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バレンタイン特別SS「愛弟子からの贈り物」

※書籍版世界線です


「ふぅ、今日も疲れたな」

 ギルドでの仕事から帰ってくると、屋敷は甘い匂いに包まれていた。

 どことなくウィスキーの熟成香を思わせるような甘く優しい香り。料理長が何かデザートでも作っているのだろうか。


「師匠‼ おかえりなさい」

 私の帰りに気づいたのか、弟子のリアが奥の厨房から駆け出してきた。

 どうやら出迎えてくれるらしい。労働の後に、かわいい弟子に出迎えてもらえるのは嬉しいな。そういえば、今日はギルドの仕事を受けずに、何かすると言っていたな。


 リアが近づいてくると、その甘い香りもいっそう強くなる。

「ふふ、師匠。これ、いつもお世話になっているからプレゼントだよ」

 そう言って、かわいらしく包装された小さな箱を手渡された。


「これはお菓子か?」

 不思議そうに見つめると、リアがにっこりと笑った。


「うん‼ 今日はね、エルフ族の記念日なんだ。家族や恋人に、このお菓子を渡すと、みんなが幸せになるっていう伝説があるの。カカオという植物をね、牛乳と課と合わせて私たち独自の技術で甘くして作るんだ。ウィスキーと一緒に食べてもいいように、甘さ控えめで作ったから今夜、食べてよ」

 そう言って満面の笑みを浮かべる愛弟子の頭を思わずなでてしまった。リアは幸せそうな顔をしている。


「ありがとう。それは楽しみだ」

 リアのことだ。最高の味に仕上げてくれているだろう。


「うん。私にとって、師匠は大事な家族だからね」

 そう無邪気に笑うリアを、私は微笑ましく見つめていた。


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