第17話 呪われた才能と、本読みの熱
1.記憶の空白と、市松の血
「合格です。市松陸くん。
あなたが、私の求めていたヴァレリウスだ」
巨大なホールのステージ上で、ヴィクトル・黒須のその声が響いた瞬間。
市松陸の頭の中は、歓喜よりも先に、真っ白な空白と奇妙な浮遊感に包まれていた。
(俺が、合格……?)
周囲の役者たちがざわめき、嫉妬と驚愕の視線を向けてくる中、陸は自らの震える両手を見つめていた。
手の中には、丸められた台本のコピーが握られている。
指先は氷のように冷たく、額には大量の冷や汗が浮かんでいた。
オーディションの課題を演じ始めた瞬間から、ヴィクトルに声をかけられるまでの数分間。
陸の記憶は、恐ろしいほどに曖昧だった。
確かに自分が声を発し、動いていたはずだ。
だが、それはまるで「分厚いガラスの向こう側から、他人が自分の身体を操っているのを見ていた」ような、奇妙な感覚だった。
「……見事なEgo Cube(器)の解放でしたよ。
その特性を本番までコントロールできるようにしておいてください」
審査員席から立ち上がったヴィクトルが、すれ違いざまに陸の肩を軽く叩きながら耳元で呟いた。
その手の冷たさに、陸はハッと我に返った。だが、自分が先ほどまで放出していたはずの「熱」の正体が何なのか、彼自身にも分かっていなかった。
その夜。
下町の町工場に戻った陸は、パイプ椅子に深く腰掛け、作業台の上に置かれた缶ビールを見つめていた。
「……おいおい、どうしたんだよ。
大舞台の主役を張ることになったってのに、お通夜みたいな顔しやがって」
スルメを齧りながら、工場長の権藤武が怪訝そうな顔で陸を覗き込んだ。
「権藤さん……。
俺、怖いんです」
陸は、両手で顔を覆った。
「怖い?
プレッシャーか?まぁ、そりゃあ……」
「違います。
……自分が、自分でなくなるのが怖いんです」
陸の切実な声に、権藤はスルメを咀嚼する手を止めた。
「オーディションの時……課題の台詞を読もうとした瞬間、頭の中に『赤茶けた砂』と『血の匂い』が流れ込んできたんです。
そして、俺じゃない誰かの……とてつもなく重くて熱い怒りが、俺の身体を乗っ取った。……気がついたら、オーディションは終わっていました」
陸は、胸元に手を当てた。
「明日美さんに救われてから、俺は自分の足で、自分の力で泥臭く演じてきたつもりでした。
でも、今日俺が評価されたのは、俺自身の力じゃない。
……俺の中に眠っていた、得体の知れない『バケモノ』の力だ」
権藤は、深く息を吐き出し、作業台の上の缶ビールを一口煽った。
「……いよいよ、お前にもその『業』が目覚めちまったか」
「権藤さん……?」
「お前の親父さん……市松の先代も、若い頃は同じことを言って悩んでたよ」
権藤は、懐かしむような、そして少しだけ哀しそうな目を向けた。
「市松の家系にはな、極稀に特殊なEgo Cube(器)の特性を持つ者が生まれる。
過去に実在した人物や、強烈な思念を残した架空の役柄の『感情』を、自分自身のEgo Cube(器)に直接ダウンロードしちまう能力……『憑依』だ」
「憑依……」
「ああ。
役者としては、まさにチート級の才能さ。
演技じゃなく、本物の感情をステージ上で出力できるんだからな。
……だが、それは猛毒だ。他人の強烈な感情を自分の中に入れるってことは、一歩間違えれば、自分自身の自我が完全に喰い殺されちまうってことだからな」
権藤の言葉に、陸の背筋に冷たいものが走った。
あの時、もしヴィクトルの声がかかるのが遅かったら。
自分はあのまま「血に飢えた剣闘士」の怒りに飲み込まれ、元の自分に戻ってこれなかったのではないか。
「陸。
お前が家から逃げ出したのは、親父さんのスパルタがキツかっただけじゃねえ。
……お前の無意識が、その『憑依』の才能に喰われることを恐れて、自分を守るために防衛本能を働かせてたんだろうよ」
権藤は、太い指で陸の胸をトン、と突いた。
