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をぐらのさうし 巻之弐十六  作者: 小椋夏己
2026年  3月

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日本人は知っている

 旧青い鳥のSNSが少し前から面白い仕様に変わっています。


「同時翻訳」


 たとえば私が日本語で発言したことを、英語が母国語の人が目にしたら、勝手に英語に翻訳されて英語で読めるようになっているんです。


 これまでも英語で発言したことを「翻訳する」をクリックしたら読めるようにはなってたんですが、今は日本語で出ているので、うっかりすると日本人が日本語で発言してることと思ってしまう可能性もあります。


 直接やり取りできるようになったことから交流が盛んになり、もしかしたらテレビで話題を取り上げられているのを目にした方もいらっしゃるかも知れませんが、アメリカのバーベキューの話題が盛り上がり、「うちのバーベキューはこうだ」と、色々な州の方がお国自慢のようにしていて楽しかったです。そしてそれを見た日本人が、その週末にはバーベキューが食べたくなり、お店が結構繁盛したとか。


 もちろん楽しいことだけではなく、悪口も直接見られて揉めることもあるんですが、海外の人とぐっと距離が近くなったとは感じます。


 そんな中、ある海外の方が、


「天ぷらを日本料理と言うが、あれはポルトガルが起源じゃないか」

 

 と、どういうつもりでか分かりませんが言ったところ、


「そうやで」


 と、みんながあっさり認めてえらくびっくりして、


「まさか日本人が認めると思わなかった、どうなってるんだ」


 と、困惑していました。


 そこにまた日本人が、


「日本はそういうのみんな知ってるから、起源主張してないから」


 と言ったところ、今度はまた違う国の方が、


「日本のラーメンが中国起源だと教えてやろうと日本人100人にどこの国のか知っているかと聞いたら、100人全員が中国と答えてびっくりした」


 というので大笑いです。


 海外で日本料理が人気になって、たとえばフランスでは「餃子」を中国の「チャオズ」ではなく、ローマ字で「Gyouza」として売ってるんですが、あれも日本人が「これは日本が作った日本起源の料理だ」と言ったわけじゃありません。日本で餃子を食べておいしかった人が「Gyouza」として覚えて帰り、それが広まって定着したものです。


 天ぷらも大抵の日本人は「ポルトガルから来た」と知っていると思います。諸説あるらしいですが、そう思ってる人が多いことでしょう。


 万博のポルトガル館に行った時にも、そういう展示がありました。有名なのは「カステラ」「カッパ」「バッテラ」「金平糖」なんかがそうですが、どれも今では日本に定着しながら、誰もが元は海外から入ってきたものだと知っています。


 そして逆に、


「金平糖って元はコンフェイト、ポルトガルの砂糖菓子って意味なんだよ」


 とか、


「バッテラってポルトガルの小舟って意味で、形が似てるからそうなったんだよ」


 と、その起源を知ってる方が自慢だったりします。


 これは日本が島国で、起源を主張する必要がないからだというのも、そんなやり取りの中で読みました。境界線のある国同士では、


「ここからここまでは自分ち!」

 

 と、主張しておかないと、気がつけばどんどん取られたりするので強く主張するのが普通なんだとか。


 Xが自動翻訳になったことで、また一つそういうことも知りました。


「これは現代のバベルの塔だ」


 と、異なる言語間の壁が取り払われたことを言われてますが、交流の形が少し変わったことから、なるほどと感心しました。


 これからどんな風に変化していくのか分かりませんが、少なくとも私はそんな直接交流を前向きに受け止めて、楽しんでいる一人です。

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