アカシヤはちみつ店
※清坂 正吾様個人企画の『クマ祭り後夜祭』参加作品です。
※ほのぼのとした短期連載作品です。(*^。^*)
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むかしむかしクマたちが住む王国に小さな村がありました。
その村外れに、小さなはちみつ店があります。
赤い尖がり屋根と黄色い土壁のとっても小さなお店です。
そのお店の庭にはアカシアの黄色い花が一年中見事に咲いておりました。
銀白色の葉がキラキラと陽光に輝いて、黄色の小さな花が一面に咲きそろってとっても可憐です。
実はアカシアの花は春先にしか咲きません。
一年中咲いてるなんて、とっても不思議なことでした。
お店の名前は『アカシアはちみつ店』という名です。
ドアに前には青色の看板が出ていました。
店長は黄色いクマさんです。
青いとんがり帽子を被った黄色いクマさんは、ミツバチを自由に操っておいしい、はちみつを作ります。
彼はクマ王国でも珍しい魔法使いなので、ミツバチたちを簡単に操る事が出来るのです。
黄色いクマさんは昔は王国の宮殿で宮使いをしていましたが、今は引退してふる里の村で隠居生活をしていました。
黄色いくまさんは、本当はかなり年を取っていますが、青いとんがり帽子を被っていると若いクマに見えました。彼は上手に魔法の杖を使ってはちみつを作り、普段は一人でお店を切り盛りしています。
クマ王国にはお砂糖がないので、甘~いはちみつはとても貴重なのです。
他の村には、はちみつ専門店がありません。
遠い村からも『アカシアはちみつ店』に、わざわざはちみつを買いに来ます。
おかげで、お店は年中繁盛していました。
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明日はくま王国の生誕記念のお祭りです。
『アカシアはちみつ店』では、はちみつ瓶の他にお祭り用のはちみつケーキを販売します。
クマ王国の民は、この年に一度の生誕祭をとっても大切にしていました。
各家庭でおのおの、おいしいご馳走を作り、デザートははちみつケーキを家族で食べるのが習わしなのです。
この日の『アカシアはちみつ店』は朝から夕方まで一年で一番忙しい日です。
生誕祭りの日は付近の村どころか、王国中のクマ民たちがこの『アカシアはちみつ店』へ、はちみつケーキを予約して買いに押し寄せてくるからです。
さすがに魔法使いの黄色いクマさんだけでは、はちみつケーキ1000個を作れても、販売までは手が回りません。
そこへ頼もしい助っ人として、同じ村に住んでる黄色いクマさんの親戚の女の子、シロクマ子ちゃんと、その学園のクラスメートのくろクマ君が手伝ってくれる事になりました。
黄色いクマさんは大助かりです。
二人に目一杯お駄賃と、とっておきのはちみつ漬けの木の実をあげる約束をして、1日だけ雇う事にしました。
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狭いお店の中では3人のクマさんたちが朝の朝礼をしています。
「お早うシロちゃん、黒ちゃん!もうすぐお店を開けますよ。お客様の誘導と販売を君たち2人にお願いする、大変忙しい日になると思うが、今日はどうかよろしく頼むよ!」
白いコック帽をつけた黄色いクマさんはいいました。
「「はい、店長まかせてください!」」
とシロクマ子ちゃんと、くろクマ君は若々しく元気に返事をしました。
さあ、メチャクチャ忙しくなる『アカシアはちみつ店』の1日が始まります!




