表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴミスキルだと捨てられた少女たち、実は最強の生活能力スキルだったので気楽なスローライフ冒険旅を満喫する  作者: 鳥助


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/52

26.村人保護からの

「あー、良かったです! キャンピングカーには傷一つ付いていませんよ!」


 元気にティナが報告してくるが、私たちはそれどころではない。


「うぅ、頭がグルグル回るのじゃ……」


「うっ、気持ち悪い……」


 ティナの激しい運転によって、私たちの三半規管はすたぼろだ。立っているのに、動いているような錯覚を覚える。


 やはり、ティナは危険だ。普段はお淑やかだけど、ハンドルを握ると性格が変わる。だけど、ティナしか運転出来ないし……。


「ふふっ、楽しかったですね。また、魔物が出てきたらやりましょう!」


「お、落ち着いてティナ! あれは安全じゃないから!」


「無敵のキャンピングカーの中にいた方が安全じゃないですか。これから、道で魔物が現れたらキャンピングカーで退治してあげますからね」


 胸を張って、鼻息を荒くするティナ。それを見て、背筋が凍った。思わず、サリサに詰め寄って耳打ちをする。


「ちょっと、サリサ。今度、魔物が現れたら、一番に飛び出してくれない? このままだと、また同じことするよ」


「そ、そうじゃな……。あんな運転はこりごりじゃ。今度はわらわが飛び出そうぞ」


 ……よし、これでなんとかなるかもしれない。ホッと胸を撫でおろしていると――。


「あ、あの……」


 魔物に襲われていたお兄さんが話しかけてきた。しまった、つい忘れていた!


「無視しちゃってごめんね! お兄さん、大丈夫?」


「はい、お陰様で生きています。助けてくださってありがとうございます」


「いいんですよ。こちらも楽しかったですから。いつでも、襲われてください」


「……ティナがハイテンションで可笑しくなっているのじゃ!」


 あの優しいティナを豹変させるほどにあの運転が気に入ったみたいだ。今後は何事もなければ良いんだけど……。


「それにしても、お兄さんはどうして襲われていたの?」


「用事があって町に行っていて、そこから村に帰る途中だったんです」


「そうだったんだ。だったら、村まで送ってあげるよ」


「えっ……」


 そういうと、お兄さんは顔面蒼白になった。まぁ……あんな動きをするキャンピングカーを見たら、その反応は分かる。


「だ、大丈夫だよ! 魔物がいなかったら、安全運転で行くから!」


「はい! 時々、ドリフトをすると思いますが、安全運転です!」


「それは、安全運転とは言わんじゃろが!」


 ハイテンションになったティナは危ない! お兄さんがその様子に怯えるように震えだしてしまった。


「一人で歩くよりも安全だと思うから! さぁ、乗って!」


「ほ、本当に大丈夫ですか?」


「そうだ! 助手席に乗って、案内してくださいね。その方が分かりやすいですから」


「じゃあ、わらわたちは後部座席じゃな」


 怯えるお兄さんの背を押して、私たちはキャンピングカーに乗り込んだ。


 ◇


「よ、良かった……安全運転ですね……」


 お兄さんはホッとした顔で胸を撫でおろした。助手席に座らせた時は、この席に座る恐怖で固まっていたが、なんとか分かってもらえたようだ。


「しかし、この乗り物は凄いですね。都会とかで流行っているんですか?」


「まぁ、これは特別だから。でも、あんまり言いふらさないでね。こんな便利なものがあるって分かると、奪われちゃうから」


「命の恩人に恩を仇で返すことはしませんよ。これは、僕の心の中にしまっておきます」


 良かった、協力的な人で。


「それにしても、一人で町へ行くのは大変じゃないですか? 何か、急用でもあったんですか?」


「えぇ……。実は畑が魔物に襲われたんです」


 えっ!? これから行く村、そんなことがあったの!?


「魔物がまき散らした変な液体のせいで、作物が枯れてしまったんです。それで、元に戻そうと町に行ったのですが、何も解決する手がかりは見つかりませんでした」


 なるほど、魔物がまき散らした液体のせいでそんなことに。それだったら、回復するための手がかりを探しに行くわけだ。


「僕がこの情報を持って戻ると、みんながきっと悲しみます。解決する方法がないんですから……」


 そう言って、お兄さんは悲しそうに目を伏せた。その姿を見て、思わず同情してしまう。


 何か力になって上げたいけれど、私たちに何かできることはあるかな?


「畑の状態がどんなものなのか、詳しいことは分かっているの?」


「状態、ですか? とにかく、育てていた作物が枯れていったとしか……。もしかして、毒でしょうか?」


「なるほど。畑がどんな状態なのかは詳しくは分からないって事なんだね」


「はい……。お恥ずかしながら……」


 じゃあ、畑を元に戻すには、今の畑の詳細を知る必要がある。と、言えば――やはり鑑定スキルが欲しくなる。


 もし、私に鑑定スキルがあれば、畑の状態をひと目で解析出来て、原因を突き止めることが出来るのに。


「あっ、村が見えてきましたよ!」


 その時、ティナが声を上げた。キャンピングカーが進む先には村があり、その周辺には畑が点在していた。その畑を見ると、やはり作物が枯れているのが分かる。


 正直、こんなに困っているのに、見過ごすことは出来ない。どうやって、解決をしようかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新連載!

スラムの孤児は慎ましく生きたい~大賢者の遺産を継いだけど、救世主にはなりません~

旧作

転生難民少女は市民権を0から目指して働きます!

転生少女の底辺から始める幸せスローライフ~勇者と聖女を育てたら賢者になって魔法を覚えたけど、生活向上のため便利に利用します~

追放を計画的に利用して自由を掴んだ王女、叡智と領地改革で無双する

転生したら魔法が使えない無能と捨てられたけど、魔力が規格外に万能でした

スラムの転生孤児は謙虚堅実に成り上がる〜チートなしの努力だけで掴んだ、人生逆転劇〜

ゾンビがいる終末世界を生き抜いた最強少女には異世界はぬるすぎる

元社畜はウィンドウで楽しい転生ライフを満喫中! ~ゲームのシステムを再現した万能スキルで、異世界生活を楽々攻略します~

異世界喫茶で再出発ライフ

ゴミスキルだと捨てられた少女たち、実は最強の生活能力スキルだったので気楽なスローライフ冒険旅を満喫する

推し命の転生者、弱小ポンコツな推し神様のために万能な推し活パワーで騎士爵領を大領地にする

過保護なお姉ちゃん系王女を救うために何度も死に戻っていたら、全部バレていて曇らせてしまった


この世に一人だけの錬金術師~物作り好きのゲーマーが家族のためにアイテム革命起こします!~

コミュ障クラフターの私、引き継いだ能力が異世界では規格外すぎて無自覚に無双してしまう件~地味に暮らしたいだけなのに、なぜか注目されて怖いんですが~

― 新着の感想 ―
>「魔物がまき散らした変な液体のせいで、作物が枯れてしまったんです。それで、元に戻そうと町に行ったのですが、何も解決する手がかりは見つかりませんでした」  その魔物の名前はローマへー(又はローマン)…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