっていない。それでも問題ない。私は始祖光としてやるべきことをやるだけだから。
ヴ「ギャラリー増えてるじゃねぇか……それに、さっきのは効いたぞ…」
み「ヴ、ヴィンフリート?!」
ヴ「よう、世話になったな」
み「っっ?!」ゾッ!
ヴィンフリートの威圧に美鈴ちゃんは怯む。それを私が手で守るように遮る。
う「美鈴ちゃん、やっぱりあいつは信用ならない、してはいけない存在よ」
み「うららちゃん……」
美鈴ちゃんは守る。特に美鈴ちゃんをけなしたヴィンフリートだけは許さない。そのために、私はこの始祖光を使う!
私は魔力をさらに高めた。集中すれば意識が飛ぶことはない。
デ『バカかよ! こんなところで始祖光の力を使いまくると寄ってくるんだぞ!』
あ「す、すごい力……」
デトレフの思う通り私が魔力を使うことで回りに気配(悪魔、魔物)を感じる。けどそんなの関係ないくらい私は力を集中させる。
う「っっ! 光よ煌めいて!」ピカ一ン!!
その場の全員が目をくらまし目の前が『魔界』のはずなのに真っ白になる。
ゆ「っっ……っ…………え?!」
次に目を開くとその場は回りの気配はほとんど消え、私たち5人とそれから守ったヴィンフリートと、さらに高い魔力を持った天使が3人も居た。
ウ「さすがに始祖光ともなるとすごいわねぇ」
カ「だがこれくらい当然でないと始祖光の意味がない」
ミ「でもこれほどだとはいくら私たちだとはいえ予想を遥かに超えましたね」
それはミカエルさん、ウリエルさん、カマエルさんの七大天使のうちの3人だった。
ヴ「おいおい、ほんとにデタラメじゃねぇか……」
う「残念だけどこの後のことも考えてまだ本気を出すべきじゃないと思ったから3人だけね」
一同「っっえ?!」「っっはぁ?!」
これでもまだ本気じゃなかった私に皆は驚く。そう、これは高めたといってもまだ本気じゃない。
ヴィ「俺相手に手加減だと?」
カ「喋るヒマ無し」ドン!
ヴィ「グハッ?!」
ウリ「燃えなさい」
ヴィンフリートは滅多うちに合う。
ミ「正直なところヴィンフリート、あなたが一番匂います。ソレはなんでしょうか?」
ヴ「っっ?! ふ、ふざけんな!」バッ!
う「え?!」
ミカエルさんがヴィンフリートに何か話しかけたと思いきやヴィンフリートはその場を離れ、
ヴ「ケッ、おい始祖光、また今度相手してやる」
う「え? だからどういう……」
ヴィンフリートはミカエルさんに弱みを握られているのかそのまま逃げるように退散してしまった。
ウ「あら? もう終わりなの?」
カ「徹底的に潰したかったんだが…」
ミ「フフッ、それはまた今度ね」
う「あの~、説明お願いします」
ヴィンフリートが居なくなったことで大天使たちは談笑し始めた。するとさっきまでまるで空気だった、
み「ど、どうなったのかしら?」
デ「ぎゃぁぁ! 本物の大天使だぁぁ!! 殺されるぅ!」
あ「あ、ああ、大天使様が、こんなに……」
ゆ「まずうららの説明を願いたいんだが」
ゆうくんらが話に入ってきた。
ミ「では順に話しましょう」
◆◇◆◇◆◇
ここはレッケルとアスタロトの居る場所。ここまでも当然始祖光の力の気配は届く。
レ「始祖光、まさかさらに……」
ム「所詮そこで力の無駄遣いしてるだけだ」
レ「ムスタファ、傷はもういいのか?」
以前アスタロトと戦った『魔界』の監獄の支配者ムスタファは同じ位のダヴィッドとレッケルのもとに歩いてきた。
ダ「こ~んなにイヤな気配は昔の大戦以来ですなぁ~」
レ「当時まだガキのくせに何を知ったような口を話すダヴィッド」
ダ「そうは言われましてもねぇ。まあ詳しくは覚えてはいませんがこの感じは忘れるわけがないでしょう」
ム「まったくだ」
ムスタファもダヴィッドと同じ感じだ。
レ「フン、まあなんでもよい。もうすぐで…っっ?!」ゾッ!
2人「っっ?!」ゾッ!
最上位級悪魔でさえも驚くほどの気配が突然した。それは始祖光……ではなく別の、
?「っ?? ここは、どこだ?」
ム「こ、こいつは?!」
ダ「これはこれはまたとんでもない奴ですなぁ!」
それは別の気配でこの3人よりは少し小さい体つきだがしっかりとした悪魔の姿をした者だった。レッケルはその悪魔を見てニヤつきながら言う。
レ「ようやくのお目覚め感激でございます………ルシファー様」
まずしばらく更新できなくてごめんなさい。ここ数日の間すごい頭痛と喉が腫れて風邪をひいていてとても書ける状態じゃなかったです(ここで話すことでもないけど)。せっかく切りのいい数字だった矢先にコレとはね・・・
それになんか今回すごい厨二臭いこと書いてしまってなんかハズイ・・・
さて、次回は本格的にアスタロトを助けるための戦いが始まります。(@^^)/~~~では
(追記、100話記念の2はまだ出来てないです)




