第4話静かな夜の敵襲
夜は静かだ。先程の出来事を思い返す、手芸さんの言う通りだ。私は冷静に人を見ないといけない。代表としてだけど。
「よぉ。」
「日本刀。」
「手芸になんか言われたか。」
「うん、ちょっとね。」
獣人たちは落ち着けないのか見張りをしていた。見張りをしなくて大丈夫だと私が言ったら渋々入っていった。
「…ミナ、【恐竜】と【陰陽師】出せるか。」
「うん、呼べるけど…どうしたの。」
「ちょっとな。」
「…私は日本刀たちが何をしようが信じてるよ。おいで【恐竜】、【陰陽師】。」
恐竜の着ぐるみを着ている少女ときな臭い黒髪の男が立っていた。名は恐竜と陰陽師。
「がおー!恐竜を呼んだかがお?」
「おやおや、日本刀さんに裏社会さんではありませんか…なるほど理解しました。式神を偵察に出しましょう。」
「助かる。」
「スナイパーライフルで撃ち抜ける相手はいるか?」
「さて。」
ここでは言えないことだなと察した私は確認の為に周りを見渡していた。うん、覗き込んでいる人はいないっと。
「聞き耳はしてるかもね。」
「だろうなぁ。ちょいと出てくる。狩人、ここの守りは任せた。」
「うむ、任せておけ。」
「ミナは寝てろ、すぐ終わらせる。」
私は信じて寝ることにした。日本刀たちは強いからね。にしても…誰が来るんだろ。
---------
日本刀side
「ほぉ?あれが獣人たちを襲った連中か。【スナイパーライフル】。」
「だろうな。【鬼丸国綱】、【大典太光世】。」
「がおー!【ティラノサウルス】!【スピノサウルス】!」
「では私は相手にデバフをかけましょう。」
獣人たちが気になった貴族は追っ手を向かわせたっぽいな。腐った連中にはこうするに限る。
「いいか!夜は亜人共は寝ている!夜襲を…」
「あーあ、うるせぇうるせぇ。」
「…」
「こんなのがミナたちを襲うがお?」
「おやおや、マヌケ顔ばかりですね。」
「な、き、貴様らは何者だ!」
「てめぇらの敵だよ。」
「か、構え!相手は四人だけだ!」
あー、うるせぇ、先に動いたのは恐竜だ。ティラノサウルスとスピノサウルスを襲わせた。鎧なんて意味がない、奴らの牙は頑丈だからな。ティラノサウルスに噛み砕かれながら呑み込まれていく。
「相変わらずえっぐいな。」
「ティラノサウルスの餌がおー!」
「裏社会さんはどうします?」
「隠れるまでもねぇ。」
拳銃を取り出した裏社会は撃ち抜いていく。相変わらずというべきか。容赦ねぇな。
「はぁぁぁ!!」
「うるせぇ。」
大典太光世で首を刎ねる。日本刀は斬れ味が凄まじい、鎧ごと斬れる。
「そ、そっちの奴を…」
「式神だけで充分です。」
熊の形をした式神を使い、噛み砕いていく。やれやれ、血飛沫がすげぇことで。
「ひ。」
「おいおい怯える必要はねぇだろ。てめぇらも楽しんでたくせに。」
「がおー?怯えるのかがおー?」
「お、同じでは!」
「蛮族のように楽しんでいた貴様らに言う資格はない。」
「そもそもあなた方のような方々には追いかけ回されるのがお似合いかと。」
容赦なく、惨たらしく、殺していく。後悔させるように、こいつらを潰した後布の中に入れてミナを捨てた王国へと向かう。
「だ。」
誰だという前に撃ち殺すなよ裏社会、呆れた顔で入っていく俺たち。
「襲うなよ。」
「分かったがおー!」
「ふふ、呑気なもので。」
「全くだ。」
城に乗り込むと怯えているレオンとやらがいた。リリアだっけかあの女は。
「ま、魔族ですか?!」
「んな訳あるか。」
「そもそも魔族の方がマシだろ。」
「それもそうだ。」
「皮肉なものですね。魔族の方がマシとは…」
魔法兵士と叫ぶレオン、お、そっちがその気なら考えがある。
「恐竜。」
「がおー!あいつら襲うがおー!」
「ぐぉぉぉぉ!!!」
「ひっ!」
「きゃっ!」
情けねぇ、咆哮だけで倒れんな。ドラゴンすら倒せねぇだろうなぁ。
「市民を襲う気はねぇよ。市民はまともなようだがらな。」
「市民の皆さんや一部の貴族はまともなのに何故…ああ、自分が大事だからですよね。」
「がおー?それ意味ないがおー。」
「自分は関係ないと見て見ぬフリをするのですよ恐竜。」
「ふーん…じゃ、共犯がおー!」
「はは!それはそうだな!見捨てた市民も同罪だ!」
「ま、待ってくれ!何の話だ!」
「ミナに冤罪きせたのてめぇらだろうが。」
そんなことしてないだの、あの女が襲ったのかと意味不明なことを言いやがるので先程殺した連中を放り投げる。
「こ、これは?」
「獣人を襲った連中だ。まあひき肉になっちまったがな。」
「は。」
何人かは吐いてるが知らねぇ。俺らは無視して刀を抜く。確か…これだったよな。国の象徴は。
「切り刻むか?」
「賠償金を寄越せ。」
「落書きがいいがおー!」
「墨汁ならありますよ。」
「そっちの方が屈辱的だよな。恐竜落書き描いてよし。」
「がおー!」
「な、何をしている!止めろ!」
「む、無理です!魔物たちが…ひっ!」
「スピノサウルスがおー!魔物じゃないがおー!失礼がおー!」
おーお、不細工な落書きだこと。墨汁だから取れねぇだろうなぁ。先代の像かなんかだったか?まあいい。ミナが先代の像って言ってあまり尊敬出来ないと言ってたくらいだからなぁ。
「せ、先代の像が…」
「わ、私が浄化して!」
「無意味だろ。」
「そもそも聖女って役に立つのか?」
「穢れの気配はしませんね。」
「じゃあ意味ないがおー!」
プライドをへし折るだけへし折って賠償金を片手に帰ることにした。国民にはなんて言うのやら。正直に言わないとろくなことにならねぇからなぁ。
「な、なぁ、今不貞って…」
「え、じゃあ…」
火種は撒いた。国民の一人がどさくさに紛れ走っていくのを見た。駄賃を持たせ、不貞の証拠の写真を渡してやったら喜んで持っていきやがった。
「容赦ありませんね。」
「はん、当たり前だろ。」
潰し合いしてくれりゃあそれでいい。戻れば皆寝静まっていた。
「異常はなかった…悪党は?」
「狩人、てめぇの代わりに殺してきてやったよ。」
「流石は日本刀だな!」
「うるせぇ…」
「がおー、箱庭に戻ってるがおー。」
「おー、ありがとよ。」
恐竜と陰陽師は箱庭へと戻る。ミナにはそろそろ言う必要があるか?と思いながらミナが眠るベッドへと向かう。
「…今はゆっくり眠れ。」
ミナに悪意ある奴は全て切り伏せてやるからな。
日本刀side終了




