第2話 くすぐり練習台と化した少年
翌月、雪がちらつく寒い夜だった。遊郭の玄関に、少年の姿が再び現れた。
前回と同じ、粗末な仕事着。だが、手に握られた小さな布袋は、少しだけ重そうだった。
なけなしの金を、かき集めてきたのだろう。お雪は二階の窓からその姿を見つけ、唇の端をくすりと上げた。
病弱な頰に、ほんのり赤みが差す。初めての客が、戻ってきてくれた。
女楼主に金を預け、少年は前回のようにお雪の部屋へ通された。
障子を閉めると、お雪はゆっくりと少年の前に座り、細い指を顎に当てて、いたずらっぽく首を傾げた。
「また来てくれたの? ……ふふふ、何してほしいの?」
少年は正座したまま、膝の上で拳を握りしめる。顔は真っ赤で、視線を畳に落としたまま、唇を噛んでいる。
言いたいことはわかっているのに、口に出せない。お雪はくすくすと笑いながら、少年の膝にそっと手を置いた。
そして、突然……。
両手を少年の脇の下に滑り込ませ、指を激しく動かした。
こちょこちょこちょこちょっ!! くにくにくにくにっ!!
「ひゃあああっ!? あはははははっ!や、やめっ、お雪さんっ! いきなりっ!」
少年の身体が仰け反り、両腕をばたばたさせる。
だがお雪は容赦なく、脇の下の柔らかい肉を爪先で小刻みに掻き回す。
両手の指を脇の下に潜り込ませ、爪を軽く立てて激しくモミモミと。
「あはははははっ!いひひひひっ!」
相当くすぐったいのだろう。少年は体をくねらせて逃げようとする。
だがお雪は少年の腰を跨ぎ、馬乗りになって押さえつけた。
薄い単衣の下、柔らかい胸の膨らみが少年の腹に押しつけられる。
「こういうの……して欲しかったんでしょ?ほら、もうこんなに硬くなってる……」
お雪の視線が、少年の袴の前へ。布地がぱんぱんに張りつめ、先端から染みが広がり始めていた。
一通り脇の下と脇腹をくすぐり尽くし、少年が息も絶え絶えにへたり込むのを待って、お雪は甘く囁いた。
「今日は特別……無料で、たっぷり遊んでいいよ。だから、私のくすぐりの練習台になって?
もっと……上手になりたいの」
少年は涙目で、こくこくと頷く。もう、理性など残っていなかった。
お雪は少年を仰向けに寝かせ、着物を完全に脱がせた。裸の上半身が、灯籠の明かりに照らされて艶めく。
まずは脇の下だ。
指の腹で優しく円を描きながら、徐々に爪を立てて小刻みに指を動かす。
「ひゃうっ……く、くすぐった……くくく……っ」
次に脇腹。肉を軽く揉み込み、くすぐり回しながら、指を滑らせて敏感な部分を探る。
「ひゃははっ! そこ、そこっ……! あっ、あはっ……!」
少年の腰が浮き上がり、股間がびくびくと跳ねる。お雪はニヤリと笑うと、腰のくぼみへ指を移した。
両手で腰の肉を軽く挟み、くにくに……こしょこしょ……と執拗に刺激する。
「うあっ……! やっ、そこっ、そこは……っ!
お雪さんっ、気持ち……よすぎてっ……!」
股間には一切触れていない。
なのに、少年の先端からは透明な雫が溢れ、布を濡らしていく。お雪は指の動きをさらに速くする。
腰のくぼみを、まるで性器を愛撫するように、艶かしく刺激する。
こしょこしょこしょ……くにくにくにくにっ……
少年の息が荒くなり、全身が硬直する。腰が勝手に前後に揺れ、笑いと喘ぎが混じり合う。
「ひゃあああっ! だめっ、もうっ……!出ちゃうっ……出ちゃうよぉっ……!」
びくんっ、びくんっ、と少年の股間が激しく痙攣した。
袴の中に熱いものが迸り、白く濁った液体が布を染めていく。
股間を触れられていないのに、腰のくすぐりだけで絶頂を迎えてしまったのだ。
少年はぐったりと畳に沈み、荒い息をつきながら、恥ずかしそうに目を伏せた。
「……お雪さんの……くすぐり……すごすぎ……こんなの、初めて……」
お雪は少年の汗ばんだ額に唇を寄せ、耳元で甘く囁いた。
「また来てね。次は……もっと、気持ちいいところまで、くすぐってあげるから」
少年の頰が、再び赤く染まるのだった。




