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二度目の世界で本当の自分に  作者: 夢辺 流離
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魔物からは逃れられない?

 比較的温暖な気候であったが、それでも季節の移り変わりはあるようで、空気が冷たくなってきていた。


 最近のリデルはアンジェとお家鍋をするのにハマっていた。日曜大工で円形のテーブルを作り、鍛冶師に頼んで熱源を入れる部分を取り付けて貰って毛布で囲めば炬燵の完成だ。


 “現実世界リアル“のように電気でお手軽に、というわけにはいかず、火石(ひいし

)と呼ばれる打ち付けると放熱する石を使っており、それほど高いものではないにせよ、頻繁に使うには贅沢となる。

なので普段はリデルは使っていないが、アンジェとお泊り会の時には一切容赦なく使う。


 おこたでうにゃーっとなるアンジェがかわいいからシカタナイネってことだ。

二人だけなのでとなりどうしで座れば邪魔にならずに伸び伸びとできる。


 ご飯を食べ終わるとものすごく眠たくなってくる。いつもは作るのも片付けも一緒にするのだけれど、アンジェはおこたから出られない。リデルは出たくない、がやむを得ず後片付けをして戻ってみればアンジェがすーすーと寝息をたてていることもしばしばだった。


 知ってしまったら元には戻れない、そんな魔力がおこたにはあるのだ。


 リデルはアンジェの隣に入ると肩まで毛布をかけてあげて眠る。アンジェがいると、なんとなく穏やかな心境で眠れるのだった。



 朝目覚めると、どうも身動きがとれない。

目を開くとアンジェの顔が目の前にある。

意外と睫毛長いな~とか現実放棄する。


 なぜならアンジェがパン一だからだ。


 おこたで眠ってもやはりその脱ぎ癖は発揮されるらしい。しかも日頃抱きまくらでも抱えて眠っているのか背中に手を回され密着状態。

“リデル“がそれで欲情を抱くことはないが、アンジェの将来を思うといろいろと不安ではある。

酔っ払って男に抱き着いて寝ないかとか、膨らみの将来性とか。


「んにゃんにゃ、おふぁよ、リデル」


 パン屋の娘の朝は早い。ゆっくりと目を開くも口が回っていない。


「おはよ」


「!き、昨日寝ちゃったから朝ごはんは私が作るねっ」


 自分の有様に気づいたアンジェが取り繕うようにそう言ってごそごそと着替える、もちろんこたつの中で。


 ううぅうと悩ましげにしながらもえいっと息追いよくこたつを出ていくアンジェ。朝には強いんだな。


 

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