序章 1人の生存者
素人が書いた物なのでヒマがあったら読んで下さい
時は平安中期、新しい時代が来る奥州で・・・・・・
「あなただけになってしまったのですか・・・・生きているのは?」
7歳の赤い髪の一人の少年が森の中を胸に大きな切り傷を受け血を流しながら刀を持って息も絶え絶えにひたすら無数の大木が立ち並ぶ深い森の中を突き進んでいった。少年はどこか古風で少年でありながら昔の人のようであった。
少年はその身体でどれくらい歩いたのか誰もいない山道をただ一人歩いていたが、白い生地に青い模様が入った着物を着て、翡翠の首飾り、そして瞳も綺麗な翡翠色をして美しい白髪の5尺5寸(1メートル65センチ)程の少年よりももっと昔のような女性が大きな弓を手にして岩に腰かけ自分の所に来る少年を翡翠色の瞳で見ていた。
「あなた一人だけでも、生きていて良かった・・・・」
翡翠の女は少年が目の前まで来ると、持っていた弓を置いて胸から血を流す瀕死の少年を包み込むように優しく抱きしめた。
そんな翡翠の女に対して胸から血を流す少年は必死に叫んだ。
「その弓をよこせー!」
少年の胸に深々と切り裂かれた傷口から止まることのない血が流れていた。だが少年の瞳は全く死ぬ気配がなかった。
「奴を倒すのですか?」
今、女の翡翠の瞳に写った少年の姿は死にかけの人間ではなく自分が大切にしたいものを守り抜こうとする誇り高き者に見えていた。
「仲間を殺された・・・・独りになっちまった」
少年はわずかな力をふり絞って言った。それを聞いた翡翠の女は、少年の胸の傷に自分の右手を置いた。
「あなたの名前は?」
「アヒト!」
翡翠の女は少年の胸から手を離すと弓を少年に渡した。
「お願いがあります・・・生きてください」
それから10年・・・・・・。




