転移
1話
俺は広井戒。ただの人間、そして高校生だ。
俺は昔から人に好かれるオーラを出してるのかはわからないが人がよく話しかけてくる。まあ、結局、
めんどくさいので興味があること以外、大体「うん」「ね」ですませるのだけれども。
しかし、そんな俺にも胸を張って「友達」と言える人間が存在する。
名前は坂本優斗。俺は優と呼んでいる。優も俺のことを戒と呼んでくれている。なぜめんどくさいことが嫌いな俺が友達でい続けるわけは、優は俺が快適だと言う距離感で接してくれるからだ。俺がめんどくさいことを嫌がる性格をよく理解し、常に行動してくれている。
だがその日滅多に休まないはずの優が家庭の事情で休んでいたので、俺は頭を机に突っ伏し、誰にも話しかけられないように就寝の姿勢に入った。
そこまでは普通だった。
そう、異変があったのはその後だった
放課後、俺は早々と家に帰るための帰路についた。その後に、コンビニによってポテチ買って家に帰って……。ポテチを開けようとした時だ。あの時、床がパッと光って…俺は意識を失った。
◆
……なんだ…ここ?
「俺は……何して…」
俺は意識を取り戻した。
しかし、目覚めた場所は見たこともない、ありえない、と思ってしまうような建造物で溢れていた。
「大丈夫かのー?」
そう問いかけてきたのは70代くらいに見えるおじいさんだった。
「主はわしらがここに呼び寄せた故、
安心せぇ。ここは安全じゃ」
もちろん安心できるはずがなかった。
朝、目が覚めたら他人の家にいて、その家の家主が話しかけてきた状況と考えたらわかりやすいだろう。
「ここはのぉ、天界じゃ」
「そうそう、わしはのぉ神様じゃ」
その後おじいさんはいろいろ説明をした。
俺が今、意識だけの状態で肉体は俺の家にあり、俺はこれから転移というものをして勇者になるということ。俺が転移するところは剣と魔法のファンタジー世界であり、そこにはスキルというものがあるということ。そして好きな能力をなんでも一つもらえるということを。
「では、能力は何がいいかのぉ」
「巷では炎魔法が流行ってると言うが…」
「あ…なんでもいいです」
「ん?」
「なんじゃ?」
「なんでもいい…と聞こえたのじゃが」
「ほっほっほっほっ」
「主、面白いな」
「ならば、わしも面白い方法で主のスキルを決めて差し上げよう」
「なら…ルーレットじゃ」
そこには最強格のスキルから最弱格のスキルまでいろいろあった
「じゃあ、回すぞい」
天界にもデジタル化は進んでいるらしい。
事実、俺が予想した丸い円盤にいろいろ書かれており、それを真ん中の針がさす、といったものではなく指でぽちっとしたらすぐ結果が出るシステムだった。
いよいよ何のスキルが選ばれたか発表された。
「『ブースト』じゃ」
「『ブースト』?」
「そうじゃの〜。『ブースト』とは要は成長、ここで言う成長とは、魔力、体術、スキルなどといったあらゆるものにおける成長が人と比べて2倍早くなる、と言うスキルじゃ」
「わかったかの〜」
「あーはい。」
「わしも面白くなってしもうた。そうじゃ!主のスキルを隠蔽しようかの〜」
「じゃったら、『隠蔽』このスキルを主に授ける。」
「このスキルはじゃな、本当に使い道のないスキルなんじゃ。使い道とすればスキルを他人から見えなくさせるしかないしの〜。そうそう、隠蔽で消したスキルは使えるからのぉ…。別に主に与えても力のバランスは変わらんし…」
「そうじゃの〜」
「主も転移直後は使い方がわからないじゃろうし、わしが主の『隠蔽』を使って主の『ブースト』『隠蔽』を他人から見えなくして、『スノウ』だけしか見えないように隠蔽してあげたのじゃ」
「書き換えた『スノウ』というスキルはあまりに簡単なスキルというか、主がいく国の全員が生まれつき使えるちょー簡単な魔法じゃから、当然主も使える。主だけが使える最強の魔法ってわけじゃないからのぉ〜」
「そういえば!」
「主はこの星で最も安全な場所に転移するから安心せ〜」
「そうじゃの〜、転移をそろそろ開始するぞ」
「あーそうじゃ、そしてわしは主が転移後の世界には干渉できないから頑張って生きるんじゃぞ。そうそう、転移後にいる女の人はその国の女王だから粗相のないようにな。それだけじゃ。じゃあ」
「あっ、言い忘れていたことがあったがまあ大丈夫じゃろ」
そう最後に何かを言い損じた神は俺を転移先へ転移した。
◆
「あのー、大丈夫ですか?」
俺が目覚めた時に
そんな言葉をかけて来たのは何か派手な衣装に身を包み顔が整っている女性だった。
この人が神が言っていた女王なのだろう。
その時俺は全てを悟った。神は本当に神であり、ここは正真正銘の異世界であることを。
天空だとか神様だとかでほざいていたおじいさんは妄言爺さんではなくマジだったのだ。
女王は俺に向かって何かを話そうとしていた。
「よしっ!では、説明しますね!」
「いや、あの…」
「どうしましたか?」
「あの……ここどこですか?」
「よくぞ聞いてくれました!ここはあなた方でいう異世界、という場所です」
女性は意味が分からないことをまくしたてており、だれが見ても心配するだろ的なことを言っていた。
「あなたには魔王を倒してもらいます!!」
◇
「ではまずステータス確認から始めましょう!」
不意に近づいて来たガタイのいい筋肉の妖精が俺の服をまくり、女王が俺の腹に手を当てた。
「えー……魔力500…体術400…スキルはスノウ……だけですね 」
その瞬間空気が凍った。もちろん俺が魔法で凍らせたのではなく、いやそれ以上の魔法で凍ったようなこれまで味わったことがないほど冷たい空気だった。
「うん……ん…ではゆ…勇…者様には部屋を準備しておりますので、そこでお休みになってください」
女王が話したのに誰も動かなかった。
「早くしろ」
「は…はっ、テリー様」
「ふぅ、頼むぞ」
女王は君に向かって命令した。
女王はテリーという名前らしい。
すると、筋肉の妖精とは違う、いかにも重そうな鎧を着た騎士がこちらに来た。
声色から女性かな…
「さあ、勇者様こちらです」
騎士がおれに向かって呼びかけて来た。
「わかりました」
俺はそう言い騎士の3歩後ろを歩き始めた
こんにちは。私情でかなり時間が空いているときにしか投稿ができないので今後ともお手柔らかによろしくお願いします。次回からはかなり文字数が減少しての投稿となることが推測されます。
少し訂正しました。




