第一話 異世界は初めから
24時間00分00秒
ここは―――
目を開けるとそこにはどこまで続きそうな草の原。上を見ると雲一つない青い空。秋葉稚重は、理解した。
ここは異世界だということに。
「こういうのは十八番の転生ってやつ?てか俺もしかして死んだのか?いやでも俺死んだかな?死んだ時の記憶が無いし、しかもこういう時って大体女神様とか神様とかそういう偉い人が説明してくれたり、チート能力とかくれたりする展開でしょ。そういうの一切ないのか?いやもしかしたらチート能力を持ってたりして。こういう時はステータスオープン。」
ステータスオープンと唱えても何も起こらなかった。
「ステータスがない世界ってことか?でも流石にチート能力とか持っているでしょ。」などと言っていると後ろの方から物音がした。そこには如何にも悪そうな二人がいた。
「早く金目の物を出せ。出さなきゃ分かってんだろ。」と大柄の男が言った。
「それにしてもこいつなんでこんな所に一人でいんだ?こいつも俺たちと同業か?」と小柄な男が言った。
「待ってくれ俺は金目の物なんか持ってないし、俺も気づいたらここにいたんだよ。」と人生初のカツアゲに少し恐怖しつつも秋葉稚重は言った。
「金目の物が無いならお前を殺すしかないな。」と大柄の男が言った。
『待てよ、もしかしたらコイツらを倒せる力があるかもしれないこのまま死ぬぐらいならコイツらを一か八か倒すしかねぇ。』と秋葉稚重は思った。
そして次の瞬間まずは弱そうな小柄な男を殴った。すると小柄な男は少し痛そうに倒れた。すると小柄な男はすぐにたち秋葉稚重に向かって走っていき、秋葉稚重を押し倒し、地面に倒れている所に何度も蹴りをいれた。
「おいおい、派手にやると騎士に見つかるぞ。」と大柄な男が言った。
「大丈夫だ。さすがにあいつらでもここが分かるはずがないだろ。」と少しイライラしながら小柄な男が大柄の男に向かって言った。
「痛い、痛い、痛い、痛い、痛い」と秋葉稚重は言った。秋葉稚重は、舐めていた。転生して無双して世界の平和を守ったり、ハーレムになったりなどアニメや漫画で見たことが俺にも出来ると転生した時は思っていた。
秋葉稚重は、悟った『俺にはチート能力なんてない。これは俺が何もして来なかったツケだ。何でもかんでも逃げてきた。せっかく転生したのにこれでこのままこいつらに殺されて、俺の人生はまた終わるのか。』と思った瞬間。
いつの間にか、男二人の首が地面に落ちていた。それを見てしまい。秋葉稚重は、恐怖と気持ち悪さで吐いてしまった。そして気配がして上を見ると、黄色の髪色で少し長髪で赤色の瞳をしている。30代後半ぐらいの人が刀を持っていた。そして喋りかけてきた。
「クソが―ここでかよ。――まただ。―何も知らない方が幸せだった。――とりあえず。」と言った。
稚重が痛みを感じて腕を見ると両腕が無くなっていた。そして稚重は倒れこみ「痛い、痛い、痛い、何でだよ。俺はお前に何もしてない。何でこんな目に遭わなきゃ行けないんだよぉ。こんなことなら異世界に来なければよかっ―」と急に喋れ無くなってしまった。
口から変なのが出る。そして気づいた、これは舌だと。『嫌だ死にたく無い、死にたく無い、死にたく無い』と心の中で連呼していた。
そしてあの男はいった。「じゃあな」その瞬間稚重の首が飛んだ。
目が覚める。「あれ生きている。俺は確かあの男に両腕と舌を切られて。」と歩きながら考えた。
すると何かに足がつかかって転んだ。すると大柄の男の死体がクッションになった。そして気づいた、さっき足につかかったのはこの死体だということに。稚重は吐きそうなのを咄嗟に口を押さえて走り出した。
「やっぱり夢じゃ無かった。死体があったし腐りかけてる。早く逃げなきゃあの男に今度こそ殺される。待てよ、何で俺は生きてんだ?確か殺されそうになっ
