表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウッドゴーレムに転生しました。世界樹と直結して、荒れ地を緑あふれる大地に変えていきます  作者: 椎名 富比路
第七章 絶体絶命!? 炎の地下遺跡

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
71/84

第71話 地下遺跡のバジリスク

 禍々しい扉を抜けて、遺跡の中へ。

 

「ねえコーキ、こっちは、マグマも冷気も影響受けていないね?」


「ホントだねパロン。ちゃんとマントルが、固まってるよ」


 マグマは、マントルが溶けた状態のことをいう。こちらのマントルは安定していた。しかし、ヘタに攻撃

しないほうがいいだろう。うかつに触れてマグマにダイブに、なりかねない。


「高度な文明があったようだが、滅びたようだな」


「クレキシュ峡谷からこちらまで、ハイレベルな文化があったんだよ」


「あんな遠い場所にまでだと?」


 ヴェリシモさんとパロンが、意見を交わす。


「たしかに土の材質が似ておる。本当に峡谷までつながっておるわい」


 地層を確認しながら、クコも同じ説にたどり着いたようだ。


「手を伸ばしすぎてしまい、神の怒りを買ったわけか」


「それが今になって、染み出してきたと?」


「うむ」


 泥に流されて、そのまま凍りついたかマグマに溶かされたか。あるいは両方だろう。


「うわ、すごいねこれは」


 祭壇らしき場所についた。壁に、赤黒い文字がびっしりと並んでいる。中央の紋章も赤かった。


「内容が、さっぱりだ。この世界の言語じゃないよ」


 何語かは、パロンですら解読できない。


「コーキのいた世界の文字とも、違う?」


「うん。読めないよ」


 ラテン語に似ているけど、文字の意味もおそらく違うだろう。何が起きるかわからない以上、変に読み上げるわけにもいかない。


「ヴェリシモさん、ダリエンツォの王族に伝わる勇者伝説とかは、ないんですか?」


「そうだな……ダリエンツォ王国は、魔王討伐で栄えた国だ。他国との戦争で領地を広げた国じゃ、ないからな。氷に覆われた領土だから、他国との交流もさして頻繁ではないのだ」


 ダリエンツォの発展は、ここかららしい。

 

「では、ダリエンツォが邪教と戦った歴史もないと?」


「そうなるな」


 この岩山も含めて、アプレンテス荒野はかなり広い。それなりの規模を持つ集落があっても、おかしくない。それが軒並み、消滅している。


 となると……。


「悪いやつらだった可能性が、非常に高いというわけですね?」


「自滅するくらいだからな。内乱があったか、自然の力に負けたか」


「アプレンテスには、先住民もいないみたいですし」


「良識者は、天空城を作って地上を見捨てたというウワサまである」


 まるでおとぎ話だ。ノアの箱舟じゃないんだから。


「とはいえ、毒持ちのイソギンチャクなど、凶悪な生物がこの地下に生息しているのは確かだ。駆除はせねば」


 みんなで話し合っていると、ピオナの意識が入り込んだゴーレムが、ひとりでに動き出す。遺跡の石板にかいてある文字を読み上げているようだ。

 

「……これは、はるか古代のクトーニアン文字です」

 

「クトーニアン?」


「はるか昔に、この地を荒らしていた宗教が崇めていた神です。我々ドリアード族は、はるか昔から彼らと戦ってきたのです」


 そのクトーニアンの力を手に入れて世界を支配しようとしていたのが、魔王だったという。


 だが、魔王も勇者ダリエンツォによって倒された。


「この遺跡は、力を失った邪神が眠っている墓地のようですね」


「じゃあ、ガーディアン的な存在もいるかも?」

  

「はい……来ましたね!」


 ピオナのゴーレムの目が、赤い警戒色に光る。

 

 言っているそばから、魔物が素早い動きで襲ってきた。濃い紫の大型トカゲで、見た目が毒々しい。


「バジリスク! それにしても巨大な!」


『わが神殿を荒らす不届き者よ。蠱毒に飲まれて朽ちよ!』


 天井から壁から、物々しい声が。

 

「なんのトカゲ共が! くらえ【爆炎拳】!」

 

 全身に炎をまとわせて、ナップルがバジリスクに打撃を繰り出した。


「おりゃおりゃおりゃー」


 左にいるバジリスクの目を蹴り上げて倒し、右にいるバジリスクのアゴにヒジを叩き込む。 


 バジリスクは倒れた際に、毒の体液を撒き散らす。


 しかしナップルを覆う炎は、毒液も通さない。


 他のメンバーも、武器に炎を張り巡らせて毒に対抗していた。


「やべえぜコーキ。数が多い!」


 ナップルが攻撃するが、倒してもドンドンと集まってくる。無限湧きというやつかな?


「ぜえぜえ、パワー切れも激しいな」


 スプルスさんの影に隠れて、ナップルがじっとりと汗をにじませる。魔力が切れたみたい。


「これを食べて。ナップル!」


 ブドウの房を掴み、ナップルに投げつけた。でも慌てていたから、数粒がバジリスクの足元へ。


 不思議そうな顔をしながら、バジリスクはブドウを食べちゃった。


「いけない、回復されてしまうんじゃ」


 ボクは注意を払ったが、バジリスクは満足気にゲップをする。


 あれ、バジリスクの毒々しいトサカが、普通のニワトリみたいになっちゃった。シッポのヘビも、うなぎみたいな感じに。身体もすっかり、ただの大きなニワトリになってるぞ。


 まさか、ボクの体から出てくる果物って、相手の毒性を消す効果があるのか?


「コーキ、いい作戦を思いついた!」


 パロンに耳打ちされて、作戦を立てた。


『なにをやっても、同じこと! この地に災いをもたらす者どもよ。バジリスクの毒に呪われ……よぉ!?』


「エサどうぞ~」


 ツタを身体からはやして、ボクは果物をつくりだす。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