「才能から逃げるなとは言わねえ。
だが、もしお前がその『剣闘士』の役を最後までやり遂げたいなら……お前自身が、強靭なEgo Cube(器)を持たなきゃならねえ。
他人の感情に振り回されるだけの操り人形になるな」
陸は、権藤の言葉を噛み締めるように、じっと自分の手のひらを見つめた。
才能という名の呪い。
だが、もう逃げるつもりはなかった。
この呪いを飼い慣らし、自分の足で舞台に立つ。
それが、五年間の泥水をすすってきた自分なりの落とし前だった。
「……やりますよ。
俺は、俺のままで、あの舞台に立ってみせます」
陸の瞳に宿った決意の光を見て、権藤は満足そうに口角を上げた。
2.初顔合わせと、実力派女優
それから一週間後。
都内にあるレンタルスタジオで、舞台『剣闘士』の初顔合わせと本読み(キャスト全員での台本の読み合わせ)が行われようとしていた。
会議室の中央には、ロの字型に長机が並べられ、各席には分厚い台本とキャストの名前が書かれたプレートが置かれている。
陸は、自分の「ヴァレリウス(主演)」というプレートの前に座り、ガチガチに緊張していた。
周囲に座っているのは、テレビや映画で主役を張るような有名俳優や、舞台演劇界の重鎮ばかりだ。
無名の小劇団出身である陸は、完全に場違いな迷い猫のような気分だった。
「あら。
あなたが市松陸くんね?」
不意に、背後から柔らかく、しかし凛とした声がかけられた。
振り返ると、シックな黒のブラウスを着こなした大人の女性が立っていた。
本作で、陸の相手役となるもう一人のヒロイン「始まりの女性」を演じる、実力派女優の星野雫だった。
「あ、は、はい!
市松陸です!
よろしくお願いします!」
陸が慌てて立ち上がり、直角にお辞儀をすると、雫はフフッと上品に笑った。
「そんなに硬くならないで。
……ヴィクトルさんが大抜擢した無名の新人って聞いて、どんな尖った子かと思ったら、随分と泥臭くて、いい目をしているのね」
雫の視線は、陸の表面だけでなく、彼が抱えている不器用な緊張感や、奥底にある熱までを見透かしているようだった。
「雫さんは……その、すごく落ち着いてらっしゃいますね」
陸が恐縮しながら言うと、雫は自身の「エルラ」の席に座りながら、少しだけ遠い目をした。
「私もね、昔はあなたみたいにガチガチだったのよ。
役にのめり込みすぎて、現実の自分が誰だか分からなくなって、精神安定剤のお世話になったこともあるわ」
「え……雫さんが、ですか?」
「ええ。
役者っていうのはね、自分の中を空っぽにして他人を演じる『器』のような仕事だから。
……でもね、陸くん。
Ego Cube(器)が本当に空っぽのまま他人を入れたら、その器は他人の形に歪んで割れてしまうの。
……自分を保つための『錨』が必要なのよ」
雫の言葉は、権藤から言われた陸のEgo Cube(器)の特性『憑依』の危険性の話とリンクし、陸の胸に深く刺さった。
「おはようございます。
皆様、本日はよろしくお願いいたします」
その時、スタジオの入り口から、透き通るような声が響いた。
誰もがハッとして振り向く。
そこに立っていたのは、純白のワンピースを身に纏った、若き天才女優、日向葵だった。
彼女の登場だけで、スタジオの空気が一瞬にして「華やかで洗練されたもの」に変わった。
完璧な姿勢、完璧な微笑み、完璧な発声。
どこから見ても非の打ち所がない、スターのオーラ。
だが、陸には、彼女のその完璧さが、なぜかひどく『冷たいもの』に感じられた。
(……綺麗な人だ。
でも……)
葵は、各キャストに丁寧にお辞儀をしながら自分の席へと向かう。
そして、陸の前の席「深淵の少女」のプレートの前に座る時、彼女の視線が陸と交差した。
葵の瞳が、わずかに見開かれる。
オーディション会場で、彼女の心を不気味なほどに震わせた、あの泥臭い青年の顔。
「……市松、陸さん」
葵が、小さく唇を動かして彼の名を呼んだ。
「あ、よろしくお願いします!
