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をぐらのさうし 巻之弐十六  作者: 小椋夏己
2026年 5月

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ちょっと怪しい焼肉屋さんに行ってきた

 挿絵(By みてみん)


 エジプト展を見て、展望台に行った後、


「ちょっと遅くなったけどお昼ご飯にしようか」


 と思い、ハルカスのレストラン街に行ってみましたが、


「うーん、どこもピンとこない」


 のです。


 せっかく行くんだからハルカスで食べようと調べてはいたんですが、その時からここというのがなく、一つだけ「オムライス発祥のお店」と言われている北極星は気になったんですが、レストラン街からずっと下の地下2階に行ってみたら、なんて言うのかな、フードコートではないですが、カウンターとかで座ってさっと食べて帰るみたいな造りだったので、ちょっとなあとご飯は後にしました。


「どうせおもうお昼という時間じゃないし、梅田に戻ってからどこかに行くか」

 

 と、


「EXPO2025オフィシャルストア 」


 に寄って、またちょこっとミャクミャク様グッズなんぞ買ってから梅田へ移動しました。

 

 電車に乗ってる間にスマホで色々見ていたら、


「ちょっとここ面白そうじゃないか」


 というお店を発見。焼肉食べ放題のお店なんですが、時間で料金が代わるんです。


 場所は「泉の広場」のすぐ上らしい。行ってみてだめだったらほかを探すかと、天王寺から梅田に移動して、そのお店を探して行きました。


 なんとか目的のビルに到着し、エレベーターで上階へ。着いてドアが開いたんですが、


「え、ここ本当にお店?」

 

 なんて言えばいいのかな、もう閉じてしまったお店みたいな感じなんですよ。真っ暗で、物が積んであるような。お店の前というよりは裏側みたいな感じ。


 ただ、ちょっと年配の男性とその家族みたいな人が少し先にいたもので、様子を見ていると、少し明るい方からお店の人みたいな若いお兄さんが出てきたんです。


「予約してた◯◯ですが」


 そんな声が聞こえたので、行ってみることにしました。


 お店の人が分かったみたいで、


「◯◯様は靴をこの18番に」

 

 と言う方を見たら、壁一面ずらっと学校の靴置き場みたいなところがあり、列の横に番号が振ってあります。

 

 ところがそのお父さんみたいな人が、


「靴はビニールに入れて持っていきたい」


 と言うと、


「はい、ではこちらで」


 と、お店のお兄さんが買い物した時にちぎって出すみたいにして人数分のビニールを渡し、それぞれが靴をそこに入れて案内された方に消えていきました。


 なんなんだここはと思ったんですが、一応お兄さんに聞いてみようとしたら、


「少しお待ちください、係の者が来ますので」

 

 と言われて待つことにしたんですが、いくら見てもそこが焼肉屋さんとは思えない造りです。


 真っ暗な倉庫っぽいところから横を見ると、階段がずらっと下まで続きそこに提灯がつってある。


「あやしさ満載」


 まさにその言葉がぴったりの見た目です。もしもさっきの親子連れが予約ですと言っていなかったら、そこから逃げるように出ていたかも知れません。ですが、初めてじゃなくて予約してまで人が来るみたい、しかも靴をビニールに入れるシステムまで知ってる人は来るお店、


「行ってみる?」


 となりました。


 他のお兄さんが来て、初めてだというと時間制ですが、何時間にしますかと聞かれたので、


「じゃあ3時間」


 と、一番長い時間を言い、靴をここにと言われたので、


「自分で持ちたい」


 とビニールに入れて持って行くことにしました。だって、あんな人気のないところに置いてたら、誰かが来て持って行かれてもおかしくないようなところなんですから。


 階段を降りて行ったら、階段の両側に横に通路が伸びていて、そこからまたさらにちょっと階段を降りると、半個室みたいな部屋が両側にありました。


 私たちが案内されたのは掘りごたつみたいなところで、隣とはのれんで仕切られたような感じ。本当に変わってる。


 注文はQRコードからする方式で、まず最初に最初のドリンクと、肉2人前を持ってきてくれたら焼肉スタートです。


 味は結構よかったです。でも最近はチェーンのお店しか行ってなかったもので、なんだか妙な感覚です。焼肉の鉄板もカセットコンロに丸い焼肉プレート置いてあるやつで、家で食べてるのと同じような感じ。


「あまり火を大きくすると煙がすごくなるので、半分以下でお願いします」


 そう言われて中火ぐらいでぼちぼち焼いて食べましたが、おいしかったです。


 それとここのお店「焼肉居酒屋」みたいな感じで居酒屋メニューも多いので、それも注文してみたら、


「これ、1人前が多くないか?」


 というぐらいの唐揚げ盛りとかが来てちょっと慌てる。おいしいけどチェーンの焼肉屋さんで頼むのの倍はしっかりあったもので。


「これは3時間おられんよ、もうお腹いっぱい」


 居酒屋メニューでもうお腹いっぱいになりそうなので、店員さんを呼んで時間変更できないかと言ったら、3時間コースを2時間コースに変更してくれました。親切だ。

 

 スマホで注文しては食べて飲んで、飲んで食べたらスマホで注文してを繰り返していたら、


「これ火消えてない?」

 

 カセットコンロのガスがなくなったようで、完全に火が消えている。店員さんを呼ぶコールをしたら、


「これですか?」

 

 言う前からガス持ってきてくれました。そろそろなくなるって分かってたのかな。


 時間いっぱいまでデザートも食べ(これがなんか注文忘れられてたけど)てお会計。若い女の店員さんがお盆にQRコードのついた紙を持ってきて「お会計です」と言うのでカードでと言ったら、


「あ、じゃあこちらに来てください」


 と言うもので、てっきり階段を上がったあの上の暗いところで払うのかなと思ったら、逆に階段を一番下まで降りた厨房の方に呼ばれました。


 そこでカードの機械を一度は出してくれたんですが、


「すいません、僕らこのコースはカード使えなくて現金かペ◯ペ◯でお願いします」


 と言うもので、現金払いにしました。


「どのコースならカード使えるんですか」


 と聞いたら、なんかお鍋だったかなあ、おそらく宴会みたいなのでは使えるようでした。


 ごちそうさまと言ってから、


「この階段を上まで上がるのか」


 と思ったら、部屋で現金払えばよかったと思いましたが、上がって外に出たら、順番を待っている人が何組かありました。知る人ぞ知るなお店なのかも知れない。


 なんか面白かったので梅田行ったらまた行ってみてもいいなという話になりました。たまにはこういうのを開拓するのもいいですね。もしも、行った時に誰もいなかったらそのまま即帰って来るようなお店ではありましたが。


 また他の人と来た時にも連れてこようかな。多分、黙って連れて行ったらビビると思うので、その顔を見たい気がする~

写真左 :入口から店を見たところ。階段しか見えない(笑)

写真中上:焼肉~

写真中下:注文忘れられてたデザート~(笑)

写真右 :会計を済ませて階段を見上げたところ。上まで上がったところが出入り口。

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