商売交渉
「じゃあさ、何あるの?」
とりあえず同じ故郷のよしみなので聞いてみる。
「よくぞ聞いてくれました、まずはこのナイフ最高の切れ味に最高の耐久性」
「刃物は足りてる」
「ああそう?、じゃあ一回限りだけど消費魔力無しで高威力の魔法が使えるスクロールは?」
「火力不足を感じた事は無いかな」
攻撃面に関してはフィアの力があるので不足する事はない、ハセガワは上手くいくと思っていたが落胆していた。
「そうなの…じゃあ何か欲しい物ある?」
「あー…じゃあ何か調味料かない?」
「あーあれっすか、前世も女っすか?」
「失礼だね、こっちは客なんだけど?」
日本人相手にしか通じなさそうだが、自分を客だといって大きくでる。
「それはそれは大変失礼いたしました」
わざとらしく最上級の謝罪するが明らかに誠意が感じられない。
「なんか気持ち悪い」
「へーへー買う気がないならただのクレーマーだろ」
「そっちが勝手に決めつけたんですが、で調味料とかあるの?」
「うんまあ、あるけど全部一般流通してるのばっかりしかないからご希望に添えないかな、あとは貴族用のブランド物かな」
「あー確かにその辺はいいや、お金には困ってないけど貴族用はいらないや」
「かーいいねぇ、俺もそんな言葉言ってみたいよ、あれかい貴族かい?」
「半分当たりで半分ハズレ、お金はギルドで稼いでる」
「あー…すまん」
「気にして無いから問題ない」
「あーお詫びにだけどコレ上げるわ」
懐から小さな小包を取り出してユウキに手渡す。
「なにこれ?」
「緑茶の茶葉、ここいらだと結構値がすると思うんだけど…」
「あー高いやつだね、コレ」
ユウキの国では基本的に紅茶が主流で、緑茶は珍しいので数が少ないためまだ高額ではある。
「いちおうお詫びにね少量だけど、そういえば何か転生の特典とか無かった?、ちなみに俺は物を腐らずに保存できて大容量を小スペースで運べる能力で」
「冷蔵庫?」
「いや常温、高温にも対応している!」
「はいはい、輸送に便利な能力だね」
「そうだよ、だから商人やってる、ていうかそっちはなんか転生の特典とか無かったの?」
「あー後天的だけど龍と同化した」
そう言って右手首だけを龍化させて見せる。
「マジで、龍、チートじゃん!」
「チートはもっと強いよー、私なんか相手にしても即死させられると思うけど」
「まじかーでもさでもさ龍と同化って凄いじゃん」
「まぁそうだね」
そもそも緑茶ってゴブリンと同じ色だからあまり好まれないっていう