葵さん」
陸がぎこちなく頭を下げると、葵はすぐにいつもの『完璧な笑顔』の仮面を被り直した。
「こちらこそ。
未熟者ですが、精一杯リリスを演じさせていただきますね」
その言葉には、一糸の乱れもなかった。
だが、陸のEgo Cube(器)は、彼女の言葉の裏側にある「虚無」を確かに感じ取っていた。
彼女の心には、熱がない。ただ、求められた正解を完璧に出力するだけの、美しく空っぽな硝子の器。
3.完璧な朗読
「それでは、本読みを始めます。
まずは第一幕、シーン1から」
演出助手の掛け声と共に、スタジオは静寂に包まれた。
本読みとは、役者たちが座ったまま台本を声に出して読む作業だ。
立ち稽古に入る前の、キャラクターの方向性や感情のすり合わせを行う重要な儀式である。
狂王役を務めるベテラン俳優の、腹の底から響くような重厚な声がスタジオを震わせる。
それに続いて、葵の出番が来た。
彼女が演じるのは、国を守るために感情を奪われ、人柱として生きることを強要された悲劇の王女、リリス。
『……お父様。
私は、大丈夫です。
……この石が、皆様の痛みを吸い取ってくれるなら、私は喜んで……』
葵が声を発した瞬間、スタジオの空気がスッと冷えた。
完璧だった。
一切の感情を持たない虚無感と、その奥底に微かに残る「少女としての儚さ」。
声のトーン、息継ぎのタイミング、全てが計算し尽くされたかのような、恐ろしいほどの完成度。
初見の台本合わせで、これほどのレベルを出してくる彼女の才能に、周囲のベテラン俳優たちすらも圧倒され、感嘆の息を漏らした。
(……すごい。
これが、天才ってやつか)
陸も、台本を持つ手に汗を握った。
だが、同時に強烈な違和感が陸の心をざわつかせていた。
上手い。
確かに上手いのだが、葵の声からは『人間の血の匂い』が全くしないのだ。
彼女の演じる悲劇は、どこまでも美しく、清潔で、安全な悲劇だった。
本当に心から悲しんでいるのではなく、「悲しいという記号」を最高精度のプリンターで印刷して見せられているような感覚。
「素晴らしいわ、葵ちゃん。
本当に悲哀が伝わってくる」
演出家が満足げに頷く中、葵はただ「ありがとうございます」と、美しく、冷たい笑顔で答えた。
彼女の胸の奥底では、誰にも褒められない空っぽの自分が、冷たい体育座りをしてうずくまっている。
(これでいい。
これが正解。
私は、期待された通りに動く完璧な歯車……)
「次、シーン3。
ヴァレリウス、頼む」
演出家の声に、陸はビクッと肩を震わせた。
ついに、自分の番だ。
陸は台本を見つめた。
文字の羅列が、急に歪んで見え始める。
(落ち着け……。
俺は市松陸だ。
飲まれるな。
自分の言葉で、演じるんだ……!)
陸は、権藤の言葉を思い出し、必死に自分のEgo Cube(器)を保とうとした。
深く息を吸い込み、台詞を口にする。
『……戦わなければ、俺たちは殺される。
……だが、俺は死なない!』
その瞬間だった。
4.熱の衝突と、ひび割れる硝子
ドクンッ!!
