表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/25

再び月曜日 Ⅱ

  あ……また、目が合った。

  そしてすぐにそらされる。

  今日何度目だろう。そらされても、しばらく経つとまた視線を感じて。やっぱり相手は私を見ていて、でも目が合うとさっと逃げていく。


  今日の綾瀬くんは変だ。

  まだ風邪が治ってないのかな? なんだか顔が赤いし……。


  おかしい。すごくおかしい。なんでだろう。たしかにそこにいるのは綾瀬くんなのに、でも。

  何かが、違う。


  また目が合った。私は違和感の正体を確かめようとして、じっと彼を見つめた。なぜだか今度は彼もすぐには目をそらさなかった。

  先に顔を背けたのは私だった。心臓がドキドキして、頬が熱くて。

 

  やっぱり綾瀬くん、絶対におかしい。綾瀬くんは綾瀬くんで、他の誰でもない。なのに、どうして……彼が別の人に見えるの?

  どこかが違う。私がこの1週間見てきた彼と、今同じ教室にいる彼。同じ顔で、同じ声。周りの皆はまるで違和感なんか感じていないみたいだけど、でも……。




  綾瀬くん、あなたは誰……?

 



  今日はたしかバスケ部の練習は休みだ。月曜日の授業後は基本どの部活も活動しない。先生の会議の関係だったと思う。

  今日の授業が全て終わり、私は迷った。

  部活がないってことは図書室で時間を潰す必要もなくて。

  迷っているうちに、いつの間にか教室から綾瀬くんの姿が消えていた。

 

  先に行って、校門のところで待っててくれてるのかな。

  会って話すのが、ちょっと怖い気もした。緊張、する。どうしてだろう……久しぶりだから? それとも、今日が最後の日だから……。

  私はドキドキしながら教室を出た。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