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をぐらのさうし 巻之弐十六  作者: 小椋夏己
2026年  6月

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一生手術しないぞ宣言

 実は、少し前にこっそり検査入院などというものをしていました。


 始まりは12年前に救急車で運ばれて入院したことなんですが、それから定期的に検査に通っていて、いつも大丈夫で終わっていたのに、四年前と今回、定期検査に行ったら、


「悪くなってます」


 と、一泊入院検査が必要になりました。


「その検査が悪かったら手術」


 と言われてたんです。


 検査した後、診察の予約が取れたのが今日で、それまでは、


「もしも手術になっても早くにやっておいたら年取ってからの負担がないし、手術にならなかったらそれでいい」


 と思いながらも、もやもやしながら日を過ごしていました。


 今日の朝、ドキドキしながら診察室に入ったら、先生がにっこにこで、


「大丈夫でしたね!」

 

 との第一声、本当にホッとしました。


 すごく喜んでくれていたんですが、一応この先の手術の可能性のことも聞いてみました。


「もしもこの先必要になるとしたら、少しでも若いうちに、体力があるうちにやっておいた方がいいんでしょうか」


 そう聞いたら、


「そういうことではありません。できれば手術はしない方がいい。やはりリスクもありますし、手術は最後の手段です」


 と、


「このままでいきましょう」


 と言ってもらったので、なんか吹っ切れた感じです。


 この先生、本当に喜怒哀楽がはっきりしているというか、救急車で運ばれて初めて診察室かな、そこに入ってきた第一声が、


「重篤です!」


 だったんですよ。ものすごく渋い顔をして、その後可能性をいくつか説明してくれて、


「手術が必要です」


 と宣告された時は、そりゃもうどうしようと思ったものです。


 それが色々検査していったら、ちょっとなんというか、普通だったらそういうのが出たらやっぱり手術らしいんですが、


「原因不明です、もしかしたら生まれつきなのかも」


 となりまして、


「手術対応にはなりません、必要じゃない手術はしません」


 と言われてからずっと、薬で調子を整えながら診てもらって気がつけば12年になってました。


 脳外科担当なので、もしものことがあったらえらいことなんですが、まあ大丈夫っぽいので、あらためてこう思いました。


「もう一生手術はしないと決めた」


 家族みんな手術を経験してたりするもので、いよいよ自分もかと覚悟を半分決めてたんですが、こうなったらもう宣言します。


 薬は一生やめられないでしょうが、もう体にメス入れるようなことは絶対にしてもらわずに一生終える予定です。


 それにしても、本当にホッとしました。もしも入院と手術ということになったら、その間の仕事やら執筆やら、色々とどうしたものかとずっとモヤモヤとしてたもので、気持ちが元気になりました。


 よし、新たな気持ちでがんばろっと!

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