陸の胸元で、見えないEgo Cube(器)が激しく脈動した。
制御しようとした自我の壁を、圧倒的な「記憶の奔流」が強引にぶち破ったのだ。
赤茶けた砂。
喉の渇き。
仲間たちが鉄の槍に貫かれ、血を流して倒れていく凄惨な光景。
理不尽な世界に対する、燃え盛るような怒りと、生への執着。
『お前をこの地獄から連れ出すまでは……どんな泥をすすってでも、生き延びてみせる!!』
陸の声は、もはや朗読の枠を完全に逸脱していた。
座ったままであるにもかかわらず、彼の全身から放射される「生々しい怒りと熱」が、物理的な圧力となってスタジオの空気をビリビリと震わせた。
「……ッ!?」
葵は、思わず台本から顔を上げ、目を丸くした。
オーディションの時と同じだ。
いや、それ以上に濃密で、暴力的なほどの「感情の質量」が、陸の身体から溢れ出している。
陸の目は完全に血走り、台本を握る手は白くなるほど力が込められていた。
彼には今、このスタジオの景色は見えていない。
完全に二千年前のコロッセオの幻影に『憑依』されていた。
(何、これ……。
苦しい……、熱い……!)
葵は、自分の胸を強く押さえた。
彼女の空っぽだった心(硝子の器)に、陸の放つ強烈な「闘争の感情」が容赦なく流れ込んでくる。
それは、葵が今まで徹底的に避けてきた、泥臭くて、痛くて、コントロールの利かない「人間の本当の感情」だった。
『……やめろ!
俺から、これ以上奪うなァァッ!!』
陸が、台本を机に叩きつけ、立ち上がりかけた。
完全に自我を失い、役の感情に飲み込まれた「憑依の暴走」。
「はいそこまで!!」
パンッ!!
と、鋭い手拍子がスタジオに響いた。
エルラ役の雫だった。彼女は立ち上がり、陸の肩をガシッと力強く掴んだ。
「……ハッ!?」
雫の手の温もりと、その毅然とした声に、陸はビクンと身体を震わせ、我に返った。
目の前に広がるのは、血塗られた闘技場ではなく、唖然として自分を見上げる共演者たちの姿だった。
「……あ、俺……」
陸は、自分が台本を叩きつけ、息を荒げていることに気づき、サッと血の気を引かせた。
まただ。また、自分をコントロールできず、役に喰われてしまった。
「……すごい熱量ね、市松くん。
でも、本読みの段階でそこまでエンジンを吹かすと、本番までに身が持たないわよ。少しクールダウンしましょう」
雫は、陸の暴走を周囲に「気合いの入りすぎ」としてごまかしつつ、陸の耳元で小さな声で囁いた。
「……気をつけなさい。
今のあなたのEgo Cube(器)は、ヒビが入る一歩手前よ」
「……すみません、皆さん。
少し、入り込みすぎました」
陸は深く頭を下げ、座席に座り直した。
スタジオには、陸の放った圧倒的な熱の余韻が残り、しばらく誰も口を開くことができなかった。
葵は、震える手で自分の台本を握りしめていた。
彼女の心臓は、今まで経験したことがないほど激しく波打っていた。
(私の完璧な演技が……ただの朗読のように霞んでしまった)
陸の荒々しく、コントロールの利かない演技。
それは、技術的な面で見れば、葵の足元にも及ばない粗削りなものだった。
だが、その「熱」だけは本物だった。
葵がどれだけ技術を磨いても決して手に入れることができない、命を削るような魂の叫び。
葵は、横顔に冷や汗を流しながらうつむく陸を、盗み見るように見つめた。
(市松陸……。
この人は、一体何者なの?)