て――」と思い出すと気持ち悪さが込み上げてきて、咄嗟に下を向き吐いてしまった。
「気持ち悪い。何で俺が殺されそうにならなきゃいけないんだ。くそっ。助かった原因は何でも良い。あの状況から生き残ったんだ。もしかしたら治療してくれた人がいるかもしれない。その人には感謝してもし足りないな。」などと言ってると、前に人が見えた。
稚重は警戒するがあの男では無かった。そして稚重は走り出し、「おーい」と言ってみた。するとこちらを見たと思った時走り出し逃げていった。若い女性だったが足が異常に早かった。稚重も負けずと走るが追いつくのは無理だった。
そして「待ってくれ、頼む。俺を助けてくれ。」と稚重が言い。その女性は、あたふたしながら止まった。そしてこちらに走って近づいて来た。俺はこの女性が可愛らしいと思った。白色に近い青色の髪にロングの髪型にその特徴的なダイアモンドのように綺麗な瞳。俺はやっと異世界ぽくなって来たと思った。
そしてその女性に見惚れていると女性が喋りだした。「あの、信じてもらえるか分からないけど、さっきあっちの方に、何というかそのー、人の死体?みたいのがあって早く騎士を呼ばなくちゃいけないの。だからあっちの方には絶対に行っちゃダメなの。お願い信じて。しかも私なんかは頼るのはやめた方がいい。」と不安そうに可愛らしい女性が言った。
俺はやっと良い人に出会ったと思った。異世界に来てからと言う物、盗賊やら人殺しの男やらと物騒な人にしか出会わなかった。そして普通に話せる人がどれだけありがたいかが十分に分かった。そして俺はこの人の言う事をもちろん信じる。それを伝えよう。
「もちろん信じてるよ。俺もあそこに死体があるのは知ってるから。」
「そうよかった。じゃああそこにはもう行っちゃダメだから。私は早く騎士に伝えなくっちゃ。」と走り出そうとした時
「待ってよ。君の名前は?」
「私の名前聞いたら嫌いになるよ。」と不安そうに言った。
「大丈夫俺の事信じて。俺は絶対に嫌いにならない。」
「分かった。私の名前はラナ。どう嫌いになったでしょ。」
「ラナかいい名前だな。ちなみに俺の名前は、秋葉稚重。よろしく。」
「よ、よろしく。」とラナが驚きながらに言った。
「ごめんなんだけど俺どこに街とかあるのか分からないんだよね。だからお願い何だけど俺を街まで連れてってほしいんだよね。どういいかな?」
「別に私は構わないけどあなたの方こそ平気?」
「俺はこんな可愛い女の子といたら嬉しいから。」
「そ、そうなの?あなたは良い人ね。」と頬を赤ながらに言う。
そして二人で街まで歩き出すと道中に人がいた。ラナが急いでフードを被った。ラナはあまり顔を見られたくない様子だった。何で自分に自信が無いのか後で聞こうと思っていた。こんなに可愛いのに。
そんな事を考えていると街に着いた。すごく広く異世界恒例の中世風の街だった。そして門を通ろうとすると、止められた。
「ここはお金を払わないと通れないぞ。」と門番の人に注意されてしまった。
するとラナがお金を門番の人に払って俺に向かってこう言った。「さぁ、早く行きましょ。」
「待てよ俺の分のお金は?払ってないよ。」
「えーと、そのー、なんていうか、――そう、初めて来た人はお金を払わなくて良いの。だから私の分しか払ってないの。」
「へぇー、そんなルールあるんだ便利だね。」
「さぁ早く騎士たちがいる所に行きましょ。一刻も早く伝えなきゃ。」
ラナの言葉を聞いて俺は思った。俺は奇跡的には助かったから良かったが助からない場合がほとんどだ。そして俺は言った。
「そうだな。これで人が死んだら悲しむ人が居る。そんな風にはさせたく無い。」
二人は騎士たちのいるアストラワンという場所に向かった。
23時間59分59秒




