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イマジナリーフレンド


入学からはや半月。

あれから殿下の姿は見ていない。


1日に数回、金髪と赤い色(薔薇かな?)を視界の端で捉えるが、あれはきっと他人のそら似。公務と生徒会でお忙しい殿下が用もなく校内を徘徊してるなんて、そんなことは無いだろう。

この世界では金髪なんて珍しくもないしね。


クラスでの私は変わらず避けられている。

妬みとたまに哀れみのこもった視線を向けられる。ぼっちだから可哀想って思われてるのかな。。


もういい、私は諦めた。

勉強はひとりでも出来るから。

そして何より裏切らない。


生きて卒業さえ出来れば私は晴れて自由の身。

今だけの我慢。


学生でなくても友達は作れる!

とにかく今は将来のために、稼げる仕事に就くことだけを考えよう。


やっぱり一番可能性があるのは文官かな、、


放課後の予定は今日も今日とて何もないので、図書館で文官になるために必要なことを調べるとする。殿下の突撃に怯えて何も手に付かなかったけれど、そろそろ準備を始めないと。


3年間なんてあっという間に過ぎてしまう。


放課後図書館に移動した私は、文官に関する本を適当に数冊取り、自習スペースの席に座る。


そもそもだけど、悪役令嬢に転生しなければ、こんな苦労しなかったのかな。。ヒロインに転生していれば、、あぁでも悪役令嬢にいじめられるのは嫌だし、他人の婚約者奪い取るのも嫌だな。。


そう考えると、異世界の令嬢ってみんななにかしら我慢してつらい思いをしているのかも。。

どの世界でも大変なのね。。


はぁ。。。。


男性に転生してたらまた違ったのかな?

令息が殺されるパターンなんて中々ないし、意外に安全かも??結婚しなくても生きていけるし。


さすがに王子は荷が重すぎるけど、たとえば、公爵家嫡男とかだったら、遺伝子的にも最強そうだし、女性人気も高いし、家を継ぐことも決まってて安定収入もあるし、


なにそれ、最高だわ。


「はぁ。公爵家嫡男が羨ましい。。。」


「は?なにそれ。どういう意味?」


は、、、、、???


なんか声が聞こえた!?

は!もしかして、イマフレちゃん(イマジナリーフレンド)!?脳内イメージし過ぎて、ついに具現化に成功!?


いや、彼女は女性だ。こんな色気のある低い声ではないはず。


じゃあ、この声の正体は一体なに、、???


声が聞こえた方を見ると、2つ隣の自習席に、櫛どけの良さそうなサラサラとしたツヤのある銀髪でヘーゼルナッツ色の瞳を持つ整った顔の男性がこちらを見つめていた。


いや、普通に睨んでいた。


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