空っぽの天才女優のEgo Cube(器)に、初めて「他者への強烈な興味」と、微かな「嫉妬」に似た熱い感情が芽生えた瞬間だった。
5.交差する視線、次なるステップへ
その日の本読みが終了し、キャストたちが次々とスタジオを後にしていく中。
陸は一人、洗面所のシンクで顔に冷水をぶっかけていた。
「……くそっ。
全然ダメだ」
鏡に映る自分を睨みつける。
憑依をコントロールするどころか、台詞を読んだだけで一瞬でヴァレリウスの怒りに飲み込まれてしまった。
これでは、ただの危ない狂人だ。
「……市松さん」
背後から、透き通るような声がした。
振り向くと、帰る支度を終えた葵が立っていた。
彼女の表情は、いつもの完璧な笑顔ではなく、どこか探るような、硬いものだった。
「葵さん……。
さっきは、驚かせてすみませんでした」
陸が頭を下げると、葵は小さく首を横に振った。
「謝らないでください。
……ただ、少し聞きたくて。
あなたのあの演技……あの『熱』は、どこから来ているんですか?」
葵の真っ直ぐな問いに、陸は戸惑った。
「どこからって……。
分からないんです。
台本を読んだら、勝手に頭の中に感情が流れ込んできて、身体が乗っ取られるみたいで……。
俺自身は、あんな熱、上手く扱いきれないんですよ」
自嘲気味に笑う陸。
だが、葵の表情は真剣だった。
「……羨ましいです」
「え?」
「あなたは、自分の心が制御できなくなるほど、強い感情を持っている。
……私には、それがありません。
どれだけ完璧に演じても、私の心はずっと、冷たいままなんです」
葵は、初めて他人に自分の「素」を見せた。
彼女自身も、なぜこの泥臭い青年にそんな本音をこぼしてしまったのか、分からなかった。
ただ、彼の放つ熱に触れたことで、自分の内側にある『空洞』が、どうしても耐えられないほど寒く感じられたのだ。
陸は、葵の儚げな瞳を見つめ返した。
(この人も……俺と同じで、自分の才能や期待に苦しんでいるのか)
完璧に見える彼女の裏側に、自分と同じ「自己否定」の影を見た気がした。
「……葵さん。
俺、役者としては素人同然だけど……」
陸は、真っ直ぐに葵の目を見た。
「この『剣闘士』っていう物語が、ただの殺し合いの話じゃないってことは分かる。
……彼らが何のために戦い、何を護りたかったのか。
その『歴史の本当の意味』をちゃんと理解できれば……俺のこのバケモノみたいな熱も、あなたの完璧な演技も、もっと『本物』になれる気がするんです」
「歴史の、本当の意味……」
葵が、小さく呟く。
「ああ。
俺、明日から稽古の合間に、古代の闘技会や当時の歴史について、図書館や博物館を回って調べてみようと思ってるんです。
……もしよかったら、葵さんも……一緒に調べてみませんか?」
陸の不器用な提案に、葵は少しだけ目を丸くした。
今まで、彼女にそんな泥臭い「役作り」を提案してきた人間はいなかった。
皆、彼女の『出力』だけを求め、彼女の内面に寄り添おうとする者はいなかったのだ。
「……はい。
スケジュールが詰まってるのでマネージャーに確認してみますね。」
葵の口元に、いつもの作られた笑顔ではない、ほんの少しだけ不器用な、本当の微笑みが浮かんだ。
スタジオの入り口の影で、その二人のやり取りを静かに見守っていた雫は、フッと優しく微笑んだ。
(不器用な熱と、空っぽの器……。
案外、いいコンビになるかもしれないわね)
若き役者たちの葛藤と、それを乗り越えるための「歴史への探求」。
ヴィクトルが用意した残酷な舞台の上で、彼らはまだ気づいていない。
自分たちが調べようとしている歴史が、Gaeaというシステムに関わる、あまりにも悲劇的で重い『真実』であることに。
二人の距離がほんの少しだけ縮まったその日、闘争の起源へと向かう彼らの本当の『役作り』が、静かに幕を開けた。




